Time Out誌ホラー映画ベスト100の18位と、海外で最も評価が高いJホラーとあって観てみたかった作品。
オーディション風景なんかは割とリアルなんだけど後半からちょっと幻想的な感じになる。
特に主人公が知り得ない情報などもフラッシュバックのように語られるので、何が現実で幻想なのかよくわからなくなってくる。
前半がじっくり語られるのに対して、後半は展開が唐突で、軽く置いてきぼり状態になるのだが、それもあのクライマックスの力業でチャラなんだろうか。
どことなく不穏な空気を漂わせる女の怖さみたいなものは上手く描かれていて、電話を待つ女の描写などは秀逸。
あと、車椅子の老人と出会うシーンの色彩と雰囲気もファンタジックな怖さがあってよかった。
「表現せざるをえない女は不幸なほうがいい」
「何かを極めている人間は自信を持っている。自信のない人間は依存するのでひどいことになる」
正確ではないが、こんなような台詞があって、印象に残った。