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小佐古教授が原爆症の裁判と今回の事故に対して、ダブルスタンダードを適用していないとすれば(そんなことをすれば「学者生命は終わり」です)、

★原爆よりも、今回の事故のほうが、遥かに被曝が大きい

ということを意味してしまいます。
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と先程の記事で書いたのだが、下の毎日新聞のより詳しい報道を見ると、「学者生命が終わっている」ような気がする。どう見ても、ダブルスタンダードなのだ。

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記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属
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ということなので、「菅おろし」の一環として、小佐古教授は小沢派に貸しを作ることにしたようだ。端的に言って、「ヒューマニズム」と称して福島の子供たちの深刻な被曝という事態を利用している。

もし、本当に少しでも「ヒューマニズム」というものがこの人物にあれば、原爆集団訴訟で、数多くの高齢の原爆症に苦しむ患者の方々を前にして、残留放射能と内部被曝を無視したシステムを、平然と擁護することなど、絶対に不可能だと私は思う。特に、下に添付したような壮絶な被爆経験に基づいて研究し、集団訴訟で証言した沢田昭二名古屋大名誉教授と、碌な科学的根拠もなく、正面きって対決するなどということは、決してできない。

尚、沢田昭二教授の福島原発に関する発言が以下に出ていた。

http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/blog-post_20.html

小佐古教授が、本当にヒューマニズムに基づき、学者の良心にしたがって今回の発言をしたというのなら、原爆症認定集団訴訟でした証言を取り消し、裁判所で偽証した罪を認めて自首すべきである。それなら私は、本当に、心から、小佐古教授を尊敬する。

小佐古教授は、福島の子供たちの命を救うための鍵を握っている。


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原発:内閣官房参与、抗議の辞任

 内閣官房参与の小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東京大教授(61)=放射線安全学=は29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトを基準に決めたことに「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。同氏は東日本大震災発生後の3月16日に任命された。

 小佐古氏は、学校の放射線基準を年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と主張した。

 小佐古氏はまた、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに運用・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と述べた。

 記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。菅首相は大震災発生後、原子力の専門家を中心に内閣官房参与を6人増やしている。【吉永康朗】

 ◇「子ども20ミリシーベルト」専門家も賛否
 政府は国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力事故の収束段階で適用すべきだとして勧告した年間許容量1~20ミリシーベルトの上限を根拠に採用。1日8時間を屋外で過ごすとして子どもの行動を仮定した上で、放射線量が年20ミリシーベルトを超えないよう、毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで屋外活動を1日1時間に制限する通知を文部科学省が19日に出した。

 文科省は「余裕を持って決めた基準で、実際に年間20ミリシーベルトを被ばくすることはない」と説明するが「子どもを大人と同様に扱うべきでない」として他の放射線の専門家からも異論が出ているほか、日本弁護士連合会も反対声明を出している。

 ICRP主委員会委員の経験がある佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「政府は厳しい側の対応をとっており、影響が出ることはない」と理解を示す一方、「被ばくを減らす努力は必要だ」と指摘する。【西川拓、永山悦子】

毎日新聞 2011年4月29日 21時08分(最終更新 4月30日 1時15分)

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http://www.jcp-toyota.org/diary/090415-085100.html

【09.04.14】沢田先生の被爆体験


 私の尊敬する沢田昭二先生(名古屋大学名誉教授)の被爆体験をご紹介します。先生は、原水爆禁止愛知県協議会の理事長として活躍されていますが、親しくおつきあいさせていただいています。(画像は、今年2月の愛知県原水協の定期総会であいさつする沢田先生)

