1982年のスティーヴン・スピルバーグプロデュースによるトビー・フーパー監督『ポルターガイスト』のリメイクです。
日本ではDVDスルー。

今回は製作にサム・ライミが関わっていますが、監督はギル・キーナン。知らない人だ。

ストーリーはおおざっぱに言えばフーパー版と同じなんですが、ドローンやスマホ、GPSなどアイテムは今の時代という感じ。
あと、夫婦愛を中心に家族に焦点を当てているのに対して、今回は視点が長男中心になっていること、末娘を救出するのが長男の活躍によるなどの微妙な差異はある。

ただ、総じてどこがという致命的な欠陥をあげるのは難しいが、いまいち面白さに欠ける。
なにしろ、のっけから、どうもこの家族に好感が抱けない。
サム・ロックウェルは好きな俳優だが、彼が演じる父親がどうも危なっかしくて、信用出来ないというか、好きになれないのだ。
少女も可愛いのか可愛くないのか微妙でなじめないし。

VFXなど、1982年より進歩していて派手にはなっているが、やっぱりはじめて1982年のポルターガイストを観た時のインパクトにはかなわない。
それでも、リメイクにはリメイクの面白さもある。
例えば、テレビにぺたぺたと手の平が現れるシーン。
そしてピエロの描写はなかなか薄気味悪くてよかった。
また、ドリルが壁から徐々に近づいてくる描写も悪くない。
除霊師の存在もちょっと面白い。キャラ立ちはそこそこしてたのだが、最後の方で尻つぼみというか、自己犠牲もいとわぬヒーローっぷりを発揮しながらやけにあっさりした結末で物足りない。

そうそう、エンディングはDVDに収録されている「もう一つのエンディング」の方が1982年版の終わり方と似ていてよかったように思いますよ。