憑きもの映画好きの私がうっかり釣られた一本。

どことなくハズレ感の臭いは漂ってるのに、ついつい、ついついね。

 

なんだか映画というよりテレビドラマのパイロット版みたいな作りで、むしろテレビドラマにした方がよかったんじゃーという雰囲気。

 

 

ネタばれ

主演はアーロン・エッカート。髪ぼさぼさに伸ばした姿だと誰だかわからんっていうね。

主人公は他人の夢に入れる能力の持ち主で、いわゆるイエズス会のエクソシストではない。

また、取り憑くものが、悪魔なのか悪霊なのか正体は不明。

ただ、取り憑かれた本人の意識は、本人の願望の世界にあって、本人はそれを現実と信じ込み、自分がその世界にいる間、自分の肉体が操られていることに気づいていない。だから、本人がそれを夢と認識して意識を取り戻せば取り憑いた何かを追い払える。

と、このあたりのアイディアはまあまあ面白い。

本人が現実と思っていることを思い出の品で夢と認識させたり、好きな色にちなんだ扉の出現など、夢から抜け出すプロセスは面白い。

 

ただ、面白みはそれだけで、それ以外のストーリー展開は割と定石というか、目新しさはない。

主人公の能力に目をつけた謎の悪霊マギーとの因縁もいまいちわからないというか、マギーは何がしたかった? 何故主人公をねらっている?

最後に主人公が悪霊と共に飛び降り自殺するあたりはまんま『エクソシスト』(元ネタは『尼僧ヨアンナ』)。それ以外のオチはもう浮かばないのか?

そこからもうひとひねりのオチもあるが、そのあたりはどーでもいいレベル。

 

公開当時は映画館で観ようかどうかちょっと迷ったのだが、primeで十分な映画だね。