 は る か に 呼 ぶ 母 の 声
                        沢田 昭二
 「早く逃げなさい」
 「ごめんなさい。おかあさん」
 迫ってくる炎の中で、母とかわした最後のことばは、今も私の耳の中に、そのまま残っている。
 原子爆弾が広島に投下され、母を失ったのは、私が中学二年の時、母は三十六だった。
 母はからだが丈夫な方ではなかった。むしろ、よく病気をしていた。しかし、いま思いかえしてみると、しっかりした女性だったのではないかと思う。戦時中のことだから、何もとりたててごちそうをするわけではなかったが、父や母の郷里から広島に来て働いていた若い人たちが、つぎつぎと母を慕って遊びに来た。私たちの教育にも細かく気を配っていたようだが、直接、机のそばに来てくちばしを入れてはこなかった。どうやら、近ごろの教育ママのようでもなかったらしい。そのために、私は学校の成績など気にかけず、好きなものだけのびのびと勉強することができた。
 戦争が激しくなってきて、配給の食糧は少なかったけれど、父は不思議に徴兵から逃れていたし、限られた中での幸福な暮らしが、しばらくは続くように思えた。
  火が迫ってくる
 原子爆弾が炸裂したとき、母と私とは同じ部屋にいた。同じ部屋にいて私は眠っていた。ピカッと光ったのも、倒壊した家の下敷きになったのも、全く知らぬ一瞬のでき事であった。折り重なる壁土や材木の中から、やっとのことで這い出したところは、あたり一面、黄色い空気の立ちこめた、不気味な廃墟の世界だった。ところどころ小さな炎が燃えていた。
 茫然として立ち上がったそのとき、はるか下の方から私の名を呼ぶ母の声がした。距離がそんなにあるはずはないから、潰れた屋根や、幾重にもかさなった壁土が声をさえぎっているらしかった。母は足を太い梁か柱に挟まれて、動きがとれないでいることがわかった。折れた柱を引き抜こうとした。壁土をめくりとろうと力いっぱい押し上げてみた。しかしとても手に負えなかった。おとなに助けを求めたがだめだった。負傷した人びとは逃げ出すのが精いっぱいであった。
 はじめは小さく燃えていた炎は、次第に大きく広がってきた。あたりに火が迫ってきたとき、 
 「あきらめなさい。かあさんはいいから、早く逃げなさい」
遠いが、きっぱりとしたこの言葉が、私に母を残して立ち去る覚悟をさせた。
 跡かたもなく破壊された建物の屑が折りかさなって、道路はなかった。瓦や板ぎれや壁土の上を歩き、川を泳いで川原にたどり着いた。川原に突っ立ったまま、炎に包まれた天を見た。煙は雲につながって頭上をおおっていた。そしてその下にいる母を想像して、はらわたがちぎれる思いがした。
 「何とかして助け出すことはできなかったか?不可能ということはなかったはずだ」
 無念と悔悟の涙が目にたまった。
 母のことを思い浮かべるそのたびに、二十余年を経た今も、変わらぬ同じ思いに、一度は沈んでしまう。
   原子物理学を学んで
 戦争が終わり、世の中は一変した。科学と技術の発展はとくに目覚ましかった。私たちの生活を科学の成果から切りはなして考えることはできなくなった。母が生きていて、今の暮らしを見たら何というだろう。そう思うと、またしても、母を助け出せなかったことが残念でたまらなくなる。
 その後、原子物理学を学び、原子核物理学の研究をするようになった私は、科学の発見した真理を、人類の福祉と平和のためにのみ役立たせるために、科学者に課せられた責任が大きいものであることを知った。原子爆弾よりもはるかに強力な水素爆弾が生まれ、核兵器によって戦争を抑止できるという幻想から、とどまるところを知らぬ核武装競争が今日まで続いてきた。この核兵器を背景に、今なおベトナムでは皆殺し戦争が行われている。罪のない母や子がボール爆弾で殺され、ナパームの炎で焼き殺されている。人類が、核兵器による共滅の危機から抜け出すためにはこうした戦争そのものをなくさなければならない。そのために、戦争の真の原因が何であるか、戦争を求め、核兵器を必要とするものは何であるかをあばき出さなければならない。核兵器の使用を抑えてきた力が、真に平和を求める人びとの一致した意志であることを確認し、平和の力が戦争の力に打ち勝つまで強められねばならない。こうしてはじめて、ふたたび原子雲の下の生き地獄の中で、母と子が悲痛な声で呼びあうことをなくすことになる。
 夏を迎え、身動きもできぬまま、炎につつまれていった母のことを思い浮かべるたびに、このことを痛感するのである。
                   (『子どものしあわせ』1968年8月号より)
秘密の行き先は?キャサリンが、今、一番驚くとしたら

日本

かな。

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ナンバーは「新婚ほやほや」、王子自らハンドル

英アストン・マーチン社製のオープンカーに乗り移動するウィリアム王子夫妻=AP

「新婚ほやほや(JUST WED)」にかけたナンバープレートを付けたアストン・マーチンに乗り移動するウィリアム王子夫妻=AP
 【ロンドン=大内佐紀】29日挙式した英国のウィリアム王子(28)とキャサリン(愛称ケイト)・ミドルトンさん(29)夫妻は、夕食会に先立ち、王子自らの運転でバッキンガム宮殿から一時移動。

 オープンカーの助手席に座ったキャサリン妃は、沿道で歓声を送る人々に笑顔で手を振って応じた。この車は英アストン・マーチン社製で、車体後部には「JU5T WED」の黄色いナンバープレートが見えた。英紙によると、これは「新婚ほやほや(JUST WED)」にかけたもので、弟のヘンリー王子が仕掛けたユーモアだという。

 2人は30日、新婚旅行に出かけるが、王子はキャサリン妃を驚かせたいと、行き先を秘密にしている。中東のヨルダンやアフリカなどが取りざたされている。

(2011年4月30日14時17分 読売新聞)
下記の小佐古教授の辞任に際しての文書を見て、強い衝撃を受けました。

小佐古教授は、「反核・反原発」ではまったくなく、wikipedia によれば

「2003年以降の原爆症認定集団訴訟では国側の証人として出廷し、国の主張に沿った証言を行った。」

というような方です。この訴訟で国は被爆者の被曝線量を推定するシステムを用いましたが、

★国の使う推定システムは初期被曝のみを見ており、残留放射能や内部被曝を考慮していない

という点が論点となっておりました。小佐古教授は国側の証人として、この推定システムは問題がない、と証言しました。(http://www.geocities.jp/kyo_genbakusosyo/boutyounisshi.pdf を御覧ください。)

その方が、

★初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

★小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

と言っておられます。

これは、小佐古教授のような、放射線被曝の被害を低めに見積もる研究者にとっても、耐え難いと考えるほどの被曝が生じていることを意味します。これは非常に驚くべき事態です。小佐古教授が原爆症の裁判と今回の事故に対して、ダブルスタンダードを適用していないとすれば(そんなことをすれば「学者生命は終わり」です)、

