本国ではシーズン5も終了する頃ですが、やっとシーズン4を見終わりました。

どーも、ワタクシ、風呂敷を広げるだけ広げてシーズン変わったらぽーんと話が2年後に飛んで、それまでの経緯が殆どなかったことにされるのが好ましくないんですよね。

フォースシーズンのテーマがリセットということもあってか、これまでの流れがいきなりリセットされちゃった感ありですよ。サードシーズンでテンションマックスだったのでこれには拍子抜けですよ。

新種のなかなか死なないマッドゾンビなんかも登場しますが、ただ殺すのに時間がかかるってだけで別にそれ以上でも以下でもない感じ。

ゾンビ発生時から8年の年月が過ぎてるのに、ゾナ以外でも未だ軍隊が機能してたり、インフラがあり、食料もあり、人間が割と普通に暮らしていることも違和感です。

 

第1話 ゾナ(Warren's Dream)

シーズン3から2年後、ウォーレンが覚醒するところからお話しが出発します。何故か髪が金髪になっているウォーレン。マーフィの血液が体に入った影響? まあ、このあたりはよくわかりません。

そして、あれほど反発していたゾナにも関わらずマーフィはあっさり懐柔。人間に戻ってやけに脳天気に暮らしてるし、シーズン3の流れはなんだったんだって感じです。

マーフィタウンはどうなったの? 混合種たちは?
シーズン3で現れたUFOはなんだったの? 最後に光線みたいのを発射しようとしてたけどあれは?

蘇ったエスコルピオンは?

ザ・マンや5Kは?

なんてあたりはふわっと抽象的に触れるだけで殆ど説明されません。

(混合種たちは実はゾナに全員冷凍保存されちゃったみたいな?)

マーフィはマーフィでゾナのせいで自分の理想郷が奪われ、娘さえも死んだかもしれないのに、そんなことを忘れて暮らせちゃうものなの? いくらマーフィがドライだからってそこまでドライじゃないだろうって気がするし、彼の心情が理解出来ません。

アディやルーシーは何故か生き残ってますが、どうして生き残っているのかは不明。

レッドと10Kはすっかりいい仲っぽく、いつのまにか10Kも童貞卒業したってことですかね?

というか、10Kもいろいろ血清打たれたり、一度死んだりしてるんだけど、別にマーフィのような特殊能力が宿った訳でもなく普通の人間に戻ったようで、このあたりもなんだかよくわからん。

ドクやメイ博士は海兵隊率いる難民キャンプでニューアメリカを目指している模様。

今回はウォーレンが黒い虹の幻覚を観るという展開で、こういう訳のわからない幻覚に導かれるっていう展開が面白かった試しがない。

 

第2話 脱出(Escape from Zona)

楽園ゾナもあっというまにワクチンで変異した富裕層によって崩壊。お久しぶりのテラー博士に導かれてウォレンとマーフィはゾナ脱出。

アディと10Kは互いに気付かずに互いを狙撃しあうという。
というかアディと10Kって狙撃の腕前互角だったんだ。なんか10Kだけが狙撃の才能を持っているんだと思ってたよ。

でもってここでアディも離脱。なんだかルーシーに噛まれて混合種っぽくなってるんだけど、このあたりもよくわからん。

 

第3話 失踪(The Vanishing)

もしかしてシーズン4はさらに予算不足なんでしょうか。

訳がわからない内に難民キャンプのメンバーがレッド、メイ博士含めて全員疾走します。

こういうまた、訳の分からない疾走というのも大体物語がダメになるパターンです。

ちなみにどうして疾走したのかはやはり今シーズンでは説明されませんので、単純に今後の物語の展開上彼らの存在が特に必要でなかったか、予算がなくてキャストのコストを削ったように見えます。

また、有意義な展開があまりないまま、意味深な幻覚に翻弄されたり、だらだらと無駄に緊張感を煽る演出で時間をつぶしているようにも見えます。

そもそもミューラー中尉が危険なマッドゾンビのいる森にわざわざ入ってやられる展開がまぬけだし、リリー軍曹と途中ではぐれる展開もまぬけ。

ウォーレンはマーフィの血の影響か、ルーシーとテレパシーで通じ合えるようですが、今後その設定も特にいかされず、都合良く能力が現れたり消えたりします。

 

