明日、2024年6月22日は満月。

 

 

 

私がまだ若かった頃、とある病院で当直の仕事をしたある日のこと。

 

いつものように定時の回診で病棟を回っていたとき、看護師さんからこう言われました。

「先生、今日は満月ですね。今日は危ない人がいるんですよ。何事も無いと良いんですけど」

 

私は意味がわからず、どういうことなのかを聞いてみますと「満月の日は人が亡くなることが多いから」、と言われました。

 

私は「へ~、そんなことがあるんだ!」と思い、気を引き締めました。

 

その病院では、当直室と病棟を結ぶ廊下に外がよく見える窓があって、満月がよく見えました。

私も、何事も無いと良いなーと思いながら、当直室に戻りました。

 

その晩は結局何事も無かったのですが、それから私は当直中に満月を目にすると、無事に朝を迎えられると良いなーと思うようになりました。

でも、その心配は杞憂に終わることが多かったように思います。

 

 

 

出産も満月には多いと言う話を聞くことがありますが、実際にどうなのでしょう?

 

そんな統計なんて取ってないだろうなぁと思いつつも、ザックリと調べてみました。

すると…

 

私の予想に反して、諸外国でのデータが複数ありました。

しかも、ただの出産数だけではなくて、出産方法とか合併症の有無とか、とっても細かくデータを取っていました。

 

アメリカの文献に至っては、なんと50万件以上の出産データ! すごい!

 

で。

肝心の満月と出産の関連性は…

 

 

ありませんでした!

 

 

 

ちなみに。

よく言われる、ウミガメの産卵と満月の関連性も…

 

ありませんでした!

 

 

 

な~んだ。

ただの都市伝説じゃん!と思いましたが、続きがあります。

 

東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループによると、牛さん(ホルスタインさん)の研究では、

「満月の前から満月にかけての3日間、ウシの出産数が有意に増加した。その変化は初産牛に比べて経産牛で顕著だった」と報告していました。

 

そして、人に関しては、

「人は母親の栄養状態や社会的環境などによるばらつきが生じやすい。母親は自分の意思による自由な摂食が可能であるし、複雑な社会的要因によって出産までの間にさまざまなストレスがかかる。したがって、人の疫学的な研究で有効な結論を得ることはとても難しい」

と述べています。



 

女性の月経周期も月のサイクルと連動している…なんて言われることもありますが、月経周期をお伺いする機会がある私としては、よく言われる28日周期ピッタリなんて皆さんあり得なくて。

ストレスが多い現代社会を生き抜いているから、ばらついてしまうのか…。

いや、でも単純にバラバラな気もするし。

うーん。

 

本来なら月の満ち欠けの影響があったとしても、現代ではその影響がわからなくなってしまう状態になっていると、

言えなくもないのかな-? どうだろー? 

 

そもそも古代人の月経周期がどうだったのかはわからないし。

 

 

 

 

満月と人のリズムの関係、実際のところどうなんでしょうね!

 

ちなみに、私は満月の3日後に産まれていました。

惜しい?!