ネタバレあり
昔観てとても面白かったと記憶している映画。
久しぶりに再見。あまりに久しぶりだったんで、随分忘れていて、初めて観るような面白さがあったよ。
そしてトム・ハンクスも、ケビン・ベーコンもこんなに若かったっけ?ってくらい若く感じた。
1970年に実際に起こったアポロ13号爆発事故を描いたもので、トム・ハンクス演じるジム・ラベル自身が事故の経験を書いた同名の本を元に作られている。
本人の経験がベースということもあるし、映像も宇宙飛行士が本物と間違えるくらいにリアルに作られているそうで、事故の緊迫感といい大変再現性が高く見応えのある映画。月には着陸出来なかったが、宇宙船の窓からすぐ近くに見える月の姿はまるで実際に観たような感動があった。
無重力の表現も大変リアルで、実際無重力状態を作るために飛行機が600回近く飛行したようで、そのお金のかけ方もすごいし、俳優も大変だったろうなーと思う。
実話にしては物語として出来すぎというか、事実は小説より奇なりとはよく言ったもの。実際調べる限りほぼほぼ映画は事実に即している。
特にゲイリー・シニーズ演じるケン・マッティングリーが風疹に感染した為にミッションに参加出来なくなり、代わりに事故の後、クルーが生還出来るようシミュレーションする立場になるというのは、まるで作られたドラマのように感じる。
ケン・マッティングリーがミッションに参加出来なくなったのは不幸中の幸いというか、まるで神様が仕組んだ筋書きのようにさえ感じられるね。
私はゲイリー・シニーズ結構好きな俳優なんだけど最近見かけないなー。
こんな大変な事故がよりにもよって13号だったと言うのも出来すぎ。しかも打ち上げ時間が4月11日13時13分、月到着が4月13日と言うのもこじつけかもしれないが嫌な偶然だね。私は特に迷信は信じてないけど、こんなことがあったらやっぱり迷信を気にしちゃうかも。
ケビン・ベーコン演じるマッティングリーの代わりに急遽ミッションに参加したジョン・L・スワイガートJr.は映画ではジャックという名前になっていたけど、なんでなんだろ(よく調べたら、ジョン・レナード・"ジャック"・スワイガート・ジュニアが正式なフルネームらしい)。
二酸化炭素が充満した際に、ケビン・ベーコンが「俺は息止めてろってかー」の吹き替えの台詞が好きだった。今回観たDVDでは「俺は息を止めようか」って吹き替えになっていて、ちょっとニュアンスが違うなーという気分。
ちなみに実際の宇宙飛行士と演じる俳優は全然似てないし、特に実物に寄せる気は全然ないようだ。
あまりに過酷な事故で、自分がこんな事故にあったら二度と宇宙に行こうなんて思わないなーと思ったけど、フレッド・W・ヘイズJr.もケン・マッティングリーもその後また次のミッションに参加しようとするんだからすごいなーと思う。
首席管制官演じるエド・ハリスはとても格好いいが、今回、大気圏突入を前に着陸の手順を少しでも報告するように言うシーンで、まだシミュレーションが終わっていなくて、報告出来ない部下をどなり散らす場面がパワハラチックだなーと感じた。
中途半端なシミュレーションで報告出来る段階ではないと言う部下の立場もわかるし、せめていつ頃わかるか確認しようかという申し出は間違っていないと思うのだが、そこで結果を持ってこい!とか言っちゃうのは無茶振りだなーと思う。
まあ、焦ってかりかりするのはわかるけどね。
ミッションのたびに心配する宇宙飛行士の妻のストレスも相当だなーっと今回しみじみ思った。