ということで、『マックィーンの絶対の危機』の流れからその続編と言われるこの作品です。
こちらもタイトルはTV放映時は『SF/人喰いアメーバの恐怖NO.2』、DVDは『人喰いアメーバの恐怖2』となっております。
1971年製作で、1958年製作だった一作目からなぜ13年もあとに続編を作ったのかは謎です。
実は私こちらは昔観たことがあるんですが、九割九分九厘内容忘れてました。
唯一覚えてるのはボーリング場のレーンのシーンと、ラストのオチです。
コメディという触れ込みなんですが、そこまでコメディと言う感じもないですね。
とにかく被害者が一作目よりも多く、襲われる描写が増えました。その分テンポも一作目より良かったです。
アメーバーの表現は1958年よりは進化しているし、ちゃちな部分もあるけど後半の特撮はなかなか見せるし、後半の展開もスリリングでオチの付け方も良かったので、まあまあ楽しめるB級ホラーです。
ネタバレ
オープニングでは何故か延延猫が写ります。別にこの猫が特別要でもないというか、まあ、最初の被害者って事ですかね(最初の被害者は正確には蠅だけど)。
単に監督が猫好きだったのかしら。
永久凍土に保管されていたアメーバーの標本を知らずに持って帰ってきてしまった男が、自然解凍したアメーバーに猫と妻ともども食われてしまいます。
このときテレビで放映している映画が『マックィーンの絶対の危機』で、メタっぽい演出です。
相変わらず第一発見者の主人公カップルは警察に信じてもらえません。ドラッグをやってるのかと疑われる始末。
50年代の若者像より、70年代若者像の方がやっぱりヒッピーなどのカウンターカルチャーという時代背景的もあって荒んだ感じはしますね。
わずか数十年でこんなにもアメリカの文化も変化してるんだなーと実感します。
このカップルがボーリング場のオーナーの車とニアミスした因縁がずっと続く訳だけど、確かにこのオーナーは荷物が散らばったり、踏みつけられたり、自分の経営しているボーリング場が襲われたりと踏んだり蹴ったりでちょっと気の毒でした。
カップルの女性の方が後半の台詞が殆ど彼氏を呼ぶ「ボビー」ばかり。ある意味「ボビー」だけですべての感情を表現するという演技の課題をこなしているのかもしれません。いや多分それは違います。
お風呂場でアメーバーに襲われた男が裸で逃げ出すあたりはちょっとコメディっぽかったですね。
美容院で頭を洗う時にアメーバーで襲われるのは嫌なシチュエーションでした。
ボーイスカウトの子供たちが警官に「エイデルマンのかたき」と言いながらライターを貸すシーンがあるんですが、ボーイスカウトが襲われる場面がなかったように思われるので、ちょっとここのシーンの意味がよくわかりませんでした。もしかして見逃したかな???
とにかくクライマックスのボーリング場のレーンからザーッとアメーバーが登場するシーンは良かったし、アイスリンクでアメーバーを凍らせるあたりのサスペンスもなかなかはらはらさせてくれます。
テレビ局の照明のせいで溶け出したアメーバーが警察署長の足下に忍び寄るオチも良かったです。所長のラストカットの顔が絶妙でよい。