ベッドの上で、最中に、
年下くんが「好き?」と不意に聞いた。
戸惑った私の顔に、
彼は
「ねぇ、annaは俺のこと好き?俺の○○○が好きなだけ?」と聞いてきた。
最中に「気持ちいい?」と聞くのと同義だろう。
そこに意味はない。
3年前の自分ならいざ知らず、
私も無駄に見なくてもいいものをこの3年間で沢山知ってしまったので、
浮かれたりはしない。
でも、思わず考えてしまった。
年下くんの気持ちなんて、正直どうでもいい。
でも、自分自身はどう思っているんだろう。
この1ヶ月以上もの間、毎週会っている私たち。
嫌いではない。その程度なら、ほかの男でもいいわけだ。
でも、どうして年下くんなんだろう。
それが分からない。
身体だけが目的なら、他にも相手はいるのに、私は日曜の夜、
どうしてか決まって、年下くんに電話する。
金土と合コンして、他の男と食事して、ベッドの誘いは断って、女友達と甘いもの食べて、
でも、日曜は決まって、年下くんの腕に甘えて、月曜から頑張る元気が欲しくなる。
年下くんは、一種の禊。麻薬。義務。
ただ、付きあいたいとは思えない。
職業柄かとも思ったけど、問題はそれだけではなくて、
この人は、付き合ったら、過剰に弱音を吐いたり、この優しさをどこかに置いてきてしまうのかなと思ってしまうから。
ただ単に怖いのだ。
私は、わがままなようだが、彼の弱さなんて知りたくはない。
彼のすべてなんて、知りたくはない。
ただ、調子いいこと言って、自信満々で、私が去った夜の世界にどっぷりつかっていて、
違う輝きを放つ彼に、甘えていたいだけ。
彼が、私のPCに自分のお気に入りのオンラインゲームをダウンロードしていった。
「もう、銀座に引っ越すのよ?」って言ったら、
「銀座って、外国のわけじゃないんだし。また行くよ」って笑ってくれた。
凄くほっとした。
それなのに、Tさんも呼んでしまうし、合コンもするし、違う男もキープしてしまうのは、
もう傷つきたくないから、
「濃い愛は薄い愛で薄める」これは、どこかの広告代理店のコピーライターの就職試験で出した私のフレーズだが、
今は、私は何物かも分からない愛を、沢山の愛で薄めている。
結果、何が出来るのかも分からずに。