ドーンときた花火だ
大きいな
空いっぱいに 広がって




シンデレラのおばけやしき アンナの日記

シンデレラのおばけやしき アンナの日記


シンデレラのおばけやしき アンナの日記

きれいだわっ。
江戸川は河川敷が広いぶん、とてもワイドでダイナミックに火花を散らすの。
川を境に東京の江戸川区と千葉の市川市。
合同での運営になっていて、川向こうでも観客が溢れているはず。

この日の東からの風は、私達側に、まるで霧に煙ったような状況をもたらした。
花火自体の紙包みが降ってきて、更に臨場感を増している。

華やかさの裏に、散りゆくものの美しさ。

そこには、もの哀しささえ感じるの。

どれほどに輝いて、この世を去ることが出来るかしら。

 

実は、父の命日でもあったの。

去年の花火の日、その帰り寄り道したお店に居た時に、訃報は届いた。

その足で、帰宅して黒い服に着替えて、動揺を抑えてお店に戻ったのだったわ。

そして、喪主として相応しい対応をする、心の準備をしたの。

 

今後のお店の業務の、指示・依頼をし。

長く伸びた髪に肩の上で、鋏を入れることをスタッフに頼んだの。

横一直線、まるでザンバラ髪だった。


本来、生まれてきた性の属性に沿った、担うべきものを全うする為に。 

父は仕事柄、人柄で、交友関係が広く、また親族が多く駆けつけることを想像した。


あれから、もう一年。

時は流れ、移り行く。

 

 

   

帰り道は例のごとく、人波の雑踏が凄い。

収まるまで、 私達、お店の優歩ちゃん、ララちゃんの三人は、知人のお店で時期を待った。

やっと、タクシーを拾えそう。

 

タクシーの中で、お店からの来客報告を受ける。

そして朝まで、お店は賑わいが続いて。

お客様の笑顔、それが私の全てだわ。