公開当時から、観ても観なくてもいいかなーって感じの映画だったんですが、知人がDVDを貸してくれたので、観てみることにしました。
なぜか観る前からすでに観たことがあるような気分のする映画で、見所はただただ川下りの迫力を堪能するしかありません。
見終わった感想は、まあ、やっぱり観ても観なくてもどっちでもいいような映画だったなーと言う気分です。
ネタばれ
一言で言っちゃえば、アメリカ映画にありがちな家族再生の物語。
ケヴィン・ベーコンが悪役とは知ってたんですが、最初はとてもいい人っぽいので、本当に悪役なの? こっから豹変するの???って感じでなかなか信じられなかったです。
相棒にジョン・C・ライリー。ジョン・C・ライリーは結構好きな俳優なんだけど認識したのが『シカゴ』のセロファン亭主からだったんで、1994年の映画からすでに活躍してたんだなーという気分です。
ジョン・C・ライリーってお人好しの役が多いので、あんまり怖くないというか、ケヴィンとダブルでも悪役としての脅威感がいまいちな気がします。
子役、どっかで観たことあると思ったら、『ジュラシック・パーク』の弟役の子なのね。
この子がなかなかイライラさせてくれますね。
強盗ふたりからこっそり逃げだそうと考える両親の計画をよそに、勝手に強盗の船に乗っちゃったり、もう一度こっそり逃げだそうとすると両親に反抗して騒ぎ出すしで、このガキゃーって気分になります。
お父さんが死んだのもおまえのせいだぞ!って感じですが、まあ、お父さんは結局死んでなかったので良かったってことで。
この子がお誕生日に防水加工のカメラをもらって犯人を撮影するんだけど、そこは何の伏線にもならず、何の為に出したアイテムなのか訳がわかりません。
また、ケヴィン・ベーコンからもらった帽子も途中で捨てたはずなのにいつのまにかかぶってます。
この一家は全員手話が出来る設定ですが、そのあたりもさほど生かされている感じはしません。
で、肝っ玉母さんのメリル・ストリープがサイコパスかってくらい怖いんですよ。
そりゃー、人は怖さがピークに達すると笑い出したりすることもあるでしょうが、ついさっき自分の知り合いが目の前で殺されたっていうのに、川下りの時は笑いながら犯人ふたりに指示してたりするんですよねー。
いくら危険な川下りとはいえ、そんなテンションになるか?って気分です。犯人ふたりもこのときばかりはおとなしくメリルの指示に従っております。
ケヴィン・ベーコンもケヴィン・ベーコンで、金槌のくせして、今や禁止区域になっている激流に、若い頃、ベテランの仲間と3人でなんとか乗り切ったメリル・ストリープに無理矢理川下りをさせる思考が謎。そのメリルに対する全幅の信頼は何?って感じ。どう考えてもリスク高すぎるし、馬鹿なの?って気分。
大体ケヴィン・ベーコンがメリル・ストリープの水浴びを覗かなければ早々に夫婦に不信感を抱かれずに済んだのに、なんであんなことしたんでしょうね。
最後に水に濡れたケヴィン・ベーコンの前髪が情けなく、その昔石川三千花が指摘した通りたこ八郎と化してました。
頼りないお父さんが意外に頑張って、ついでに犬も頑張って、妻と子供の信頼と愛情を取り戻してめでたしめでたし。
まあ、やっぱ定石通りのお話ね。