★原爆よりも、今回の事故のほうが、遥かに被曝が大きい

ということを意味してしまいます。


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http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html#comment

平成23年4月29日

内閣官房参与の辞任にあたって
(辞意表明)

内閣官房参与

小佐古敏荘



 平成23年3月16日、私、小佐古敏荘は内閣官房参与に任ぜられ、原子力災害の収束に向けての活動を当日から開始いたしました。そして災害後、一ヶ月半以上が経過し、事態収束に向けての各種対策が講じられておりますので、4月30日付けで参与としての活動も一段落させて頂きたいと考え、本日、総理へ退任の報告を行ってきたところです。
 なお、この間の内閣官房参与としての活動は、報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」にまとめました。これらは総理他、関係の皆様方にお届け致しました。

 私の任務は「総理に情報提供や助言」を行うことでありました。政府の行っている活動と重複することを避けるため、原子力災害対策本部、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、文部科学省他の活動を逐次レビューし、それらの活動の足りざる部分、不適当と考えられる部分があれば、それに対して情報を提供し、さらに提言という形で助言を行って参りました。
 特に、原子力災害対策は「原子力プラントに係わる部分」、「環境、放射線、住民に係わる部分」に分かれますので、私、小佐古は、主として「環境、放射線、住民に係わる部分」といった『放射線防護』を中心とした部分を中心にカバーして参りました。
 ただ、プラントの状況と環境・住民への影響は相互に関連しあっておりますので、原子炉システム工学および原子力安全工学の専門家とも連携しながら活動を続けて参りました。
 さらに、全体は官邸の判断、政治家の判断とも関連するので、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志総理補佐官、総理から直命を受けている空本誠喜衆議院議員とも連携して参りました。

 この間、特に対応が急を要する問題が多くあり、またプラント収束および環境影響・住民広報についての必要な対策が十分には講じられていなかったことから、3月16日、原子力災害対策本部および対策統合本部の支援のための「助言チーム(座長:空本誠喜衆議院議員)」を立ち上げていただきました。まとめた「提言」は、逐次迅速に、官邸および対策本部に提出しました。それらの一部は現実の対策として実現されました。
 ただ、まだ対策が講じられていない提言もあります。とりわけ、次に述べる、「法と正義に則り行われるべきこと」、「国際常識とヒューマニズムに則りやっていただくべきこと」の点では考えていることがいくつもあります。今後、政府の対策の内のいくつかのものについては、迅速な見直しおよび正しい対策の実施がなされるよう望むところです。



1.原子力災害の対策は「法と正義」に則ってやっていただきたい

 この1ヶ月半、様々な「提言」をしてまいりましたが、その中でも、とりわけ思いますのは、「原子力災害対策も他の災害対策と同様に、原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針、原子力防災マニュアルにその手順、対策が定められており、それに則って進めるのが基本だ」ということです。

 しかしながら、今回の原子力災害に対して、官邸および行政機関は、そのことを軽視して、その場かぎりで「臨機応変な対応」を行い、事態収束を遅らせているように見えます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は、原子力災害対策において、技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが、法に基づく手順遂行、放射線防護の基本に基づく判断に随分欠けた所があるように見受けました。例えば、住民の放射線被ばく線量(既に被ばくしたもの、これから被曝すると予測されるもの)は、緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが、それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。法令、指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが、この手順はとられず、その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また、公衆の被ばくの状況もSPEEDIにより迅速に評価できるようになっているが、その結果も迅速に公表されていない。

 初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

 また、文部科学省においても、放射線規制室および放射線審議会における判断と指示には法手順を軽視しているのではと思わせるものがあります。例えば、放射線業務従事者の緊急時被ばくの「限度」ですが、この件は既に放射線審議会で国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告の国内法令取り入れの議論が、数年間にわたり行われ、審議終了事項として本年1月末に「放射線審議会基本部会中間報告書」として取りまとめられ、500mSvあるいは1Svとすることが勧告されています。法の手順としては、この件につき見解を求められれば、そう答えるべきであるが、立地指針等にしか現れない40-50年前の考え方に基づく、250mSvの数値使用が妥当かとの経済産業大臣、文部科学大臣等の諮問に対する放射線審議会の答申として、「それで妥当」としている。ところが、福島現地での厳しい状況を反映して、今になり500mSvを限度へとの、再引き上げの議論も始まっている状況である。まさに「モグラたたき」的、場当たり的な政策決定のプロセスで官邸と行政機関がとっているように見える。放射線審議会での決定事項をふまえないこの行政上の手続き無視は、根本からただす必要があります。500mSvより低いからいい等の理由から極めて短時間にメールで審議、強引にものを決めるやり方には大きな疑問を感じます。重ねて、この種の何年も議論になった重要事項をその決定事項とは違う趣旨で、「妥当」と判断するのもおかしいと思います。放射線審議会での決定事項をまったく無視したこの決定方法は、誰がそのような方法をとりそのように決定したのかを含めて、明らかにされるべきでありましょう。この点、強く進言いたします。



