関西広域連合が原子力安全協定の締結を要求した。事故の影響が及ぶ範囲なのだから、「地元」扱いの要求は当然であろうから、断るのは難しいだろう。関西広域連合のように大型の府県を複数「地元」として抱えるのは、電気会社にとっては冷や汗モノだろう。

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関西広域連合、原発協定申し入れへ 電力事業者に
2011年6月25日22時24分 朝日新聞

 2府5県でつくる関西広域連合は25日、関西電力など電力事業者に「原子力安全協定」を締結するよう、来月にも申し入れることを決めた。西日本で原発事故が起きれば、近畿圏も広範囲で被害を受けるおそれがあることを踏まえ、各府県の知事は、広域連合として原発の安全対策や情報入手に一定の影響力をもつべきだとの考えで一致した。

 原子力安全協定は、福井県など立地自治体が原発再起動の可否を決めたり、電力会社側から安全情報を得たりする根拠となっている。一方、立地自治体以外の府県などが協定を結ぶケースは少なく、被害や影響が東日本全域に広がった福島の事故以降、各地の隣接自治体から不満の声が相次いでいた。

 福井県に隣接する京都府の山田啓二知事は22日、関電に対し協定締結を要請。島根原発に近い鳥取県も5月末、中国電力に対し県や近隣自治体と協定を結ぶよう申し入れている。
敦賀市といえば、市長が橋本知事に公開質問状を送っていて、その知事の顔がすごく怖かったりしたので、原発推進一色かと思っていた。そしたら、下記のように、市議会でもエネルギー政策の転換を求める決議が出た。今大地市議が、

「修正されたとはいえ意見書が通ったことに正直、驚いた。福島原発の事故で市民の感覚も変わり始めている。」

と言っているように、お膝元は本当に壊滅することが明らかになったので、さすがに意識が変わっている。実際には日本中がお膝元なのであるから、この認識が広がることがなにより大切であろう。怖がらないようにしている神経の切れた人々が沢山いるのが怖い。そういう人々の神経をつなぐには、どうすべきかを考えたい。



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敦賀市議会が「原発偏重脱却」

委員会意見書可決 エネルギー転換明記

意見書の本会議提出に賛成して挙手する市議会原子力発電所特別委員会の全委員(敦賀市役所で)
 敦賀市議会原子力発電所特別委員会は24日、国にエネルギー政策の見直しなどを求める意見書を全会一致で決定した。当初の原案には、原発推進派の注文で文言修正が相次いだが、「再生可能エネルギーに転換を図る」などと明記。同委は「脱原発の要求ではないが、これまでは原発に偏り過ぎだった」としている。30日の本会議で可決される見通し。(藤戸健志)

 意見書は4項目で、▽将来的にエネルギー政策を見直し、再生可能エネルギーに転換を図る▽原発の安全確保を図るため経済産業省から原子力安全・保安院を分離・独立させて権限を強化する▽原発周辺の避難道路の早急な整備――など。

 原案を提出したのは、福島原発の事故を受け、4月の市議選で初めて脱原発を前面に訴えた今大地晴美市議(無所属)。「敦賀半島の原発から半径20キロ圏内に市全域が入る。多くの市民が不安に感じている」と意見書提出の意義を訴えた。 最も議論が白熱したのが1項目の「期限を定めてエネルギー政策を見直し、再生可能エネルギーに転換する」。「風力発電などで原発の代替はできない」などの反対意見が相次ぎ、「期限を定めて」が「将来的に」へとトーンダウンした。

 原案の表題「エネルギー政策の見直しを求める意見書」にも反対意見が続出。傍聴席の市議から「市議会は日本原子力発電敦賀原発3、4号機の増設を認めないと受け止められる」といった場外発言を機に、賛同者が「(政策の見直しを)求める」の削除を要求。「エネルギー政策の見直し等についての意見書」への修正で何とか合意した。

 終了後、今大地市議は、「修正されたとはいえ意見書が通ったことに正直、驚いた。福島原発の事故で市民の感覚も変わり始めている。原発の立地地域が意見書を出すことに意味がある」と話した。

(2011年6月25日 読売新聞)
こんなに姑息な説明会をやるとは。。。。
本当にすごい。
ここまで卑怯なことができるとは、開いた口が塞がらない。

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原発説明会、国が参加者を選定 閉鎖性色濃く

2011年6月23日 21時09分

 定期検査で停止中の九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)をめぐり、経済産業省資源エネルギー庁は23日、運転再開に理解を求めるため政府が佐賀県民向けに開く説明会の概要を発表した。会合はケーブルテレビなどで中継するが、参加者は国が選定した数人に限定、会場は非公表で報道陣の現場取材も認めない方針。広く県民の声を聞くはずの説明会の閉鎖性に、疑問の声が上がりそうだ。

