どーも、予告にミスリードされた感がある。
想像していた感じとはちょっと違ったなー。

『ベン・ハー』もどき、ジーン・ケリー『踊る紐育』もどき、エスター・ウィリアムズのMGMミュージカルもどき、西部劇もどきと、50年代のハリウッド黄金期の再現は面白かった。
神父、牧師、ウラマー、ラビによる宗教論争とか、レイフ・ファインズアルデン・エーレンライクの訛りを矯正するやりとりは最高。この映画ではアルデン・エーレンライクが光ってた。
ジョージ・クルーニーはすごーくおっさんぽかったなー。彼の誘拐がもっと面白く絡んでくるのかと思ったら、そーでもなかった。
スカーレット・ヨハンソンはいつもと違う面を見た感じ。
ジョシュ・ブローリンは安定の演技。
チャニング・テイタムのミュージカルシーンは楽しかった。
ティルダ・スウィントンは双子の役ってことが最初はよくわからんかった。この姉妹が同時に画面に現れることがないのでね。
とりあえず、個々のエピソードや俳優は悪くなかったけど、全体に地味だし、あくまでエピソードの羅列なんでちょっと退屈だし、なんだかぴんとこないまま終わった感じ。ハリウッドの裏側と言ってもそこまで新鮮みを覚えないしね。
そーいやー、私、コーエン兄弟の映画とは相性悪かったなーってことを久しぶりに思い出した。
なんか、そこ、もっと掘り下げて欲しいってところがさらりと流れるというか、刺激のないマッサージを受けているような気分になる。

この映画は時代背景をふまえてないと難解とか言う人がいるけど、時代背景をふまえていてもよくわからんよ。というかわからんポイントはそこじゃない。
ただの郷愁やオマージュではあるまいし、コーエンはこの作品を通して何が描きたかったの?
こりゃー、町山さんの解説でも聞かないとあかんかなー。