2.「国際常識とヒューマニズム」に則ってやっていただきたい

 緊急時には様々な特例を設けざるを得ないし、そうすることができるわけですが、それにも国際的な常識があります。それを行政側の都合だけで国際的にも非常識な数値で強引に決めていくのはよろしくないし、そのような決定は国際的にも非難されることになります。

 今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2,3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。

 小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

 また、今回の福島の原子力災害に関して国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪日し、4回の調査報告会等が行われているが、そのまとめの報告会開催の情報は、外務省から官邸に連絡が入っていなかった。まさにこれは、国際関係軽視、IAEA軽視ではなかったかと思います。また核物質計量管理、核査察や核物質防護の観点からもIAEAと今回の事故に際して早期から、連携強化を図る必要があるが、これについて、その時点では官邸および行政機関は気付いておらず、原子力外交の機能不全ともいえる。国際常識ある原子力安全行政の復活を強く求めるものである。

以上
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html#comment

こちらに全文が出ていると教えていただいた。私の理解は以下である。

(1)初期の「安全だ」「大丈夫だ」と言っていた時期に、関東東北全域で、特にヨウ素の広範囲の被曝が起きている。そのデータを政府は隠蔽している。

(2)ヨウ素だけが飛ぶわけはなく、セシウムなどの揮発性の放射性物資つも同様に飛んでいるので、それを見ればわかるはず。

(3)学校を20ミリシーベルトでやらせるのは、完全に犯罪行為。

(4)政府・東電は、国際的な機関を、原子力を推進するものであってさえ、排除している。



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平成23年4月29日

内閣官房参与の辞任にあたって
(辞意表明)

内閣官房参与

小佐古敏荘



 平成23年3月16日、私、小佐古敏荘は内閣官房参与に任ぜられ、原子力災害の収束に向けての活動を当日から開始いたしました。そして災害後、一ヶ月半以上が経過し、事態収束に向けての各種対策が講じられておりますので、4月30日付けで参与としての活動も一段落させて頂きたいと考え、本日、総理へ退任の報告を行ってきたところです。
 なお、この間の内閣官房参与としての活動は、報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」にまとめました。これらは総理他、関係の皆様方にお届け致しました。

 私の任務は「総理に情報提供や助言」を行うことでありました。政府の行っている活動と重複することを避けるため、原子力災害対策本部、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、文部科学省他の活動を逐次レビューし、それらの活動の足りざる部分、不適当と考えられる部分があれば、それに対して情報を提供し、さらに提言という形で助言を行って参りました。
 特に、原子力災害対策は「原子力プラントに係わる部分」、「環境、放射線、住民に係わる部分」に分かれますので、私、小佐古は、主として「環境、放射線、住民に係わる部分」といった『放射線防護』を中心とした部分を中心にカバーして参りました。
 ただ、プラントの状況と環境・住民への影響は相互に関連しあっておりますので、原子炉システム工学および原子力安全工学の専門家とも連携しながら活動を続けて参りました。
 さらに、全体は官邸の判断、政治家の判断とも関連するので、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志総理補佐官、総理から直命を受けている空本誠喜衆議院議員とも連携して参りました。

 この間、特に対応が急を要する問題が多くあり、またプラント収束および環境影響・住民広報についての必要な対策が十分には講じられていなかったことから、3月16日、原子力災害対策本部および対策統合本部の支援のための「助言チーム(座長:空本誠喜衆議院議員)」を立ち上げていただきました。まとめた「提言」は、逐次迅速に、官邸および対策本部に提出しました。それらの一部は現実の対策として実現されました。
 ただ、まだ対策が講じられていない提言もあります。とりわけ、次に述べる、「法と正義に則り行われるべきこと」、「国際常識とヒューマニズムに則りやっていただくべきこと」の点では考えていることがいくつもあります。今後、政府の対策の内のいくつかのものについては、迅速な見直しおよび正しい対策の実施がなされるよう望むところです。



1.原子力災害の対策は「法と正義」に則ってやっていただきたい

 この1ヶ月半、様々な「提言」をしてまいりましたが、その中でも、とりわけ思いますのは、「原子力災害対策も他の災害対策と同様に、原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針、原子力防災マニュアルにその手順、対策が定められており、それに則って進めるのが基本だ」ということです。

 しかしながら、今回の原子力災害に対して、官邸および行政機関は、そのことを軽視して、その場かぎりで「臨機応変な対応」を行い、事態収束を遅らせているように見えます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は、原子力災害対策において、技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが、法に基づく手順遂行、放射線防護の基本に基づく判断に随分欠けた所があるように見受けました。例えば、住民の放射線被ばく線量(既に被ばくしたもの、これから被曝すると予測されるもの)は、緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが、それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。法令、指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが、この手順はとられず、その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また、公衆の被ばくの状況もSPEEDIにより迅速に評価できるようになっているが、その結果も迅速に公表されていない。

