それは水曜日のことだ。
バイト帰りにセブンに寄って、いざ帰ろうとしたときだ。
2人の女子中学生(と思われる)のおしゃべりが聞こえてきた。
『でさあ、おにぎりって三角じゃん?それが丸くて、シャケフレークがちりばめられてるの!!まじ、不味くて食えねーよ』
そう話す少女は、黒人さんだった。
普通に日本語で話すので、日本生まれなのかな。
まてまて、おにぎりは丸いのもあるだろうが…君たちがいま居たセブンにも、丸いおにぎりあっただろう…。
なんて思っていた、ぁー坊。
さらに彼女は続ける。
『だいたい、ばあちゃん臭いんだよね!!大っ嫌い、マジでムカつく!!』
どうやら嫌いなおばあちゃんが作るおにぎりは不味くて食えたもんじゃない…という話らしい。
一緒にいた日本人の中学生は、ほとんど黙って聞いていた。
ここまでで、二人の中学生は曲がり角を曲がっていった。
ぁー坊は、すごく哀しいというか、切ないというか、虚しい気持ちになった。
口のなかが砂でジャリジャリな気持ち。
見た目で判断しちゃいけないけど、年長者を敬う国の子に見えたので、余計に悲しかった。
そんな、むしょうに泣きたくなったはなし。