私は結婚を機に、東京から彼の地元(東北)に嫁ぎます。






1~2時間で会える距離ならここまで反対を受けなかったんだと思いますが、






私の家の最寄り駅から彼の地元までは新幹線利用で片道5時間。






すぐに会えない距離だから、と、母からたくさんたくさん反対されました。






今では表向き応援してくれてるけど、心の中ではたぶん、一生寂しがられるんだと思います。






ドレスショップとか、結婚式関係のお店にいくと、大抵最初にカウンセリングと称して個人情報やらアンケートを書かされますが、






その中の【挙式会場】の欄。私の会場を書いても、東京のドレスショップの店員さんは知るはずもなく、






「え……と、この会場はどちらですか?」と絶対聞かれるので、最近はもうセットで県名を書くようにしてます。






でも、そうすると必ず繰り広げられる会話。


店員さん「もともとこちら(東北)の方なんですかぁ~?」

私「いえ、東京です。結婚でそちらに嫁ぎます。」


店員さん「そうなんですかぁ!!え~~!お母様、寂しくないですかぁ~~???よくご了承されましたねぇ~~!!!」






大したことのない普通の会話ですが、傷がえぐられます。母の。






どこのお店に行っても繰り広げられるこのやりとり。いつも、母はニコッと笑って、そして寂しそうな目をします。






隣で見ていて、私も悲しくなります。「遠くに嫁ぐことは【親不孝】なことなのか?」って思ったこともあります。






わかってるんです、店員さんに悪気が無いことは。






……でも、悪気が無いついでに、“思いやり”も無いと思うんです。






私も私の母も、「いや~寂しいですけどねぇー!まぁ、どこに行こうが元気でやってくれればいいんですよー!ははは!」……みたいに言えれば良いんですが、そんな感じにはなれなくて。






だって……《寂しくないワケがない》じゃないですか。






それをこっちの顔色も見ずに、「寂しくないですかぁー?」「すぐに会えないんですよねぇー??」って。






そんなこと、あなたよりよっぽど、痛いほどわかってます……って、思ってしまう。






思いやりのある、接客のプロなら「寂しいですが、大切な結婚式を笑って過ごせるような素敵なドレスを探しましょうね(^^)」って言ってくれるんじゃないかなって。






「結婚」って言葉は、一見「幸せいっぱい」のように見えるし、もちろんそうなんだけど、そのウラには、






「寂しさ」だったり「もの悲しさ」だったり「感慨深さ」だったり、色んな複雑な気持ちがあるってことを、結婚に携わる仕事の人こそ考えて欲しいなぁって……






思いました、というただそれだけの話でした。






ちゃんちゃん。


※画像はお借りしました。