第4話 前進あるのみ(A New Mission: Keep Moving)

ここよりマーフィ、ウォーレン、10K、ドク、ルーシーに+新キャラリリー軍曹が加わりのロードムービー。

とはいえ、これと言って有意義な展開もないまま、ただウォーレンの幻覚に翻弄されるというダメな展開。ひたすら廃車の中を東だ北だと行ったり来たりで退屈。

10Kとマーフィの確執は若干残っているけど、割とすぐ解消されるレベルみたい。

ルーシーもゾンビと通じ合える能力はあるものの、マッドゾンビとは通じず、なんかもっと面白いキャラクターに成長するのかと思えば、普通に父親に反抗期の娘に過ぎずつまらん。ゾナはまだ彼女を捕まえようとしているようですが、一応マーフィの血でワクチンが完成しているのに何故?(まあ、マーフィーワクチンは惨憺たる結果をもたらしてはいますが)

ウォーレンの不安定な幻覚になんとなく付き合わされるという展開では、こっちも不安定過ぎていまいちのれない。

マーフィが自分の腹から出てる結晶みたいなものを食べる描写が気持ち悪かった。あれは一体?

 

第5話 実験(The Unknowns)

なんとなく、『CUBE』を思い出すようなゲームっぽいエピソード。

いろんな映画のパロディ的なアイディアを毎度ぶっこんでくるシリーズなんで、こういうのもありなんかなー。

でも相変わらず有意義な展開はありません。

最後にマーフィがマッドゾンビに噛まれてちょっと大変ってくらいかな。

 

第6話 死に際からの復活(Back From the Undead)

マッドゾンビに噛まれたマーフィをルーシーが噛むことで何故かマーフィは助かり、ルーシーは老婆となって老衰する。まったく能力が謎過ぎる。しかも老婆になる途中で母親のセレナを演じた女優さんがルーシーを演じるという、ルーシーは成長するとまんまセレナになるんかい!

それにしてもシーズン1からずっと何か物語の要となるのではないかと思わせる伏線を張っておきながらここでルーシー死亡とはなんやねん!って感じ。

意外な人物が意外なところで死ぬっていうのもそりゃーハモンドやガーネットの時は面白かったけど、これだけずっとひっぱてきた人物をこんなことで殺しちゃうのはさすがに意外性どころか、しらけてしまう。

ルーシー死亡でますます先の展開に期待がもてない。

 

第7話 結婚(Warren's Wedding)

物語は再びロードムービー形式に戻り、先々で出会うおかしな人々という感じになっているが、目的が最初の頃のようにはっきりしていないし、ゾンビウィルスに対して免疫のある男が徐々に変異するというこのドラマの魅力がなくなってしまったので、どうもいまいち感ある。

なんかこれまでのキャラクターを使ってまったく別のドラマを観ているような気分。

そして、ゾンビ発生から8年過ぎてるのに以前暢気に暮らす人々への違和感がね。

マーフィがルーシーを失った悲しみから妙に正義感に目覚めるのはちょっと面白かった。

 

第8話 聖者の行進(Crisis of Faith)

東へ行くと言ったり、やっぱりニューアメリカに行くと言ったり、物語の方向がぶれぶれしておりますが、ウォーレンの幻覚をマーフィが共に体験したり、物語は少し抽象的ではない展開をみせてくる。

教会での立てこもりはちょっと面白かったし、最後に奇跡の指を手に入れた希望的男性があっさりゾンビの下敷きになって死ぬブラックっぷりはちょっと驚いた。

 

第9話 臨時ニュース(We Interrupt This Program)

ゾンビ発生時のテレビ局の様子と、ゾンビ発生後の廃墟と化したテレビ局のエピソードがリンクする様は面白かった。ちょっとこれまでにない見せ方でこのエピソードはよい。

ウォーレンの幻覚もやっと現実的な意味が見えてきて、物語の目的もはっきりしてきた。

市民Zがやっと登場。というか、彼2年もかけて歩行でノーザン・ライト基地にたどり着くってすごすぎない?

