イギリス映画 LIVING を鑑賞 | ロンドン徒然日記 

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ロンドンの様子、スペイン旅行、食べ物、日本への一時帰国のことを中心に語っていきたいと思います。


久しぶりに ロンドンの映画館で、英国映画 LIVING を観て来ました。この映画は、1952年の黒澤明監督の 生きる のリメイク版で、脚本をノーベル賞受賞作家カズオ・イシグロ氏が手掛けています。(彼は、日本の長崎県出身で現在は英国籍です)

舞台は、1953年頃のロンドンで、ビル ・ナイ演じる主人公のMr.ウイリアムズは、ロンドンの市役所に長年勤務する実直な公務員です。ある日医者に癌による余命宣告をされショックを受け、自分のこれまでの人生に疑問を感じて、残された人生をどう生きれば良いか考えはじめます。

この映画を観に行こうと思った理由は、主演が、ビル・ナイであったからです。いかにも英国人らしい良い役者さんです。この作品でも、主人公の姿をおだやかに坦々と演じていて好感がもてました。

舞台が、1950年代のロンドンだったことも、興味深く感じました。たくさんのサラリーマン達が、山高帽子を被っていて、ウォータールー駅から、カウンティホール(当時のロンドン市役所)まで出勤している場面やピカデリーサーカスの様子は時代を感じました。

この作品を通して、自分が最後を迎えた時、これからどう生きれば悔いの無い生涯であったと思えるだろうかと、考えさせられました。私も遅かれ早かれ結論を出さなけばと思いました。

私はまだ見ていませんが、黒澤明監督の 生きる と比べてみるのも 面白いかもしれません。

今日ネットでニュースを見ていたら、米国の本年度のアカデミー賞のノミネートが発表されて、Living は、主演男優賞(ビル・ナイ)と脚色賞(カズオ・イシグロ)が候補に選ばれたそうです。

日本公開は、3月31日からだそうです。