アンナのちょっとイイ話 | ★☆アンナ@annaの独り言☆★

アンナのちょっとイイ話


それは今から8年前のお話。

歌舞伎町でちょっとばかり売れっ子ホステスだったアンナちんは、満を持して六本木へ乗り込んだ。

六本木でもなかなかの活躍ぶりで(多分)、がむしゃらになってホステス街道を突き進み、トップホステスの仲間入りをした。(自称)

そんな時に彼は来店した。

年は20代後半ぐらい。
見るからに着慣れない高級スーツを着、『男の品格は靴に出る』という先輩ホステスの教え通り、安い革靴を履いていた。

お世辞にもお金に余裕があるようは見えない。

そして、たまたま来るハズだった指名のお客さんにドタキャンされたアンナは、彼にフリーで付く事になった。

アンナが席に着くなり彼はこう言った。

『あのー… ボク今3万円しか持ってないんですけど、それでどのぐらい居れますか?』と。

アンナが当時働いていたそのclubは、六本木の中でもトップクラスに入った。

入れるボトルや女の子の数によっても変わるが、だいたい1時間で5万ぐらいはする。

その時点で足りね長音記号1あせる って感じなんだけど、なぜか母性本能をくすぐられたアンナは、『大丈夫ですよニコニコ』と答えた。

すると彼は『良かった~あせる 実はこれ、全財産なんですよガーン 多分こんなお店には、二度と来れないだろーなぁ』と言って苦笑いした。


話を聞くと、彼が働いていたコンピューター関係の会社が倒産してしまい、田舎に帰って農家を継ぐ。

との事。


最後の晩餐みたいな感覚で来たのだろう。


そこでアンナは『よしっ!』とばかりに、最高級のシャンパンを頼み、最高級のフルーツ盛り合わせを頼み、たくさんの女の子を席に呼び、彼に一夜限りのプレイボーイを堪能させた。

会計の直前にフロントへ行き、チェッカーさんに『この人の伝票、3万で出して下さい。不足分はアンナが払いますから』と伝え、彼は約束通り3万を払って、最高の笑顔で店を後にした。


それから約1年後、彼はまた現れた。


スーツは前回とあまり変わらないが、前より少し着慣れた感じがする。


靴が…


GUCCIだ…



聞くところによると、彼は田舎には帰らず、友人と二人で小さいながらもITの会社を立ち上げたそうだ。


ちょっとした小金持ち。


でもやっぱりまだうちの店で豪遊する程の余裕はないだろうと思い、アンナはまたしてもこっそり自腹を切った。

彼のプライドを傷付けないよーにこっそりと。

前回同様、またしても彼をプレイボーイに仕立て上げた。

そして彼は再び最高の笑顔で店を後にした。


それから半年後、アンナは彼を偶然見かけた。

それは街中でもなくお店でもなく、勉強の為にパラパラと読んでいた経済紙で…

彼は『IT企業の革命児』として大きく取り上げられていた。

でもアンナはビックリするというより、『やっぱりねニコニコ』って感じだった。

2回しか会った事がなく、全部合わせても5時間ぐらいしか話してない彼に、アンナはすごく惹き付けられた。

インターネットの事や、これからの携帯の活用性についての話をする彼は、郵政民営化を熱弁する小泉さんのように、暑苦しいぐらい熱かった。

今で言う『アキバ系』の先駆けだ。


そして彼は、再びアンナの前に現れた。


キラキラ光るゴールドのカードを持って。

もうアンナの隠れた援助は必要ないと言わんばかりに。

そして彼は席に着くなりアンナにこう言った。


『アンナ、今まで全部でいくら自腹した?』と。


そう。 彼は知っていたのだ。


アンナの隠れた援助を。


いつか倍にして返してやる! と、心に決めていたんだって。


ちょっと笑えた。



そんな彼も、今や年商ウン十億円の社長さん。


数百人いる社員さん達の生活を背負っている。


30代半ばにして大したもんだ得意げ


多忙を極める中、今もチョコチョコ顔を出してくれる。


たくさんの部下を連れて。

自分が仕事で帰らなきゃいけなくても、絶対に部下達を残していく。


半ば強制的に…


そーゆーところも、彼が言ってた『倍返し』の一部なのだろうニコニコ と、遠慮なく高いお酒を頼みまくる。

彼のプライドの為にも、めちゃくちゃ頼み続ける。


そして彼はアンナに会うたびにこう言う。


『お前だけだよ。俺を客として見ない奴は(笑)』って。



う~ん 最高のホメ言葉キラキラ



そんな彼は、きっと今も六本木にそびえ建つでっかいビルの中でパソコンをカチャカチャ操っているのだろう。


働きすぎるなよ。


たまには実家の畑も耕せよ。




ドラマのよーな映画のよーな作り話のよーなホントの話。

だからこの仕事は面白いのだにひひチョキ


結果オーライキラキラ


成せば成るんよ。
何事もねニコニコ