あれ? 意外に面白い?
『エリジウム』の時は期待が高すぎて、いざ観るといまいちって感じだったのですが、こちらは「チャッピーなんてかわいい名前をロボットにつけてあざとい臭いがぷんぷんするぜ!」ってまったく期待してなかったら、予想以上に面白かったです。
いや、あざといと言えばあざといのですが、そのあざとさが思ったほど嫌じゃなかったって言うんですかね。
チャッピーはやっぱり可愛いし、その背後にはちゃんとシャールト・コプリーの姿が透けてみえるんですよ。
南アフリカを舞台にしているあたりはやっぱり『第9地区』からから変わらない世界観ですが、極めて何様的な言い方をさせていただけるなら、やっぱりニール・ブロムカンプ監督はいいもの持ってるなーという感じであります。
殆どブロムカンプ監督版ロボコップという感じも致しますが、アクションの見せ方、ギャングの描き方、音楽の使い方など、独特の感じがあっていいですね。
ギャングの三人組がなんだかんだ結構いいやつらで、特にヨーランディのいい娘っぷりにはびっくりですよ。なんでギャングやってるんだ?ってくらいに。
ニンジャもいつからそんないい奴に?ってくらい途中から別人になっているような。チャッピーとの関わりで変化したのだとしたら、ちょっとそのあたりの描写は甘いですかねー。
最後はなんだか狂っていて、若干恐怖を覚えましたね。
突然にすべてを振り切られた感じで置いてきぼりです。
ヒュー・ジャックマンが悪役というのは珍しいというか、こんな扱いを受ける彼を観るのは新鮮です。
シガニー・ウィーバーを出演させたのは、やっぱり『エイリアン』を撮る上での布石ですかね。
ニール・ブロムカンプ監督の『エイリアン』を是非見たいので、企画が実現することを願っています。
ネタばれ
人間がその意識を持ってロボットのボディに成り代わったとしたらあそこまで単純に割り切れるとは到底思えないんですが、そのあたりの楽観性には驚きです。