マーフィにはまだ若干ゾンビを操る能力残ってる?と思わせる描写がありましたが、あれはいったい…。

 

第10話 敵か友か(Frenemies)

はい、スケッチー、スキージーのターンです。なんとなく『スウィーニー・トッド』のパロディみたいな。10Kにつられて全員がゲロしてそれがゾンビの口に落ちるあたりの描写はおえっときたよ。

完全におふざけ回。個人的にはこのエピソードいる?って気分です。

 

第11話 研究所(Return to Mercy Labs)

シーズン3のスペシャルムービーバージョンに登場したテラー博士の研究所に再び戻ってきます。2年以上前のゾンビがまだ腐らずに元気に存在しております。

テラーの息子も登場。随分前の伏線がここで回収? でも、あまりたいした役割でもなかったような。まあ、彼の生命維持装置を切ってノーザン・ライト基地と連絡をとりあうという選択をするという部分にドラマがある訳ですが、言うほど響きません。

というか、意味深に登場した子供がそれだけの役割しかないというのが拍子抜けです。

 

第12話 大統領を探せ(Mt. Weather)

やっと話が盛り上がってきたと思ったらもうシーズン終盤じゃん。

大統領の親指の指紋を求めて、これまでまったく見えなかった上層部の動きがわかって面白かったです。実は黒い虹計画を阻止しようとしているウォーレンと、完遂させようとしている大統領との思惑の違いが発覚するあたりもよかったです。

シークレットサービスのふたりが無駄に面白かったです。

 

第13話 黒い虹(The Black Rainbow)

ニューヨークから出発してカルフォルニア、そしてカナダ、ワシントンDCへと、いやー、縦横無尽にアメリカ横断ですなー。

とりあえず最後に来て黒い虹の謎もきちんと解明されて良かったです。こういう抽象的な展開は抽象的なオチで終わりがちなんで、最初からウォーレンがテラーに潜在意識をコントロールされていたということですべて納得。さらに、テラーの目的もまた黒い虹を阻止することではなく完遂させることだったというのも悪くないオチ。

ただ、そうなると、もうひとりの不気味な男がやろうとしていることはなんだったんだ?って言うか、彼も黒い虹計画を遂行しようとしてたんだったら、別にウォーレンいらなくね?って話でもあるんですが、これについてはシーズン5で説明されるんでしょうか。

マーフィはガスのせいで今度は赤くなっておりますが、これはマーフィの肌の色が七変化するお話しなんですか?

 

そんなこんなで、今回はこれまでの設定をリセットしての新展開で、半ゾンビとして変化し続けるマーフィやゾンビの救世主のように登場したルーシーがどうなるのかがこのドラマの魅力だったのに、そこまでリセットされてしまったので、いまいち今後のシーズンに対するモティベーションがあがらんのです。

マーフィには若干ゾンビを操る能力が残っているようだし、赤く変化したことで何かまた新たな能力が備わるのかは謎ですが、マーフィは既にシーズン3でマイワールドを極めているので、これから先どのような変化があっても展望が見えません。

あと、ゾナはワクチンによる変異で崩壊しかかってましたけど、なんかその後機能しているようだし、大統領も普通にゾナに行こうとしてたし、現段階のゾナがどうなっているのか謎のまま。

そして、アディやらレッドやらメイ博士やら、今回無視されてる登場人物が今後ちゃんと語られることがあるのか、いまいちどこに向かって進むのかわからない物語となってしまいましたが、ここから挽回あるのでしょうか…。

またシーズン5で軽くリセットされてだらだらロードムービー続けるならもうシーズン5で終わらせてもいいんじゃないかと思います(ネットで調べた範囲ではシーズン6の続行はなさそうです)。実際シーズン4のゾンビの添え物感は半端なかった。