知人が前知識なしにとにかく見て欲しいとDVDを貸してくれた。

公開時ポスターはちょくちょく目にしてたのだが、あまり興味を覚えず、実際観てみると、ポスターの印象とは全然違うお話だった。

『ソウ』を皮切りに、低予算でシリーズ作を生み出す才能あるジェームズ・ワン脚本。

これもある意味シリーズ化されそうな予感。

 

 

ネタバレ

冒頭からとある病院に何か凶暴な存在がいて、腫瘍を切り取るなんて話をしているから、私の頭には『バスケットケース』とか『ザ・ブルード怒りのメタファー』的な物語が浮かんだ。その後殺される医者が過去なんらかの手術に関わったと思われる人ばかりだったしね。

また若干心霊物っぽい雰囲気もあるし、ダリオ・アルジェントが描くジャッロっぽさもある。

その昔、腫瘍を手術した子供が大人になって殺人を行う夢を繰り返し観るようになり、それが現実に起きていたというお話を書いたことがある。オチは、その特殊な腫瘍を研究者が遺体で細胞培養して、それが自ら動き出し、殺人を行っていたと言うものだったが、途中までこの映画もそういう話になるのかと思った。

と言うことで内容に既視感はあるのだが、オチとしては意外にありそうでなかった感じで「そうきたか!」と言うサプライズはあった。強いて言うなら『トータルリコール』なんかを思い出す感じかなー。

事情がわかると殺人者の動きが不自然だったことも合点がいくというか、警察署でのアクションなんかも、なかなか格好いい見せ場になっていて、ダークヒーローっぽい趣さえある。

 

しかし、幼少時代の主人公をひきとった夫婦はすごいなーと思う。私だったらやたら不穏な発言をしたり、夜中に刃物をもって立っている子供なんて怖くて引き取れないよ。

事実を知っても妹もドン引きせずによく姉を助けようとしたなーと感心。やたら重そうな医療器具の下敷きになってもぴんぴんしていて結構タフ。

 

なんとかモンスターは封じたが何かをきっかけにまた大暴れしないとも限らないし、新モンスターとしてジェイソンやフレディなどに続く人気キャラになれるかもしれないねー。