 初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

 また、文部科学省においても、放射線規制室および放射線審議会における判断と指示には法手順を軽視しているのではと思わせるものがあります。例えば、放射線業務従事者の緊急時被ばくの「限度」ですが、この件は既に放射線審議会で国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告の国内法令取り入れの議論が、数年間にわたり行われ、審議終了事項として本年1月末に「放射線審議会基本部会中間報告書」として取りまとめられ、500mSvあるいは1Svとすることが勧告されています。法の手順としては、この件につき見解を求められれば、そう答えるべきであるが、立地指針等にしか現れない40-50年前の考え方に基づく、250mSvの数値使用が妥当かとの経済産業大臣、文部科学大臣等の諮問に対する放射線審議会の答申として、「それで妥当」としている。ところが、福島現地での厳しい状況を反映して、今になり500mSvを限度へとの、再引き上げの議論も始まっている状況である。まさに「モグラたたき」的、場当たり的な政策決定のプロセスで官邸と行政機関がとっているように見える。放射線審議会での決定事項をふまえないこの行政上の手続き無視は、根本からただす必要があります。500mSvより低いからいい等の理由から極めて短時間にメールで審議、強引にものを決めるやり方には大きな疑問を感じます。重ねて、この種の何年も議論になった重要事項をその決定事項とは違う趣旨で、「妥当」と判断するのもおかしいと思います。放射線審議会での決定事項をまったく無視したこの決定方法は、誰がそのような方法をとりそのように決定したのかを含めて、明らかにされるべきでありましょう。この点、強く進言いたします。



2.「国際常識とヒューマニズム」に則ってやっていただきたい

 緊急時には様々な特例を設けざるを得ないし、そうすることができるわけですが、それにも国際的な常識があります。それを行政側の都合だけで国際的にも非常識な数値で強引に決めていくのはよろしくないし、そのような決定は国際的にも非難されることになります。

 今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2,3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。

 小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

 また、今回の福島の原子力災害に関して国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪日し、4回の調査報告会等が行われているが、そのまとめの報告会開催の情報は、外務省から官邸に連絡が入っていなかった。まさにこれは、国際関係軽視、IAEA軽視ではなかったかと思います。また核物質計量管理、核査察や核物質防護の観点からもIAEAと今回の事故に際して早期から、連携強化を図る必要があるが、これについて、その時点では官邸および行政機関は気付いておらず、原子力外交の機能不全ともいえる。国際常識ある原子力安全行政の復活を強く求めるものである。

以上
$マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)著者:安冨歩

プルトニウムの降下量についてのわかりやすい解説記事を見つけた。上の図は、我々の頭の上に降り注いだプルトニウムの量を表示している。60年代にはいまの1000倍も降り注いで<いた>。ということは、今はもう降ってこないので安心かというと、そうではない。

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現時点での環境から受ける被曝量は、過去からのフォールアウトによる放射線量の累積になる(プルトニウムの半減期は極めて長いため、過去のフォールアウトからの放射線量の時間経過に伴う減少量は無視できる)。
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と何気なく書いてあるが、これは絶望的な話である。プルトニウムは全然、弱らない放射性物質なので、過去に降ったものは、降り積もって放射線を出し続けている。新たに降ったものは、それにプラスになるので、どんどん、増え続ける一方なのである。

周辺に降り積もっているということは、我々の身体の中にもどんどん入っている。大抵の人間の身体には、プルトニウムが入っている、ということである。地球はもうプルトニウム星になってしまったのだ。

生きているのが嫌になる話である。

アメリカとソ連の馬鹿!!

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http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/926ced9bb8b32d188998247ea88a0df8/
プルトニウムの濃度はどのように推移しているのか - 11/03/29 | 17:10

 東京電力が28日、福島第一原発の敷地内の土壌から検出されたと発表したプルトニウム238、239、240。プルトニウムは毒性が強く半減期も非常に長い(239で2万4000年)ためとくに警戒が必要な放射性物質だ。核燃料の溶融により発生したものと推定されているが、東京電力は、今回検出されたプルトニウムの濃度は、過去の大気圏内核実験において国内で観測されたフォールアウト(下降物)と同様なレベルとしている。

 東京電力の発表(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110328m.pdf)では、プルトニウム239・240が、乾土1キログラム当たり0.27ベクレル(誤差±0.042ベクレル)などとなっている。環境放射線データベース(http://search.kankyo-hoshano.go.jp/)によれば、08年6月の福島県双葉町の原子力施設周辺環境放射線モニタリング調査で0.31ベクレルが検出されている。

 では、過去から現在まで、プルトニウムの濃度はどのように推移しているのだろうか。気象庁気象研究所のレポート「環境における人工放射能の研究2007」の第4章(http://www.mri-jma.go.jp/Dep/ge/2007Artifi_Radio_report/Chapter4.htm)から紹介する。



プルトニウム239および240の降下量。1平方メートル当たりミリベクレル。


 グラフによると、1980年代半ばからはおおむね0.1~1ミリベクレルで推移しているが、過去1960年代、大気圏内核実験が盛んに行われていたころは、100~1000ミリベクレルと、現在の1000倍もの濃度だったことが分かる。

 現時点での環境から受ける被曝量は、過去からのフォールアウトによる放射線量の累積になる(プルトニウムの半減期は極めて長いため、過去のフォールアウトからの放射線量の時間経過に伴う減少量は無視できる)。
 
 60年代以前のフォールアウト量は現在までの累積の9割を占めており、現在観測されているプルトニウムから受けている被曝量のほとんどは、過去の大気圏内核実験によるものといえる。
原発は、断層が無いところに立っているから安全、ということになっている。