 同庁などによると、参加県民は地元広告代理店が「偏りなく」候補者を15人ほどリストアップし、国がその中から7人程度選ぶという。国がふさわしくないと判断した候補者が除外され、恣意的に議論が進められる可能性は否定できない。

 同庁は「大勢の方を呼ぶと、会場まで多額の交通費を国が負担するのかという問題もある。今回はこの方法が最も効果的と考えた」としている。

 説明会は26日午前10時から。一般県民に学識経験者を交え、同庁と経産省原子力安全・保安院が説明、質疑を行う。県内ケーブルテレビと動画中継サイト「ユーストリーム」で中継する。
(共同)
福井原発群は若狭湾にあるが、実は福井市からは結構離れている。風向きなどを考えると、滋賀県や京都府のほうが、直接の被害を受けやすいのである。京都府がそういう協定を結ぶなら、より近い滋賀県もまたそうするように要望するだろう。

もともと、原発の稼働に地元の意向は関係ないそうで、電力会社が動かすといって、原子力危険・隠蔽院がOKを出せばそれで動かしていいらしいのである。しかし、地元の意向も無視する訳ない行かないということで、こういう協定が結ばれている。とはいえ、佐藤栄佐久の『知事抹殺』を読めば、地元のこういう権限を、原子力村が如何に蔑ろにしているか、また、それに抵抗する者を如何に攻撃するかがよくわかる。こういう傲慢の背後には、原子力安全欺瞞言語がある。「安全なんだから文句言うな」というわけである。

しかし、福島原発事故でさすがにそうは言えなくなった。その上、今回の事故で、お膝元の県ばかりか周辺まで深刻な影響を受けることが明らかになった。正確に言うと、もともと明らかなのだが、明らかでないフリをしていたのだが、そうはいかないことが明らかになった。

京都府知事は、どちらかというと関西広域連合の中では推進派であって、橋元大阪府知事や嘉田滋賀県知事を牽制している。この協定もおそらくは、そういう牽制球の一種であって、「ちゃんと協定結んだのから、反対しなくて大丈夫」という理由付けにしたいのであろう。

しかし、おそらく、そうはいかないだろう。第一に、関西電力は、福井県との折衝だけでも大変で、その上、京都まで対応しないといけなくなることには、激しく抵抗するだろう。第二に、もし京都府が協定を結べば、滋賀県も同様の地位を当然に要求するだろうし、そうなると、岐阜県とかも関係することになる。全ての府県が合意しないと原発を再稼働できないとなると、事実上、対応は不可能となる。


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京都府、関電に安全協定求める 原発再稼動に関与望む
2011年6月22日 朝日新聞

 全国最多の原発15基(1基は解体中)を抱える福井県に隣接する京都府は、関西電力に対し、同社と福井県が結んでいるのと同じレベルの原子力安全協定を府側とも結ぶよう求める要望書を出した。稼働にあたって府側の意向を尊重させるねらいがあるとみられる。

 福井県内では、原発が立地する敦賀市や美浜町、おおい町、高浜町が県と連名で、各原発を運営する関西電力などの電力事業者と原子力安全協定を結んでいる。トラブル発生時に原発の停止を求める権限や、再稼働時に自治体の了解を得ることが定められている。

 京都府の要望書は今月17日付。山田啓二知事と府内の市町村長の連名で提出した。要望書は「立地自治体に準ずるような協定が締結できるよう取り計らうこと」を求めている。
朝日新聞に以下の記事が出た。

> 東大広報課は、「当初は一般からの問い合わせに答えるため端的な記述が求められていると
> 判断したが、双方向のやりとりがないウェブサイトでは、
> リスク情報を発信する難しさを感じた」と話している。

と言うが、笑止千万である。これもまた東大話法である。

「当初は一般からの問い合わせに答えるため端的な記述が求められていると判断した」

というのが何のことか全くわからない。第一に「端的な記述」とは何を意味しているのかわからない。彼らがやったことは、根拠なく断言することであって、端的な記述ではない。第二に、なぜ「一般」からの問い合わせに応えるのに「端的な記述」が必要なのか、全くわからない。第三に、「求められている」と他人のせいにしている。第四に「双方向のやりとりのないウェブサイト」のせいにしているが、我々が提案した代替案では、何らそういう困難は生じていない。

