どことなーく、いまいち臭漂う映画なのですが、私が魅了される惑星、木星がタイトルにあるので、なんだか気になっちゃうのですよ。

『マトリクス』ではしがないプログラマー実は救世主だった訳ですが、この作品ではしがない清掃員である女性が実は宇宙を統べる女王で地球の持ち主という、ホント、こういう現実逃避というか中二病話が大好きなウォシャウスキー姉弟ですね。

お話は典型的な宇宙冒険活劇なんですが、主人公は周りに翻弄されるだけなんであまり魅力がなく、もっぱら彼女を助けるために奔走するのはワイルドなイケメンだったり致します。
ホント、主人公はどこまでも美味しいポジションですよ。

映像も『マトリクス』に比べるといろいろ豪華絢爛にはなっていますが、なんとなく凡庸というか、ウォシャウスキーらしいスタイリッシュさに欠ける気が致します。

三兄弟が母親の生まれ変わりを巡って争うという設定がちょっと変な感じで面白かったのと、ショーン・ビーンが出演しているのと、木星の大赤斑に入る映像が観られたことと、最後に羽根というサービスがあったので、まあ、よしとします。

いや、でももっともっと木星映像をフィーチャーして欲しかったという意味では大いに不満ですけどね。

ところで、チャニング・テイタム演じるハンターはなんで上の存在に本能的にかみつくような攻撃性を発していたのでしょうね。