契機
私はこのブログで過去、一人のVリスナーとして、いくつか自分のVTuber界隈に関する「感想」を述べては削除してきたものです。ここはたぶんVリスナーとしての不満や不安を吐露する場でしかなく、吐き出し終わればまた何もなかったかのように推しの元に帰るわけです。
でも直近2カ月における一連の出来事を見たとき、何かこう、1つの「失望」があったわけです。それはVTuber本人にも非があるという事が客観的に見ても明らかなのに、それを必死で擁護するVリスナーたちの存在です。それはごく少数ならまだしも、リプ欄・引用欄・ファンマで引っかかったファンの投稿等を見ても、とてもではないが「一部」ではないなとも思いました。
いやまぁ、分かるんです。自分が好きなものって否定されたくないですよね。自分も推しが否定されたり叩かれていたら、心苦しいし、助けなきゃ!って気持ちになるのは分かります。でも「好きなもので気持ちよくなっている」ままでは、それを本当に好きになった事にならんのです。事実を自らの都合の良いように曲解し、悪い事は全部外部やアンチのせいにし、その癖強烈なまでにVTuberへの敬意を求めてくるVリスナーが最近急激に可視化され、気になってきてしまった。それは私自身が最近のVTuberシーンについていけなくなったり、私自身が推し活に問題を抱えているわけではないわけではない。なんというか、突然現れてきました。
感想から批評へ!
改めてですが、私は現役Vリスナーです。一応企業勢メインですが、個人勢も観ています。リスナー歴は4-5年程度です。そんな私ですら最近のVTuber界隈に当惑している状況です。とりわけ私はVTuber自体の問題よりも、むしろこの界隈の構造やVリスナーの問題に関心があります。私の今の持論は、「今あるVTuber界隈の問題の7割はVリスナーが引き起こしている」です。私は「良い/普通の」Vリスナーと「悪い/過激な」Vリスナーを区別するつもりはありません。なぜならそれらのリスナーが起こした大小の問題などよりも、むしろVリスナーという集団が界隈と界隈外(社会)にどう位置付けられているのか、そしてそれらがどういう言説を積み上げ続けているのか、の方が気になるからです。
短くまとめれば、私は「V界隈の構造、およびVリスナー集団の位置づけと機能」に関心があります。それは集団力学みたいなものになるかもしれないし、そうならないかもしれない。でもこのテーマを私が追い求めたいのは今までの感想的な不満から、一人のV界隈を憂う身としてなにがしかの結論を批評行為から得たいためです。
手軽な批評
よくアンチ周りでは企業勢Vの誹謗中傷対策が、いわゆる「言論統制」だと言われています。ですがこれはナンセンスです。そもそも「言論統制」自体が何がしかの権力主体が有形力や検閲を以て言論を封じ込める行為なのですが、一企業の誹謗中傷対策はそうしたものを利用していない。だから本来は「萎縮効果(チリングエフェクト)」と呼ばれるべきなのですが、分かってない人が多いみたいです。
一方、何の公的権力でもない一企業が利害関係にない一般人の発言を委縮させる事自体に、何の問題もないのでしょうか。私は法学者ではありませんが、企業には言論の自由を保障する義務がない事だけは分かりますし、そういった事例で企業を裁く事の出来る法律は存在していないと思います。ただしそれは、その企業活動により言論の萎縮効果を招いた事が倫理的に全く問題ないとは言えません。それが双方向的なコミュニケーションを推進するVTuber領域であればなおさらですね。この点はいつかちゃんと取り上げたいですが、ここで言うべきことは、Vリスナーは推しやVTuber界隈のあらゆることに気軽に批判的になって良いと思います。それが出来ないのは、例えばリスナー間のグループに参加しているからとかフォローやファンネルが気になるからとか、声を上げて叩かれるのが嫌だからとか、あるいはあなたの良心のためとか、色々あると思います。
ですが、今VTuber界隈における懸念点の1つに、その自省性が薄いという点があります。要は自らの界隈がどういう状況なのか、客観的に見たときどういうものとして捉えられるかを評価できていないという事です。それが出来ていないため、外部からの批判に弱い、または過剰になってしまう。あるいは外部に露出した時に、元々どういう見られ方をしているか自省した事がないため、敬意を要求したりするわけです。そうした点は、リスナー自身がV界隈に対して批評的な視点を持つ事も必要であり、それが手軽に行う風潮が出来てくると良いなと思っています。
たかがエンタメ業でそんなにマジになるなよと思うかもしれません。ですが今自省するタイミング誤れば、V界隈はVリスナーのせいで一般化に失敗し、宗教的なVリスナー集団がV界隈の衰退まで傷をなめ続けるという惨状を見るやもしれない。私はV界隈は今でもまだ好きなので、そういった場面は見たくないですね。だから皆さんも批評して意見を言っていきましょう。