しかし実際には、各地の原発の下あるいは周辺に断層が見つかっている。そういう断層は「動かない」ということになっているので、安全ということになっている。

しかし実際には、今回の地震で動かないはずの断層が動き、断層がないところに断層ができて、しかも、これまでにないタイプの正断層がたくさんできた。それで、以下のような通達が出されたのである。

しかし実際には、「調査した結果、大丈夫だった」という調査結果が出ることになっている。それは、班目春樹委員長が「そういうところにはつくっていない、と理解いただきたい」と答えたことではっきりとしている。

しかし実際には、断層なんかないところに大地震が起きている。それゆえ、断層なんか、調べなくとも、日本列島にあるというだけで、いつかは地震に直撃される場所に立っていることがわかっている。にもかかわらず、そういうことは考えないことにしているのである。

すべてはやっているフリなのである。

下記の報道で、興味深いことに、朝日新聞以外は、あたかも、ちゃんとした調査が行われるかのうように報道している。朝日新聞だけが、

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会議後の記者会見で、「今回のような想定外の活断層が、既存の原発直下に見つかった場合は運転を止めるのか」と質問が出た。班目春樹委員長は「そういうところにはつくっていない、と理解いただきたい」と答えた。
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というやりとりを付け加えて、この調査が単なるヤラセに過ぎないことを明らかにしている。なぜ、この事故をめぐって隠蔽報道を繰り返してきた朝日新聞がこういう記事を出したのか気になるところである。

(1)ヤラセであることを国民に知らせるため。
(2)原発は安全なところに立地しているので大丈夫であることを国民に印象づけるため。

記者はどちらの理由でこういう記事を書いたのか。前者であることを祈っているが、朝日新聞の一連の報道を見ると、後者の可能性が高いように感じる。

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【朝日新聞】
原発周辺の断層の活動、さらなる注意促す 原子力安全委
2011年4月30日6時42分

 東京電力が地震を起こさないとしていた断層が、東日本大震災後に起きた地震で動いたことを受け、内閣府の原子力安全委員会は28日、全国の原発の耐震安全性について、これまで考慮していなかった断層が活動する可能性がないか再確認するよう経済産業省原子力安全・保安院に求めた。震災後、地殻にかかる力が変化し、これまでと違うタイプの地震が活発に起きていることを踏まえた。

 全国の原発では2006年に改定された耐震指針に基づき、地震が起きた場合の安全性の再評価が進められてきた。4月11日に福島県で起きた地震では、東電や保安院、安全委が指針の対象になる活断層ではないと判断していた「湯ノ岳断層」に沿って地表がずれているのが確認された。

 これまでより地震活動が活発化したり、今まで活断層でないと考えられていた断層の近くで地震が起きたりした場合も再評価するよう求めている。

 会議後の記者会見で、「今回のような想定外の活断層が、既存の原発直下に見つかった場合は運転を止めるのか」と質問が出た。班目春樹委員長は「そういうところにはつくっていない、と理解いただきたい」と答えた。

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【日経新聞】

原発周辺の断層、電力各社に再評価指示 保安院
余震多発で
2011/4/29 20:34

 経済産業省原子力安全・保安院は29日、全国の電力会社などに対して、原子力発電所周辺の断層や地質を再評価するよう指示した。結果を5月末までに報告するよう求めている。

 東日本大震災以降、余震や誘発地震が相次いでおり、これまであまり地震が観測されていない場所でも起きている。例えば、4月11日には福島県浜通りで、地殻が引っ張られて起きる正断層型と呼ぶ地震が発生。マグニチュード(M)7.0を記録した。正断層型は全国的にも多発している。

 今回の指示を受けて、電力各社は原発などの安全性に影響しないと考えていた活断層や特殊な地形なども、主に文献調査などから検証し直す。

 保安院は「地殻変動によって新たな断層が影響することも考えられる。事業者からの報告に基づいて、再評価の仕方を検討する」という。

 断層や地質の再評価は、国の原子力安全委員会が保安院に対し、電力会社に実施されるよう要請していた。

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【読売新聞】
原発周辺の断層、保安院に評価の再検討を通知

福島原発
 内閣府の原子力安全委員会は28日、原子力発電所の耐震安全性評価について、東日本大震災などの影響を踏まえて原発周辺の断層の評価を再検討するよう、経済産業省原子力安全・保安院に通知した。

 大震災の影響で、広域にわたって地盤のひずみ変化が生じており、過去の地震記録のほか、地震の空白域と見られていた地域で起きている誘発地震も考慮して、原発の安全性を確認するよう求めている。

 福島第一原発の電源喪失の原因となった津波への対策については、国の中央防災会議の防災基本計画見直しを参考に議論を進める。

 また、安全性評価のもととなる国の原発耐震指針の見直しについても、安全委の専門部会が検討を始める。

(2011年4月28日19時41分 読売新聞)
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【東京新聞】
原発周辺断層再調査を
2011年4月28日 夕刊

