ひたすら夏を追いかけていた貧弱なアンに日本の11月はキツい。
久々の気温10度に凍えています。
冬服が無さすぎて、思わず背中に大きく「CANADA」と赤い文字で書かれたフリース着てます。
・・・このまま街は歩けないので今日地元のユ◯クロに行こうかと思います。
もちろんこのフリースで・・・
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そらまめ的世界一周62日目。
タイのソンクラン(水掛け祭り)に合わせて、バンコクに帰ることに。
帰るっていうのもおかしな感じですが、バンコクにアパートを借りっ放しにして荷物のほとんどをそこに置いたままラオスに来ていたのです。
そんなわけでまさに家に帰る感じなのです。
元々ラオスに二週間もいるつもりは無くて、サブのリュック一つに三着の服だけ詰めて来たわけです。
その三着を必死に着回してたけど、某ラオス人に
「アンていつも一緒の服だよね。ちょっとは服買えば?」的なこと言われてました。
全く余計なお世話です。
何てったってバンコクに帰ればカバン一杯に服があるんですから。
でもちょっと恥ずかしかったので、ちょいちょい服屋を覗いたりなんかもしたんです、一応。
でもね、ラオスの服ってなんともいえずダサいの。
なんだろう、ヒラヒラふわふわした女の子っぽいのが流行ってるのか、袖の所がシンデレラ並みに膨らんでたりするの。
かわいいのが好きな子はいいかもしれないけど私には無理だった。
買っても後々使えなさそうだし、洗ったら一発でほつれそうだし。
しかも基本的に輸入物で韓国とかタイからが多いのか、タイよりダサいのにタイより高いの。
安けりゃ一着くらい捨てる気持ちで買うかもしれないけど、高くてダサいとか致命的なのです。
でも結果的にこの三着で二週間過ごせたんだから、むしろこのリュック一つでアジアだけなら回れるんじゃないかと思ってしまいました。
ま、「服も買えないかわいそうなヤツ」ってレッテルは貼られますけどね。
さてバンコクへの帰りの話。
ラオスの国境までは列車で行くことにしました。
なぜなら行きのバスでいまいちいい思い出が無かったのと、ラオスで唯一走っているという列車に乗ってみるのもオツなんじゃないかと思ったから。
宿でピックアップを頼もうとしていたら、宿で知り合ったシンガポール人のマムリも一緒にバンコクに行くと言い出した。
マムリはフィリピンとシンガポールのハーフで、おじいちゃんが日本語を話せたらしく、「守」って意味の名前がついたそう。
なんかちょっと惜しい感じなんだけどね、マモリなんだけどね本当は。
ま、響きがかわいいからいっか。
彼女は同い年で職業はパティシエさん。私はパン屋さんなので話が合って凄く仲良くなったのです。
でも初めに合った時は何故か頭に大きなガーゼを貼って腫れた額を氷で冷やしながら、ずっと女子部屋から出ない子だった。
何日か一緒の部屋にいると自然に話すようになって、聞きにくかった額の怪我についても話すようになった。
マムリは一週間前にバンコクから来たのだけれど、国境についた時ちょうど夜でしかも個人でトゥクトゥクに乗って来たらしい。
国境を越えてラオス側で新たにトゥクトゥクを捕まえたのだが、ビエンチャンに近づいてくると運転手が交渉時よりかなり高い金額を請求してきたそう。
しかもまだ目的地に着いてさえいないのに。
「それは約束と違う」と言うと、誰かに携帯で電話をかけ始め、さらに街頭のない暗い道を通り始めた。
「もっと人通りの多い道を通って」と言っても聞こえないフリ。
これで襲われたり、相手の人数が増えたら・・・と恐くなったマムリはトゥクトゥクを止めるように言ったがもちろん止まらない。
これはまずいと思って彼女は、自分のバッグを抱きかかえた状態でトゥクトゥクから飛び降りた。
それに気づいた運転手はちょっと先で急ブレーキで止まったそうだが、彼女は必死に走って近所の民家に逃げ込んだ。
その時に額から目の上までを打ってしまったそう。
手も足も軽く怪我をしたし、パソコンも衝撃で壊れてしまったけど、それだけで済んだだけ良かったと思う。
民家の人は凄く優しくて、彼女の話を聞いて病院の場所を教えてくれた上、宿まで送ってくれたらしい。
私はその話を聞くまで、ラオスで恐い人に合ったことも無ければ治安が悪いとも感じた事が無かった。
