私は特に庵野秀明ファンではないし『巨神兵東京に現わる』がとんでもなくつまらなかったので、今回も殆ど期待してなかったんですが、意外にも面白かったです。
核の象徴であったゴジラが、今回は原発の象徴ともとれる存在で、3.11の政府の対応やニュース映像などあの時の空気感がよく再現されていました。
今、日本で想定外の大惨事が起こった場合にいかにもあり得そうなリアリティで、見応えがありましたね。
自衛隊の描写などもリアルに感じられました。
ゴジラがきちんと恐ろしく描かれていたのも良かったです。
あのゴジラのテーマが実に効果的で格好良かったですしね。
欠点をあげるなら、他の登場人物が割と自然なのに対して、石原さとみだけが妙に漫画チックで浮いている点でしょうか。予告の段階から嫌な予感がしてましたが、彼女の存在だけがこの映画をぶちこわしているように思います。
あと、「ゴジラより怖いのは人間ね」なんて陳腐な台詞を言わせてしまうのも残念でした。そういう事を台詞で言ってしまうことほど恥ずかしいことはありません。
ネタばれ
ちゃっかり日系の女性がアメリカの大統領になるなんて未来をぶっこんでくるあたりはなかなか野心的ですね。