 原子力安全委員会は二十八日、東日本大震災に誘発されて東北から関東、中部地方にかけて地震活動が活発になっていることを受け、全国の原発周辺にある断層の影響を再検討することなどを、経済産業省原子力安全・保安院に求めた。
 国内の全原発が対象で、保安院は電力事業者らに地質調査などを行うよう指示する方針。
 安全委は、耐震安全審査の過程で調査済みの断層だけでなく、「リニアメント」と呼ばれる直線状にずれた地形なども再調査を要請。現在の耐震設計で「考慮する必要がない」と判断している活断層の付近で地震が起きている場合は、原発に及ぼす影響などを評価し直すべきだとした。
 国の地震調査委員会によると、今回の地震の影響で地下にかかる力が広い範囲で変化した。四月十一日に福島県南部で発生したマグニチュード(M)7の地震は、ほとんど活動しないと考えられていた正断層によって起きた。
 会合に出席した安全委の耐震安全性評価特別委員長の入倉孝次郎京都大名誉教授は「従来想定していた逆断層型だけでなく、正断層型のものや、過去に地震が起こっていなかった地域でも地震が起こっている。これまでの調査結果を精査する必要がある」と述べた。

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【共同通信】
原発周辺の断層再評価へ 震災受け、原安委方針

 原子力安全委員会は28日、3月の東日本大震災で誘発されたとみられる地震が相次いでいることを受け、全国の原発周辺にある断層の活動性を電力会社などに再評価させるよう、経済産業省原子力安全・保安院に指示する方針を決めた。

 安全委によると、震災以降、東北地方から関東地方などのうち、これまで地震がほとんど観測されていなかった地域で地震活動が活発化。4月11日に福島県東部で発生したマグニチュード(M)7・0の地震など、地域的にはあまりみられなかった、地殻が引っ張られて断層がずれる正断層型の地震も発生している。

 震災で大きな地殻変動が生じ、広域的な力のバランスが変化したとみられることから、電力会社などが原発周辺で実施してきた活断層や、過去の地震による地形の変動などを再評価する必要があると判断した。

 原発の耐震設計上で考慮している活断層や変動地形のほか、活断層ではないと評価していた断層の再評価などを全国各地で実施し、安全委に報告するよう求める。

2011/04/28 12:19 【共同通信】
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もんじゅが恐ろしいことになっている、とは聞いていたのだが、最近になって、とってもひどいことになっていることを知った。燃料棒を出し入れするための器具が引っかかってとれなくなり、運転することも、止めることもできなくなっているのである。ただ冷やしているだけ。そのために一日、5500万円掛かっている上に、器具を取り出すのに10億円近く使い、担当の課長さんが自殺してしまった。

引き抜くときに間違って空気が入ったら、ナトリウムが燃え上がってしまい、さらっぴんの燃料を詰め込んだ原子炉内で火事が起きる。それってもしかして、関西、終わり?!

http://www.taro.org/2011/03/post-966.php

http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2010/12/p101216.pdf

関西もダメなら、南半球に亡命するしかない。
小佐古教授は、御用学者一本で歩んできた人らしい。その人にとって、政府の参与になるのは、非常に光栄なことであろう。それを、抗議の辞任という形で辞めるというのは、大変な決断であったと思う。その命がけの決断に敬意を表したい。「御用学者」である以前に「学者」であったということだからである。

この決断をメディアは以下のように、さまざまの温度差で報道した。

ひどい順に掲載しておく。
これが各メディアの放射能の影響に対するスタンスを表現していると私は思う。

※追記:あとから考えてみて、単に、放射線の影響に対するスタンスではなく、今回の「原発主義ファシズム」に対するスタンスを表現していると思う。最初から意外だったのは、「日本の原子力の父」である正力松太郎がオーナーであった読売新聞よりも、朝日新聞のほうがより悪質な報道をしていることである。それは、今回の報道でも明らかである。


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【産経新聞】
小佐古参与が辞任
2011.4.29 17:32 
 内閣官房参与に任命されていた小佐古敏荘東京大大学院教授が29日午後、首相官邸に菅直人首相を訪れ、参与を辞める意向を表明した。菅首相は了承した。

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【日経新聞】
小佐古内閣参与が辞任 政府の原発対応を批判
2011/4/29 20:23

 内閣官房参与の小佐古敏荘東大大学院教授は29日、記者会見し、30日付で参与を辞任すると表明した。原発事故への政府対応を「その場限り、場当たり的な対応で事態収束を遅らせている」などと批判した。小佐古氏は放射線安全学が専門で、首相の要請を受け3月16日に就任した。

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【時事通信 】
小佐古参与が辞意表明=政府の原発対応批判
4月29日(金)17時47分配信
 小佐古敏荘内閣官房参与(東大大学院教授)は29日夕、衆院議員会館で記者会見し、30日付で参与を辞任すると表明した。小佐古氏は「今回の原子力災害に対して(首相)官邸および行政機関はその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせているように見える」と述べ、菅政権の福島第1原発事故への対応を辞任理由に挙げた。
 小佐古氏は放射線安全学の専門家。東日本大震災発生後の3月16日に内閣官房参与に起用された。 

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【朝日新聞】
小佐古・内閣官房参与が辞意 政権の原発対応に不満

2011年4月29日18時52分 

 内閣官房参与の小佐古敏荘・東大大学院教授(放射線安全学)が29日、東京・永田町で記者会見を開き、内閣官房参与を辞任する意向を表明した。理由について小佐古氏は、原発事故対応への提言について「いろいろと官邸に申し入れてきたが、受け入れられなかった」などと語った。

