制作発表の時点で、「キャストが女性でリブート?」「今更ゴーストバスターズ?」と非常にネガティブな感情で捉えていて、実際キャストを観た時も「なんだかきれいどころがいないなー」なんてがっかりして、全然観る気がなかったんですが、予告がちょっと興味を惹かれたのと、意外に評判もよさげで、最初は映画館で観る気はさらさらなかったのに、思わず足を運んでしまいました。

いや、これが、思ったより全然面白くて、当初のネガティブな感情に対してごめんなさいと謝りたい気分です。

私は1984年に公開された『ゴーストバスターズ』フィーバーをリアルタイムで知ってる世代ですが、レイ・パーカー・ジュニアのヒットと重なって、公開前のあのわくわく感と言ったらなかったですね。それだけに期待値が高すぎて、観た時なんかちょっと拍子抜けしたんですよ。面白くないことはないんだけど期待してたものとはちょっと違ったなーっと。
と言うのも、ゴーストバスターズというタイトルの割にはゴーストを退治する見せ場がそれほどないというか、唯一派手にゴーストを捕まえるシーンがゴースト・スライマーくらいで、あとは鍵の神と門の神と破壊神の話が大半を占めてる印象なんですね。
『ゴーストバスターズ2』に関してはまったく面白くなく、このシリーズオワタなんて勝手に思ってました。

でも、今回の映画は装備も増え、私が観たかったゴースト退治のシーンがてんこ盛りで、今の技術だからこそ出来るシーンが満載で楽しかったです。

主要メンツの女性は殆どコメディアン出身のようですが、小ネタがちょっと変わっていてなにげに面白かったです。
クリステン・ウィグのビッグホールではしゃぐ様とか、窓を全部引き戸と思ってるあたりとか、「ジョーズの市長にならないで!」とか(市長がお久しぶりのアンディ・ガルシア)、テーブルにしがみつくあたりのギャグは結構笑いました。
ジリアン・ホルツマン演じるケイト・マッキノンの幽霊退治シーンはレイ・パーカー・ジュニアの曲のアレンジと相まって、抜きんでて格好よく、もう一度観たいシーンですね。

しかし、なんと言っても、この映画はクリス・ヘムズワースですよ。
あれはもう卑怯としか言いようがないというか、あのバカキャラはもうかわいい!!!ってなっちゃうしかないじゃないですか。
エンドロールなんてクリス・ヘムズワースのPVじゃないですか。
いやー、私は特にクリス・ヘムズワースファンじゃないけど、これはやられちゃいますね。
クリス・ヘムズワースがここまでバカキャラがはまるとは。しかも殆どアドリブだったとは。

あと、ちょい役だけどGOTのチャールズ・ダンスが出演していたのも良かったです。彼ってその昔『エイリアン3』にも出演していたんですが、この時はまったくノーチェックでした。年を取ってぐっと渋くなって素敵になりましたね。すっごく貫禄を感じます。

前作のメインキャストが秘書も含めてほぼ全員出演しているのもすごいですね。惜しむらくはイゴン役のハロルド・ライミスがお亡くなりになっちゃってること。リック・モラニスが俳優を引退してしまったこと。あとどうせならウィリアム・アザートンも出演して欲しかった。



ネタばれ

続編を示唆するようなおまけ映像ですが、「ズール」ってまた破壊神の話になっちゃうんですかね。