なんだか、ルチオ・フルチやダリオ・アルジェントが撮ったみたいな映画やな。
いや、作風がって意味じゃなくて、撮りたいシーンが先にあって、ストーリーは後から付け足したみたいな映画って意味でね。
何がなんだか内容はよくわからんのだが(前作も殆ど覚えていないので人間関係も???な感じ)、アクションシーンだけで押し切った感満載。
アクションシーンは良かったけど、ちょっと長いというか、ややだれる時もあるので、もう少しテンポが良ければ尚よかった。
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』がシリーズ中一番の傑作と思ってるので、あれくらいライトでコミカルな方が見やすいというか、今回も笑いははさんでいるけど全体のトーンが重いっちゅーか、地味っちゅーか。
そういえば前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』も同監督クリストファー・マッカリーだったけど、その時も同一の印象があったなー。そういう意味ではこの監督さんとの相性がいまいちなのかもしれない。
とはいえ、御年56歳のトム様の体を張ったアクションは見応えあったし、ハラハラの後にくるカタルシスがなかなか絶妙で良かったね。
ホワイト・ウィドウ演じる金髪のお姉ちゃん(ヴァネッサ・カービー)がかわいかった。
ネタばれ
一番の見所はトイレでのジョン・ラークとの格闘シーン。ラークがめっちゃ強くてトム様とスーパーマンふたりがかりでもかなわないというあたりがすごかった。がんがんトイレ壊してたしね。
最初の病院でのひっかけや、ソロモン・レーンに化けてスーパーマンを騙すあたりも面白かった。
いずれもペグの変装によるものだが、すっかりイーサンの十八番である変装がペグに移行したような。
ペグは安定のお姫様立ち位置で、トム様に「守ってやる」とまで言われるし、ヒロインには首つった状態を助けてもらうし。
高所恐怖症としては、9m近くもあるビルとビルの間をぽんぽん自らスタントするトム様アクションや、崖っぷちでのトム様、スーパーマンの格闘がかなりひやひやさせられた。
アメリカンヒーローのイデアみたいなヘンリー・カヴィル(イギリス人だけど)がトム様の相棒(監視役)となって、彼の存在にトム様が食われるんじゃないかと思ったけど、パラシュートシーンではトム様が彼を助けると言う流れで面目躍如か?
にしてもトム様頑張ってるけど、やっぱり老けたなーと言う気が。それはペグもそうだけど、ふたりとも前作から急に老けた感あるかも…。