おばあちゃんなんて大嫌い!

 

「純ちゃんは、一番おばあちゃんに可愛がられていたものね」

お葬式も全く悲しみくもなく、おばさんから言われた言葉が信じられなかった。

「え?」

「そうなん?」

「嘘や」

 

 

3歳の時に弟が生まれるということで祖母に預けられた私。

「髪切るの嫌〜!!」

無理やり連れて行かれた田舎の床屋で昭和の時代の刈り上げ状態に😭

黄緑のワンピースに似合っていた長髪がバッサリ😭

いつも近所中、連れ回されて「よう肥えとるな」「ブサイク」だと言いまわる祖母。

大きくなっても、一度も褒められたことがなかった私。

 

 

母も祖母に恨みを持っていた。

小説など本を燃やされたり包丁を突きつけられたこともある母。

母は祖母と同じように、私にそれを繰り返す。

 

母の祖母に対する気持ちが癒えない限り、どこかで連鎖を食い止めない限り続くと確信。

やっと母の気持ちが癒えてきて祖母を受け入れる姿勢を見せたのは私が30代になった頃。

早いのか遅いのかわからないけれど、私と母との関係も変わってきた。

 

 

遺品整理で祖母の捉え方が変わった出来事があった。

それは「着物」

 

エゴといえばエゴだけど・・・

母に嫁入りで贈った着物がすごく母に似合っていたのだ。

愛おしい娘に何を持たせようかと選んでいる祖母を思うと〜

 

祖母と着物が一緒に好きになった瞬間だった。

 

「この人はぶっきらぼうなだけで、ちゃんと娘を愛してたんやなぁ」

そう思うだけで心がスッと軽くなった。

 

エゴでも私や母が「愛」だと感じれば、時間差でその瞬間にエゴは愛に変わる。

 

近所に自分の孫自慢をするのもイヤらしいなぁと思ってワザとけなしていたのかなとか、傷ついた心が癒えていればどうとでも捉えられる。

 

それだったら、なんでも都合よく受け取ったもの勝ちだなって☺️

それは、時空を超えて愛に変わる瞬間があるから、諦めずに生きていて