【東大話法規則】
(1)自分のやったことを、どこまでも正当化する。
(2)誤りを認めずに、状況のせいにする。
(3)状況についての「認識」のせいにして、「認識」を変えることで行為を変えることを正当化する。

まったくふざけんな、である。きちんと非を認めてと謝罪すれば、日本社会では許してもらえることを、知らないのであろうか。真摯な謝罪と反省は、日本社会で尊敬を勝ち取るための条件ですらある。

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東大サイトの放射線情報 「端的」過ぎる説明文訂正

2011 年6月18日17時13分 朝日新聞

 学内の放射線を計測して公式サイトで公表している東京大学が、測定結果に「健康にはなんら問題はない」と付記してきた一文を、全面的に削除して書き換えた。市民からの問い合わせが相次ぎ「より厳密な記述に改めた」という。学内教員有志からも「安易に断定するべきではない」と批判が寄せられていた。

 測定値は東京・本郷と駒場、千葉県柏市の各キャンパスの、3月15日以降、毎日1時間ごとの値を掲載している。柏キャンパスは現在、毎時0.25マイクロシーベルト前後だが、平時は0.05~0.10程度。サイトでは「(原発の)事故前より少々高めの線量率であることは事実ですが、人体に影響を与えるレベルではなく、健康にはなんら問題はないと考えています」とのコメントを載せていた。

 これに対し、学内の教員有志45人が今月13日、断定的な表現を避けるべきだなどとして、記載を改めるよう浜田純一総長に要請書を提出した。ごく微量でも放射線量に比例して発がんリスクがあるというのが世界的に標準的な考え方だと指摘。「(安全だと)強い断定をするのなら、悲観的学説をなぜ排除したか説明が必要だ」と主張した。

 大学側は翌14日、当該コメント部分を削除し、100ミリシーベルト(1回または年あたり)以下の被曝(ひばく)による人体へのリスクは明確ではない、との研究結果を紹介。自然界から浴びる放射線量が世界平均では年に2.4ミリシーベルトであることや、国際放射線防護委員会(ICRP)が「長期的には放射線レベルを年1ミリシーベルトに」「事故の収束後は年1~20ミリシーベルトの範囲」と提言した事実などを列記した。

 柏キャンパスの値は、一日中その場にいたと仮定して1年間で浴びる量は2ミリシーベルト強。有志世話人の島薗進教授(生命倫理)らは、「リスクを無視できるかどうかを国民が判断するためにも、正確な情報を提供する義務がある」と話す。

 東大広報課は、「当初は一般からの問い合わせに答えるため端的な記述が求められていると判断したが、双方向のやりとりがないウェブサイトでは、リスク情報を発信する難しさを感じた」と話している。(吉田晋)
モルモット化の話ばかりだ。

福島県民の健康を守るには、県民の調査などいらない。病気になる原因を調査して排除し、病気を訴える人がいたら、社会的経済的に万全の体制で支えることに全力を挙げないといけないのに。

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福島県民を30年にわたり健康調査 内部被曝も含め測定
2011年6月17日3時1分 朝日新聞

福島県民の健康管理調査
 東京電力福島第一原子力発電所の事故による福島県民への放射線の影響について30年以上にわたって見守る福島県の調査案の概要が、わかった。7月上旬にも空間線量が高い地区の住民代表を対象に、先行的な予備調査を始め、内部被曝(ひばく)も含めた被曝線量を実際に測るとともに、問診票での被曝線量の推計も出す。

 住民の放射線影響評価をめぐり、長期間に及ぶ大規模調査は世界でも初めて。

 予備調査の概要は、今月18日に、実施主体の県や関係省庁の担当者のほか、放射線医療の専門家らが集まる健康管理調査検討委員会で決まる見通し。
我々が東大本部に対して、HPの放射線量に関する記述を訂正するよう申し入れをした。

https://sites.google.com/site/utokyoradiation/home/request

そしたら、アッサリ、部分的な変更が加えられた。

https://sites.google.com/site/utokyoradiation/home/updates

https://sites.google.com/site/utokyoradiation/home/developments

この変更は、なんだかヘンチクリンなのである。そのやりとりの過程で、以下の東大話法規則を発見したので、追加しておきたい。

【東大話法規則】
(1)人の言うことは無視する。
(2)無視できない時には、場当たり的に対応する。その対応は、以下のようなものである。
(2-1)「おっしゃる通りで、今からやろうと思っていたのです。」
(2-2)「言われたとおりにやりました」
(2-3)しかし実際には、何も変わっていない。