ホールに泊まった翌朝
ご住職が部屋に来てくれました。
枕元でお経をあげてくださり、
これからの事を相談。
最初は、火葬場でお経だけあげてもらおうと。
できるだけ簡単にしようと思ってたけど
それじゃ悔いが残るよと
ご住職に言われ、
それもそうだなと。
通夜なし、
父が檀家なので、
翌日、お寺で告別式をすることにしました。
イレギュラーだけど、できるだけ丁寧にしてやろうと...
私、生まれて初めての喪主。
戒名もつけてもらい。
家にいた次男を迎えにいき、喪服も持ってきたり。
葬儀会社の人がきて、
火葬場の手続きをしてくれたり、
日程表を作ってくれたり。
死後24時間経過しないと火葬できない決まりなので、ホールにもう一泊することに。
その日の夕方、湯灌と納棺をしました。
大柄な体格なので棺も特注。
湯灌専門のスタッフさんがきて、
お風呂の支度を。
本当にあたたかいお風呂に入れてくださって。
こんなデカい息子だから大変だよなって。
でも大きくても大丈夫とのことだった。
その、湯灌がもうダメ。
私の精神がダメだった。
最後のお風呂。
生前、1日もお風呂に入らない日がなかったくらい、
お風呂好きだった長男。
お風呂に入ると大きな声で歌い、
ご機嫌でお風呂に入っていた。
毎日毎日
ちょっとお尻が見えちゃったけど、
大事なところは隠れていたけど、
みんなが見守るなか、気持ち良さそうな顔で
寝たままお風呂に入れてもらって。
もう、それから私の涙腺は崩壊した。
自然な感じでお化粧してもらって、
本当に寝てるだけみたいになって。
旅支度をしたりしたけど、
もう、嫌でも長男が亡くなった事実だけが
目の前にあるだけで。
最後にきれいにしてもらって良かった。
お風呂に入れて良かったね。
みんなで納棺をして、
夜、遺影の写真ができた。
最近のがなかったから、
何年か前のだけど。
長男がおかしくなる前の写真だから、
これがまた良い顔で。
それをみたらまた涙がでてきて。
あー、やっぱりつらい。
いま思い出しても泣けてくる。
私を一人にしないよう、
みんなで交代で家に帰って必要なもの取りに行ったりしてくれた。
次男はホールに泊まるより、家で寝ると言ったので、翌朝迎えに行くことに。
夜は私と母と妹がホールに一緒に泊まってくれて。
ちゃんと布団敷いたので、熟睡できた。
たまに長男に話しかけながら、顔見たり。
翌朝、出棺。
これまた棺が重くて、大人の男5人くらいで運び、お寺へ。
死ぬときはちょっとダイエットしたほうがいいよねとか、余計なこと考えながら。
告別式が始まり
お経聞いてるときももうダメで、
涙がとまらない。
もうダメだ。
みんなも私につられて泣いてるし。
終わって、お別れのとき。
生前読んでいたラノベ本とか
好きだったお菓子とか
服とかパンツとか
恥ずかしい物とか棺に入れて
花をいれたり。
またいい顔してるんだよな。
その後、火葬場へ。
火葬場でお昼を食べようと、
叔父さんが買ってきてくれたんだけど、
一人用のお寿司を買ってきてくれたんだけど。
長男、お寿司が好きだったから。
つらくなってしまって。
あー、これから長男が好きだったもの見るたび、食べるたびつらくなりそうだなと思って。
でもそこは堪えた。
精神は病んでいたかもだけど、
身体は健康だったので
しっかりした遺骨。大きい骨。
骨壺も大きい特注になってしまった。
箸渡しで骨壺に入れていく。
無事に終わり、家に帰ってきた。
後飾り祭壇に安置して、全て終わった。
皆が帰った後、またダメで、
まだ「あの場所」に長男がいないか確かめに行った。
もう帰ろう。
こんな寂しいところに一人で居ないでさぁ。
呼び掛けたら、もうここにはいない気がして、
安心して家に帰る。
泣けてどうしようもない。