猫語の教科書
ある猫が書いたとされる本。
―交通事故で母を亡くし、生後6週間にして広い世の中に放りだされる。
1週間ほどの野外生活を経て、人間の家の乗っ取りを決意。
いかにして居心地のいい家に入り込むか、
飼い主を思いのままにしつけるか、
その豊かな経験を生かして本書を執筆。
(カバー序文より)
アシスタントの小泉です。
みなさんにいくつかオーナーのブログをご紹介をしてきましたが、
今回のテーマは『猫語の教科書』です
http://ankh-tbbp.com/blog-entry-19.html
―猫語の教科書―
ポール・ギャリコというニューヨーク出身の作家の作品です。
人間の家に入り込んだ野良猫がいかに人間を思いのままにするか、
自分の住みやすい環境にするかのノウハウが書かれたものです。
その原稿を翻訳し出版したのがこの“猫語の教科書”なのです。
各章のタイトルも
「人間の家をのっとる方法」
「上手な話し方」
「猫にとっての正しいマナー」
「別宅を持ってしまったら」
などといった面白いタイトルばかりなのです。
もぐりこんだお家でいかに人間をてなづけていったか。
最初は反対していた旦那さん、
飼いたいと思う奥さん。
その過程をこんな風に語っています。
「でも私は急ぎませんでした。
だって、もういつでも彼を好きにできるって、わかってるんですもん。
いつか徹底的に私の奴隷にするためにも、
ここで彼の抵抗力を弱めておこうと心に決めました。
…
そのとき私はあの、声を出さないニャーオをやってみせたのです。
…
結果は私の期待通りでした。
彼ったらトロトロに溶けちゃったの。」
この光景が目に浮かびますね(笑)
猫にかわいくおねだりされたら
なんでも言うことを聞いてしまいそうです…
他にも猫たちが人間達と暮すうえでの事も書かれていました↓↓↓
「人間の家を支配するためには、
自分の魅力をどう人間にアピールすべきか、
知っていなくてはなりません。
表情、姿勢、しぐさ、顔や体の動き、全部を使って、
自分の魅力を輝かせるの。」
「猫が家を乗っ取ってくれていっしょに暮してくれるなんて、
人間はなんて運がいいんでしょう。
猫がどんなに人間のためになっているか、
猫ならみんな知っています。
でもそうだからといって、
猫がマナーを守らなくてよいということにはなりません。
このことはちゃんとわきまえてほしいわ。」
なんだか、
一人前のレディになる教育みたいですね(笑)
2軒のお家から可愛がられる事になった場合は、
両者のメンツをたてるなど、
なかなかの処世術も(*´v`)
そして猫たちは人間の事をこんな風にも言っています。
「人間とくらしているといやでも学ばざるを得ないことですが、
人間はほんの少しのいいところを除くと、
愚かだし、虚栄心は強いし、強情な上に忘れっぽく、
ときにはずるくて不誠実でさえあります。
・・・
でもこういう悪いこと全部にもかかわらず、
人間には愛と呼ばれる、
強くてすばらしいものがあって、
彼らがあなたを愛し、
あなたも彼らを愛するとき、
他のことはいっさいどうでもよくなります。」
最後になぜこんなにも簡単に人間の家に
入り込めたかというと、
「・・・
つまり人間全部に共通する特徴は、孤独ということ。
そして、猫とちがって、人は一人でそれに耐えられるだけの強さがないのです。
猫が人間を支配できるのも、
たぶん根底に、
人は孤独の中で猫を必要とするという事実があるからでしょう。」
猫や他の動物たちもひとりでもたくましく生きていけます。
ですが、人は一人ぼっちという孤独な世界に耐えられません。
誰かを必要としているし、誰かから必要とされたいと
心の奥ではみんな思っているのではないでしょうか…?
一人でいるのが好きで、
出かける時もひとり自由に行く事が多いのですが、
きっと本当に一人になったら耐えられないんだろうなあと
やっぱりたくさんの人といたいんだろうなあと感じました( *´艸`)
私も猫みたいにたくましく生きていきます(笑)
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