映画「柘榴坂の仇討ち」みた。
すんごーーーく良かった！！！
ザ・武士な言葉が好きな私はフルフルして見た。
時は安政の大獄を主導した大老井伊直弼の暗殺、桜田門外ノ変に端を発する。
水戸過激派の浪士が江戸城へ登城途中の大老井伊直弼を暗殺したのが桜田門外ノ変。大雪の為、供侍は雪用にいでたちしており、刀を油紙で包んでいた為、水戸浪士のテロ行為に急対応できなかったことにより大切な殿様、井伊直弼を暗殺されてしまった。
息子の失態のため、両親は自害し己も切腹を望んだが許されず、彦根藩の城代家老より逃亡した水戸浪士の首を取るよう下知されたのが桜田門外ノ変のとき、殿のお籠側で近習を勤めた主人公、中井貴一さん演ずる志村金吾。
そして逃亡した水戸浪士の最後の生き残りが阿部寛さん演ずる佐橋十兵衛。13年の長きにわたる仇討ち生活で逃亡した5名のうち、阿部寛さんの佐橋十兵衛だけになってしまった。
時は幕末から明治になり二本差しの言葉も遠くなり丁髷を結い、袴の侍姿は時代遅れと呼ばれる中、その姿を貫く主人公。
髷を切り短髪になり町人名に名を変え車引きでひっそりと生活する阿部寛さん。
追いつ追われつするうちに明治政府により仇討ち禁止令が出された日、あの桜田門外ノ変の時と同じ雪の日についに逢い見える2人。
えがったよーー！
もうねー
武士〜！！
井伊直弼役の中村吉右衛門さんがまた裃姿も着流し姿も殿様役が当たり前ながらサマになり、風流な井伊直弼までもが鬼平さーん！！
ひっさびさに武士でござるなセリフ回しで超満足でした。大河ドラマや民放の時代劇が現代的なセリフ回しが多いなか、昔の時代劇見てるようや気持ち良いセリフ回しでした！セリフ回しがそうなので武士達の立ち居振る舞いも武士〜！立って襖を開けるような礼儀知らずな武士はおらんかった〜。
中井貴一さんの妻役、広末涼子さんも若いながらとても良かった！武家の奥方役の立ち居振る舞いでした！
丸っと全部良いわ、この映画！
原作は浅田次郎さん。
桜田門外ノ変を書いたものには私の大好きな吉村昭さんもある。これは大沢たかおさんにより映画になった。こちらは襲撃した水戸浪士の目線から書かれたもの。映画はスプラッタな作品で腹が立ったが小説は吉村昭さんなので面白い。
映画、小説、それぞれの立場から書かれた2作品を比較して楽しめるヨ！