夫の骨髄移植前に凍結保存していた精子を使って顕微授精をしはじめたものの、結果がでなくて私は衝動的に転院を決意しました。

 

 
 
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妊娠判定が陰性でボロボロの精神状態の中、何かこみ上げてくる感情があって「もしも転院するならここにしよう」と調べていたクリニックへ、翌日の朝一番で行くことにしました。
その日、夫は泊まりがけの仕事でいなくて、もう衝動的に行動していました。
 
夜通しそれまでの治療経過をまとめていると、空が明るくなってきました。
 
今現在の東京では高度な不妊治療専門クリニックがさらにたくさんできていますが、当時私が転院先に考えたクリニックは日本でも最先端の治療をしていることで有名で、家からも近かったので、ともかく行ってみようと思いました。
(最初に私が不妊治療をしていたクリニックは、出産も受け入れている町の産婦人科という感じで、不妊治療をしている先生は一人だけの小さな所でした)
 
一睡もしない状態で、受付開始時間(確か7時半)をめがけて行きましたが、もうすでに何人も並んでいました。
 
そのクリニックはたくさんの先生がいましたが、院長先生が診てくださいました。
夫が骨髄移植後であることを説明すると、院長先生はそれまでの治療経過を特に聞かずに、凍結精子の移動を快諾してくださいました。
 
 
 
さっそく最初の先生にメールでそれまでのお礼と、転院を希望していること、すでに転院先には受け入れの許可をもらっていることを伝えました。
先生は何かをコメントすることもなく、快諾してくださいました。
私が選んだクリニックは、先生にとって納得がいくところだったようでした。
 
 
後日、双方のクリニックに連絡を取った上で、転院先のクリニックから借りた魔法瓶(小さな水筒)を最初のクリニックに持って行って凍結精子を入れてもらって、転院先まで無事に運びました。
 
 
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私からのメッセージ。
 
何らかの理由で精子の凍結保存を病院でお願いした人で、途中で転院したいと思っているけれど迷っている人が、もしこの記事を読んでくださっていたら。
 
交渉すれば、私のように凍結精子の移動は可能だと思います。
 
希望があるならば、転院に関して諦める必要は無いと思います。
 
主治医の先生とよく相談してみてくださいね!
 
 
 
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私は転院をしましたが、最初に精子の凍結保存をしてくださった先生に本当に感謝しています。
夫が白血病の闘病をする際にも、少なからず心の支えにもなったと思います。
 
 
 
 
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つづく