こんにちは、Mりんです。


これは7年前に描いたイラストです。



障がい者の方を応援するアニモのブログ

輪郭:事故前の自分(イメージ)
色:事故後実際に存在する自分


自分自身がイメージしている自分と、実際在る自分がズレてるんです。叫び
自分にはこれだけのことができるはずだと思っていることについて、
確かに昔の自分になら出来たであろうけれど
今の自分にはできなくなっているのがわかっていない部分が多かったんです。

自分が高次脳機能障害であることがわかってから、今の自分の状態を知るための勉強をしました。それを経て自己認識にズレがあることを知り、今の自分はこんなふうなんだろうなとイメージしながら描きました。
交通事故で脳外傷を負い、意識が戻った後の私の中には「事故前の自分」の感覚がありましたが、その実態は「事故で変わってしまった自分」でした。でもそれは、真っ白が真っ黒に変わったわけではなく、半分昔の自分が在って、半分違う自分が混ざっている状態。
わかりにくいかもしれませんが、絵にしてみるとこんな感じ。


障害者として生まれ変わってから、以前はできた易いことがなぜこんな困難になったのか・できなくなったのか、他人にできてなぜ自分にできないのか・・・そういった壁にたくさんぶつかりました。
障害がわかってからも、検査で判明した『私に残された能力』を知って「こんなこともできない情けない自分」を受け入れ認めるのは簡単なことではなかった。しかしそれらは事故後に障害だとわかる前の9年間で、なんとかできないかと工夫を凝らしどんなに努力しても、どうにもできなかったもの。
惨めなことだけれど、障害なのだと認め受け入れ、それに適した対応策を探す姿勢になれるまでには、自分に対する憤りや絶望感などたくさんの痛み苦しみがありました。
障害でできなくなったことはこの先もできない。「諦める」ってマイナスなイメージだけど、でも諦めることで次の道が見つかることがあることを知りました。

脳外傷を受傷した事故からやがて16年になりますが、まだ自分の認識は充分ではなくて、今の私もまだ輪郭と色がずれたままだと思います。
能力的にこれはムリだとわかっているものも、つい、頑張ればもうちょっとできるんじゃないかって、今あるパーソナリティを超えようして、その結果オーバーヒートしてしまう。これは自己認識のズレというより自覚が足りないのかも・・・。
でも、やってみる前から「できません」はあまり言いたくなくて。できるかできないか、やってみなくちゃわからない!
新しい壁にぶつかったときはショックで悩むし、どう対処していけばいいかも手探りでみつけていくので簡単なことではないですが、これは新しい自分の一面を発見したと考え、自分の個性として向かい合っていけたらと思います。


目に見えない障害って難しい。何に苦悩しているのかが外見からは伝わらない。言葉を使ってもうまく伝えることが出来ない。本人がとても苦しんでいても周囲には甘えにしか見てもらえなかったこともある。
自分という、いまだよくわからないヤツとともに二人三脚、残された能力で精一杯頑張るしかない。
私は毎日一生懸命生きています。

春に放送されたドラマで聞いたのですが、共感し心に残った言葉をご紹介。
 自分の人生すべて受け入れて、苦しみを笑顔で乗り越える
 自分で自分の人生否定してなんになる。