ワタクシの敬愛するデビッド・クローネンバーグ監督が「トワイライト、悪くないよ」的な発言をしたのですよ。
ほんまでっか? ほんまでっか? クロさん!!!
『ラブ・アゲイン』でジュリアン・ムーアが「ひどい映画!」って絶叫してましたぜ。
でも、クロさんがそういうなら思い切って観てみましょうか。
例え、面白そうな臭いが一ミリも感じられなくても、もともとヴァンパイア映画は嫌いじゃないあたしですもの、何か面白さを見いだせるかもしれないと信じて。
と今更ながら重い腰をあげて観てみることにしたのですよ。
まあ、お正月は暇をもてあましてますし。
結果は…
うぉぉぉぉぉ、なんだこの女子高生の妄想みたいな話は!!!
とちゃぶ台を二度三度ひっくり返したくなりましたよ。
ただ、終始「けっ!」「ぺっ!」とただ唾を吐きかけているだけではあれなので、なんか良いところ探していきましょうね。
そもそも、原作はステファニー・メイヤーによるティーン向け小説ですよ。
こんなやさぐれたおばはんが観るような代物ではありません。
恋に恋する純な乙女達が夢見る世界、そんな映画があったって良い訳です。
ほら、ヒロイン演じるクリステン・スチュワートはなかなかべっぴんさんじゃないですか。
ロバート・パティンソンは……、うーん、ダメ。この俳優さんはどうしてもタイプじゃない。
吸血鬼らしい青白い肌をしてるんですが、その分青ぞりが目立つんですよ。顔が白と青のグラデーションなのはいただけませんよ。
でも、クロさんは彼を何故か気に入ってしまって、二回も映画に起用してしまっている。
ああ、クロさん、昔は俳優の好みが私と一致していて、それだけでもクロさんの映画を観るのが楽しかったのに…。
しかも、こいつ、何度も「僕が君を守る!」と言ってる割には守りきれないんですよ。シリーズ通してこいつはなんか言うだけ男に見えちゃうんですよね。こういうスマートで王子様みたいなタイプにきゅんとなるお年頃ってもんがあるかもしれないけど、なんだか魅力がありません。
そんなこんなでヴァンパイアと人間の許されざる恋なんてぬるい内容で一本見せられるのはさすがに辛いなーなんて思っていたら、結構ヴァンパイア一家がいい奴らで、許されざる恋って感じでもないんですよ。もうぬるぬるです。
(このヴァンパイア一家が、ヒロインをもてなす為に自分たちは食事をしないにも関わらず、イタリアンを準備するシーンはちょっと心あたたまります)
それじゃあ、話が盛り上がらないと思ったのか、途中悪いヴァンパイアも登場し、ちょっとだけ盛り上がったりします。
いや、もう、それも、全然ぬるいんですけど、あくまで恋愛要素を盛り上げる一端に過ぎないんでぬるくても良い訳ですよ。
この敵側のヴァンパイアリーダーがちょっとブラピっぽいなーと言う感じでして。
若い頃、テレビシリーズか何かで観ていればそれなりにはまったのかな? という気分のするお話ですが、あくまでテレビシリーズっぽいんですよね。
そうそう、昔NHKで放映していたアメリカのドラマ『ロズウェル』なんかを思い出します。
まあ、こんな感じで、非常に心をキャッチしない一作目ですが、勢い三作借りちゃったんで、引き続きこの作品の感想を述べていきたいと思います。