 小佐古氏は会見に先立ち、首相官邸を訪ねて辞表を提出した。同氏は東日本大震災発生後の3月16日、原発事故について菅政権から助言を求められて参与に就任。首相は3月末までに小佐古氏ら計6人の原子力専門家らを次々に内閣官房参与に任命した。

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【読売新聞】
小佐古参与「官邸の対応場当たり的」と辞職届

 東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応に当たるため、先月、内閣官房参与に任命された小佐古敏荘
こさことしそう
・東大教授(放射線安全学)は29日、国会内で記者会見し、「政府の対応は法にのっとっておらず、誰が決定したのかも明らかでなく、納得できない」として30日付で参与を辞任することを明らかにした。

 小佐古氏は29日夕、首相官邸を訪れ、菅首相あてに辞職届を提出、受理された。

 その後、記者会見した小佐古氏は、辞任理由について、「今回の原子力災害で、官邸の対応はその場限りで場当たり的だ。提言の多くが受け入れられなかった」と語った。

 具体的には、政府が示した年間20ミリ・シーベルトという小学校の校庭の利用基準などを挙げ、「この数値を小学生などに求めることは許し難い」と指摘した。

(2011年4月29日20時33分 読売新聞)

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【共同通信】

小佐古内閣参与が抗議の辞任 政権の原発対応遅れ批判

 首相官邸に参与を辞任する意向を伝え、記者会見で涙ぐむ小佐古敏荘・内閣官房参与=29日夕、衆院第1議員会館

 内閣官房参与の小佐古敏荘東大大学院教授(放射線安全学)は29日、福島第1原発事故をめぐり「政府は法律などを軽視し、その場限りの対応で事態収束を遅らせている」と批判し、首相官邸に参与を辞任する意向を伝えた。小佐古氏は3月16日に就任。原発施設と放射線に関して首相への助言を求められていた。

 政府の原発事故対応への不満が顕在化した。首相が「知恵袋」として活用するため起用した参与が抗議の辞任をするのは、極めて異例だ。

 小佐古氏は29日夕、国会内で記者会見し、放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による測定結果の公表遅れを問題視。原発作業員の緊急時被ばく線量限度を年100ミリシーベルトから年250ミリシーベルトに急きょ引き上げたことに触れ「もぐらたたき的、場当たり的な政策決定を官邸と行政機関が取り、手続きを無視している」と指摘した。

 同時に、福島県内の小学校校庭などに累積した放射性物質に関し、文部科学省が示した被ばく線量基準は「国際的な常識ではなく、行政の都合で決めている」と述べ、厳格化するよう求めた。

2011/04/29 21:33 【共同通信】

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【毎日新聞】

福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

 東日本大震災発生後の3月16日に内閣官房参与に任命された小佐古敏荘・東京大教授(放射線安全学)が29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校などの屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトに決めたことに「容認すれば学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。

 小佐古氏は、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに実施・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と批判した。

 小佐古氏はまた、学校の放射線基準を、年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を小学生らに求めることは、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と述べた。【吉永康朗】
福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

 東日本大震災発生後の3月16日に内閣官房参与に任命された小佐古敏荘・東京大教授(放射線安全学)が29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校などの屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトに決めたことに「容認すれば学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。

 小佐古氏は、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに実施・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と批判した。

 小佐古氏はまた、学校の放射線基準を、年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を小学生らに求めることは、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と述べた。【吉永康朗】

毎日新聞 2011年4月29日 21時08分(最終更新 4月29日 21時14分)

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小佐古教授は以下のような人物だ、という記事がブログに出ていて、東大の原子力は、そういうところだから、そういう人だろうと思っていた。しかしその彼にして、小学生が20ミリシーベルトでOKという無茶苦茶なやり方は、許容し得なかったのである。

しかしその真の理由は、自ら明確に述べているように、

「容認すれば学者生命は終わり。」

である。信念ではなく、あくまで保身なのである。それでも、保身しないで政府と心中する連中よりは、はるかにマシである。

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http://d.hatena.ne.jp/samakita/20110321/1300697799#tb

沢田昭二名古屋大名誉教授によると小佐古敏荘東大教授は…御用学者だと…
 「日本の原子力政策がアメリカのAtomsforPeaceという核兵器産業の保持のために植民地的で、そのため現在の対策も原発は安全だと言いふらしてきた御用学者が結局は東電まかせで独立した判断が出来ない状態です。昨夜官房長官小佐古敏荘東大教授を内閣官房参与に任命して助言を受けることにしましたが、彼は原爆症認定訴訟の大阪地裁の国側の証人を務めましたが、電力会社の宣伝マンとして原発は安全だという講演をして廻るだけで、毎年何百万円も厚労省から原爆放射線の研究の代表者として科学研究費補助金を受け取りながら、そのテーマに関する研究は一切していないこと、研究費を配分した共同研究者からは研究成果の報告を一切受取っていないことが弁護団の追及であきらかになり、同じ日の午前中に私が行った証言と矛盾するので裁判官から質問を受けることになってもまともな証言ができないという無責任男であることが明らかになった人物です。」