こちらは、1972年に放送されたテレビドラマ。
古典的な怪談やオリジナルの怪談も含めて全10話放送された。
放送リストはこんな感じ。
四谷怪談
牡丹灯籠
蚊喰鳥
雨の古沼
怨霊まだら猫
累ヶ淵
地獄へつづく甲州路
大奥あかずの間
新選組 呪いの血しぶき
雪おんな
で、この中の『地獄へつづく甲州路』の主役を務めるのが成田三樹夫と知って彼を見たさにレンタルし、勢い全話見てしまった。
日本の陰気な雰囲気と、独特のおどろおどろしさは出ているが、恐怖演出もそこまで怖くなく割とワンパターンな展開が多かったように思う。
そんな中、成田三樹夫に対するひいき目ではないが、一番『地獄へつづく甲州路』が面白かったかな。
クールな殺し屋成田三樹夫にひたすらつきまとう5人の亡霊。
成田三樹夫は亡霊にいろいろ酷い目にあわされているが、ひどく取り乱すこともなく、ひたすら甲州路を抜けようとする。
この成田三樹夫のクールさがただただ格好いいのと、いろいろな因縁が絡み合っての結末はよかった。
成田三樹夫が滅法強い浪人で、殺陣がいっぱい見られるのもよい。
何より名脇役として活躍することの多い成田三樹夫が主役という貴重なドラマ。
全体的に幽霊って言うのは物理的には攻撃出来ず、基本精神的に追い詰めて自滅させる存在という感じだった。
つまり、恐怖とか、罪悪感とかをもたない、一種のサイコパスだったら幽霊に対しても無敵かもしれない。
怪談ものとしては1965年の小林正樹監督『怪談』がやっぱり面白かったなー。