ディズニー『くるみ割り人形と秘密の王国』

原題「The Nutcracker and the Four Realms 」Final Trailer

2018年11月2日からアメリカで公開された『くるみ割り人形と秘密の王国』が11月30日から日本でも公開されている。チャイコフスキー作曲の音楽によるバレエ『くるみ割り人形』の原作としても知られる、E.T.A.ホフマンの童話『くるみ割り人形とねずみの王様』の実写映画化作品





「くるみ割り人形と秘密の王国」を観てきた。「ボヘミアン・ラプソディ」と「くるみ割り人形・・・」。

どっちを先に見るか迷ったけど公開初日の「くるみ割り人形」を選択。




というよりも観に出かけようと思ったキッカケが「くるみ割り人形」

最近は音楽よりバレエのほうがモチベーションが高いことを確認した


以下埋め込み多用(ネタバレ注意)

■初期動機

この映画を観るつもりはなかった。

先週テレビで「くるみ割り人形と秘密の王国」CMが流れるのを見ながら

12月に「くるみ割り人形」ってディズニーにしてはベタだなぁと(この時期のバレエの演目はくるみ割り人形が多い)。

『秘密の王国』っていかにも日本らしいサブタイトル。

シンプルに原題のほうが格好良いのにとツッコミいれるだけいれて、観に行くつもりなんて毛頭なかったんだけど←2度も言う

セルゲイが、ポルーニンがでてる!

とある情報筋から聞いて俄然興味が湧いてきたというww

英国ロイヤル・バレエ時代は当然のごとく王子(くるみ割り人形)役だったけど、ディズニー映画だとポルーニンの配役は何?

ちょっとだけしか出演()てないなら観に行ってもがっかりだしと・・・調べるてみる。






■Cast:セルゲイ・ポルーニン/Sweet Cavalier

映画の公式サイトをチェックしたけど載ってないというww
これでまぁ、主役級の扱いではないのは確定(笑)

でまぁ、いろいろ調べてみたらポルーニンの配役はSweet Cavalier/お菓子の国の騎士」で、ABTのMisty Copelandと踊るって※ABT (アメリカン・バレエ・シアター)




※映画サイトなので「オリエント急行殺人事件」の画像が使われてます


コープランドとの組み合わせなら「めちゃくちゃ見たい!」

だけどコープランドのインタビューはあるのにポルーニンのインタビューはない!

ということでおおよその察しがつくところww


■Disney's The Nutcracker and The Four Realms - "On Set with Misty Copeland" Featurette





ちょっとしか出演()ないかもだけど、「あの時みておけばよかった~」って後悔先に立たずにならないように公開前にネット予約。

ネット予約開始初日は数名しか予約はいってなかったけど
当日は80人ぐらいいたかな。

座席について期待値MAXで望んでましたけど

一瞬で終わった。

お菓子の国の場面でコープランドが登場して、


「いよいよ来る~っ」


と見逃さないようにワクワク?ドキドキ?しながら画面を追っていたんだけど

「え、あれ?もしかしてポルーニンだった?」 

と味わうひまもなく終わったという・・

(;´∀`) ヒョエ~~

このアングルはどこにあったんだろう・・・


※Photograph: Laurie Sparham/Allstar/Walt Disney Picture


(まばた)きしては行けない事案ですww

この一瞬のためだけに見に来た自分ってすごい間抜けじゃん!

でも映画自体楽しいからいいかって自分を納得させながら観終わった

・・と思ったら 最後(エンドロール)に来た~!!

ポルーニンとコープランドのグラン・パ・ド・ドゥ・


Lang Lang
The Nutcracker Suite (From "The Nutcracker and the Four Realms")



ネタバレ感のあるランラン(中国のピアニスト)のMV






あーー、本編中で観たかったなぁと思いつつ、あのスピーディーな流れを考えたら無理な話だよね。

バレエが観たかったら映画じゃなくてバレエを観に行きなさいってことですよね。

( ̄∀ ̄)


(追記)エンドロールのパ・ド・ドゥについて
 ~バレエとディズニーの相違~

バレエの設定だとパ・ド・ドゥは「金平糖の精とくるみ割り人形(王子)」が踊る設定なんだけど(クララは踊りとみてるだけ)、ディズニーVer.では「バレリーナ・プリンセス(コープランド)とお菓子の国の騎士(ポルーニン)」に変更されている。

というのもディズニーVer.のストーリーで「金平糖の精(シュガープラム)とくるみ割り人形(兵士)」が踊るのはちょっと無理があるものねww

(ネタバレすぎるので理由は書けない)



■くるみ割り人形と秘密の王国

周知の通り原作のホフマンの「くるみ割り人形」はこのシーズンによく上演されるバレエの演目。初演は19世紀末、マリウス・プティパ振付、ロシア帝室バレエ団(現マリインスキーバレエ)。

バレエの「くるみ割り人形」はたいてい義理で観に行くので(個人的には選んで観に行く演目ではない)楽しみは金平糖ヴァリエーションぐらい。ファンタジー感の強いせいか睡魔に襲われることがよくある(特にPine Forest in Winterあたり)

しかしさすがディズニー様!!

映画「くるみ割り人形と秘密の王国」はものすごく早い展開で眠気なんて感じさせない

「マレフィセント」などのディズニー映画のお得意のグリム童話的な毒味をプラスしたストーリーやダイバーシティな配役、理系女子のかっこよさで現代の女性の生き方を加味するなど王政時代のファンタジーで終わらせていない。そうした目新しさを感じさせつつも、ストーリーの大筋は原作から乖離させずに元からある素材を巧みに組み合わせている構成は脚本家の卓越した技としか言いようがない。

涙がドバドバ流れるような内容ではないけど、低年齢層の子供にも安心して見せられるファミリー向け映画。そもそも「くるみ割り人形」を観劇するというが欧米のクリスマスのファミリーイベントなので映画もそういう設定で作られているんでしょうね。


■くるみ割り人形と秘密の王国の映像美

大人としての見どころはセットや衣装とメイクの素晴らしさ。

俯瞰でみるヨーロッパの町並みはその場にいるような錯覚を産みだし、華やか且つ洗練された色彩の舞台装置は夢と現実、現実と夢のボーダーラインで観客を想像を超えた魔法の世界に引き込んでいく映像の美しさよ!!





個人的には主人公クララ(マッケンジー・フォイ)軍服の赤いフレアスカートのドレープの美しさに目が釘付け!!(「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンのフレアースカートに憧れれ、洋裁ができる母に頼みこんで作ってもらったぐらいなので、基本フレアースカートが好きなのかもしれない)




クララ(マッケンジー・フォイ)がおろした髪にパープルのシンプルなドレスからアップしたヘアスタイルと気品ある白の輝くドレスに変わるそのシーンは少女から大人の女性に変わる儀式を表しているのかなぁ?と書きながら気が付きました。


※TOHOシネマ日比谷では衣装の展示もあるようです。




パンフレットはあらすじ、キャストの次に衣装とメイクの解説となっている。ちなみに期待した買ったポルーニン関する記載は一文字もないです!ww。






※映画中でこの動画のBGM「ショパンのエチュード ハ短調作品10-12「革命」が流れていたかどうかは記憶がない。






Спасибо.