まともな人なら、こんなタイトルの映画を観ようとはまず思わない。
予告の時点でしょぼいCGに心が沈むし、泣く子も黙るアサイラム製作とあっては、よほどのマニアかカルト好きでもない限りは…。
もっともこれはカルトと言えるほどぶっとんでもいないのだけど。
そんな不穏しか感じない映画にも関わらず私は魔が差した。
と言うのも、私は密かにアニマルパニックものが好きだったりする。
それにゾンビがくっつくとあっては、これは観なきゃならんと思ってしまったんだ。例え予告がどんだけ地雷臭がしようとも、うっかり映画館まで観に行きかねない勢いはあった。
しかし、行かなくて良かった。
最初の数分で「これはあかんやつや」って察した。もっと早く察するべきではあったのだが。
とにかく予算がないことは悲しい。
要の動物がすべてやっすいCGなのはさすがにしんどすぎる。
演出面もまるで駄目。
ストーリーももうひとつ。
アサイラムはこんなつまらない映画をよくもまあ量産し続けるものだと感心する。
というかよく会社の経営が成り立つものだ。
しかし、今も昔もこういうB級テイストの映画というのはきっと一定数の支持者がいるのだろう。
とにかく良くも悪くも非常にライトな映画だ。
ちなみにこれを観たら『猛獣大脱走』がすごく観たくなった。
あれは、動物と関係ない子供が怖い映画だったなー。
ネタばれ
最後の一匹と言われる珍しい猿キフォと少女の交流が最初に意味深に描かれるので、このキフォと少女の関係が物語の要になるのかと思いきや、まったくならない。このあたりの設定のみであとは放りっぱなしというのはアサイラムの伝統なのか?
この少女も色々ひどいめにあっているが、立ち直りもすごく早い。こんな事件に遭遇したら動物に対してトラウマになるよね。
肩に九官鳥を乗せている若者のビジュアルとか、ところどころはいいものもあるのだが、割と乱暴に片付けられるので残念な気持ちになる。