それは元月組トップ娘役の彩乃かなみさん。本当に美しい天上の響きを持つ歌声の人です。
退団オマケのディナーショー、ミュージックサロン「singing lady K」をスカイステージで見ました。
低音高音全て卓越した歌声で宝塚娘役独特のキンキン声でない少し鼻にかかる柔らかな甘い歌声の持ち主。
初めて耳にする曲でも彼女の歌声と歌のうまさならウットリと聴ける。声フェチあんこの中でno.1の座を譲らない最も好きな声の彩乃さん。
出雲綾さん、彩乃かなみさん、矢代鴻さんの3人がいつまでも聴いていたい声と歌唱力なのだ。
その中でも彩乃さんと出雲さんは甲乙つけがたい2人。緩急自在な歌い方、上質なクリームのような滑らかで響き渡る声を兼ね備えた2人。
彩乃さんは美貌の持ち主でもあるのでトップ娘役の座につけた。退団公演のミーアンドマイガールのサリーの歌は彩乃さんのキーに合わなかったのかあまり上手く聞こえなかったのであんこ的にはボツにしたい公演。
彼女で最も見たかったのは「エリザベート」!イケコが何故何故エリザベートを彩乃さんにさせなかったのか今でも最大の疑問!
あと1作我慢すればエリザベートを出来たのに。どうして瀬奈さんと同時退団しなかったの?ミホコさん
彩乃さんがエリザベートしていたら東宝エリザベートの座は絶対にお花様と彩乃さんだろう!イヤ、お花様とて危ないかもしれん。
あの天使の声と張り合うことのできるエリザベート役者は今もって歴代エリザベートの誰1人おらんゾ!
その彩乃さんのミュージックサロンでは今まで歌ったことのない曲を選曲し歌っていた。
ガイズアンドドールズから「運命の女神」は最高にカッコよい女性!天使の声は今度は品のよい色気のハンサム女性の歌となる。
宝塚オリジナル曲はほぼ無く、ミュージックやジャズで構成。オペラ座の怪人からは「シンキングオブミー」クリスティーヌのオペラ座お披露目の曲アリアだ。
たまラーーン劇団四季クリスティーヌの誰が歌っても同じ人が歌ってるように聴こえる没個性的な歌声と異なり宝塚でも四季でもない歌い方。そして四季クリスティーヌや宝塚では決して聴けない柔らかな声。
四季女優も柔らかな声、というのはあまりない。全精力で歌いまくる!という力の入った歌い方が多い。
でも彩乃さんは違うのだ。先ほどの「運命の女神」も「シンキングオブミー」も少しオブラートに包んだかのようなふわ~~りと柔らかな歌い方。
この声こそが私にとっての「千の風になって」の声なのだ。
初めてこの歌を聞いたのは2005年の宝塚チャリティコンサートの放送。阪神大震災10年後の1月17日に開催された。
同時宙組だった彩乃さんはトップ娘役でもないのに「千の風になって」をソロ披露した。無論、悠未ひろさんなどの男役バックつきではあるが。
チャリティで集まった劇場の満員の客席に彼女の天使の声は響き渡り優しい春の風が吹いたような感じのする画面だった。
当時の新聞票にも「爽やかな風が吹き渡った」とあった。
秋川雅史さんの四角四面の歌より断然ミホコさんの歌声の方がこの歌には合ってると今でも信念は揺るぎませんワ!
FNS音楽祭でもミホコさんは秋川雅史さんとこの歌を歌った。トップ娘役だったとはいえ、男役トップを差し置き娘役がソロで外部で歌うなんて前代未聞だと思うがミホコさんの歌唱力なら当然よ!と思った。宝塚も彼女を自慢したいんだわ!と。
その放送を見ていた知人の小学生の娘は秋川雅史さんの「千の風になって」が曲と歌手が合わないと毎度ボヤいていたのだが、彩乃さんの歌声を聞き「このお姉さんの方が断然合ってる!」と言ったそうな。
さもあらん!
だからミュージックサロンのアンコールで「千の風になって」を美しい金色のドレスで歌ってくれて嬉しかった。
こんな素敵なドレス見たことない。ウェデングドレスみたい。何故、宝塚は舞台でこういったドレスを着せないのか??