でもシンガポール人の彼女も日本人の私もやはり平和ボケというか、気をつけているつもりでいてもどこか危機感が薄いのかもしれないと思った。
彼女は自分が一人でトゥクトゥクに乗ったことも、夜に国境に着いたことも自分のミスだし気を抜いていたと言っていた。
確かにそれはあると思う。
私は一人で行動する時、夜に目的地に着くとはもちろん避けている。
でも彼女がタイに何日かいてなんとなく「タイは治安も悪くなかったしラオスも大丈夫かな」と思ってしまった気持ちはわからなくもない。
そういう時こそ何かと起こるものなのかもしれない。
事故の後の一週間、彼女は宿に籠りっぱなしで一人で出歩くなんて近所のスーパーくらい。
ラオスの思い出が悲しいものになってしまったのが残念だ。
だって私が出会ったラオス人は、みんな優しくて明るくて、またこの国に来たいと思わせてくれる人ばっかりだったのだから。
私が明日バンコクに帰るんだと話した時、
「迷惑じゃなければ一緒に移動してもいいかな?」と不安げに聞いて来た。
もちろん私だって一人より、友達と一緒の方が楽しいし心強いのでOKした。
帰り道、彼女に「またラオスに来るつもりはある?」と聞くと、
「正直今はないな。でもね、最初に嫌な目に合ったけど、その後助けてくれた人や宿のスタッフはとってもいい人だったからきっとラオスはいい国なんだと思う。ただここはシンガポールじゃないんだから初めからもっと気をつけていればきっと楽しい旅になったんだと思う」と答えた。
彼女が悪いわけではない。
けど甘かったのは確か。
でも、もしかしたら私だって遭っていたかもしれない。
日本やシンガポールほど治安がいい国なんてそうそう無い。分かっているけど、実際そういった場面に出くわしたことがなければ、どうしても
「気をつけているつもり」になりがちだ。
女子だから得することも多いけど、なめられる場面も実際にある。
女子だから力ずくで来られると本当にどうしようもないしね。
ラオスだけじゃないけど、特に国境付近はどうしても治安が悪い所が多いと思います。
私は国境からローカルのバスに乗ったけど、それは危ない感じは無かったです。
でももし鉄道でタイのノンカーイに着いた場合はそこからビエンチャン行きの直通のバスをおすすめします。
(おそらく)安全だし何より楽だしね。
そして、夜に一人で国境越えはできるだけ避けた方が無難だと思う。
電車が遅れたりしてどうしようもない時はあるだろうけど、そういうときは同じ列車に乗ってる同じように旅をしてる外国人と一緒に街までタクシーをシェアするとかね。
その人が危ない人だったら、とか考えだすときりがないのですが。
もしどうしようもなくて一人でトゥクトゥクに乗った時、彼女のように多少の高額を請求されても、私なら悔しいけどお金を払います。
めちゃくちゃ高かったら払えないけど、向こうも持ってなさそうな金額は言わないと思うし、お金より体が大事ですから。
とにかく日本人ってだけで甘く見られがちだし、ぼられたり触られたりするのは日常茶飯事。
まじで「Don't touch me!!!!!」って叫んだことが何度もある。
初めに一言言っておかないと「こいつは少々触っても何も言わないから大丈夫」って思われる。
日本人だから、お金を持っている、文句を言わない、大人しい。
実際そんなイメージを持っている外国の人は本当に多い。
それを覆すことは恐らく無理なので、命(体)→お金→プライドくらいの順で守っているつもりです。
当たり前のことだと思うので、あえて今更という感じはありますが、
特に女の子の一人旅は何かあってからじゃ遅いのでね。
お互い気をつけましょうね。
結局この後バンコクのフアランポーン駅で別れた私たちですが、着いた朝にはさっそく水掛け祭りが始まっていました。
私は超ローカルな場所にアパートを借りていたのでそうってこと無かったですが、
マムリはでっかいカバンをひっさげてカオサンに行ってしまったらしく、バッグパックごとビッシャビシャになったらしいです。
皆さん、ソンクラン当日の大移動は止めた方が無難です。
・・・これも当たり前か。
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