こんにちは、あにめをです✨️
今回は『アナヅラさま』(著:四島祐之介)を語ろうと思います!
本作は
2026年第24回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作なんだそうです!「都市伝説×どんでん返し!」という帯もついていたので、気になって今回読んでみることにしました。
ちなみに自分はホラーが苦手なんですよ💦
ちゃんと最後まで読めるかしら?(笑)と身構えてたのですが、想像していた怖さとまた違う、、、
それとももうホラー系には少しの耐性がついてしまったのでしょうか? 個人的にはあまり怖くはなかったです。
ミステリーがものすごく強いわけでもない気もするが、、、 まぁ、ミステリー要素もあったので、ミステリーなのかな(笑)。
あらすじ
顔にぽっかり穴のあいたバケモノが人を攫って、穴の中に吞み込んでしまう。バケモノの名は「アナヅラさま」。
――ある地方都市で女性が相次いで行方不明になるなか、そんな噂が囁かれるようになった。行方不明者の捜索依頼を受けた探偵・小鳥遊穂香は、都市伝説の裏に連続殺人鬼がいると睨み、調査を進めるが……。一方、「アナヅラさま」と呼ばれる一連の事件の犯人は、想定外の事態に陥っていた。
アナヅラさま 宝島社
都市伝説×ホラーミステリー。
舞台は長野県で、そこである都市伝説が囁かれていた。顔にぽっかり穴の空いた妖怪みたいなものが化け物を攫って、穴の中に飲み込んでしまうという。その名は「アナヅラさま」。アナヅラさまのせいで、行方不明の女性たちが被害に遭っていたのでしょうか?
ハヤブサ探偵事務所の小鳥遊穂香(たかなしほのか)、助手の綾野仁(あやのじん)、メイドの早乙女理子(さおとめりこ)を中心にアナヅラさまの真相を追っていく。きっかけは小林未散(こばやしみちる)の恋人、大垣圭吾(おおがきけいご)からの依頼。どうやら未散は失踪してしまったらしい。調査をしていく過程で、カフェ・ホエルというツイッター(今の名はX)のアカウントとやり取りをしていた形跡があり、、、
そのアカウントはもしかして「アナヅラさま」本人なんじゃないのか? と穂香たちは感じ、杉田蓮(すぎたれん)という男を追うことに。杉田蓮という男はアナヅラさまの正体であり、未散はそんな彼とのやり取りの形跡が。きっと杉田を探し出せば、未散も見つかるだろう と。
一方、アナヅラさまの視点では、もう用件が済んでいたので、順調に好みに合った女やヤクザみたいな集団の葉山組の連中などを大穴に放り込んでいた。
アナヅラさまの叔母の矢口楓(やぐちかえで)が経営してるホテル、山灯荘に穂香たちが訪問。自身を探していることを知り、、、
が大体の流れです(笑)。
読みどころ
①まずキャラが濃い(笑)みなさんはどう思いましたか? キャラが濃かったですね、、、 癖が強いのか、作者さんが強いのか。
主人公の穂香もとある理由でボクシングをしており、身長もたしか180cmもある美少女で、女性の恋人を持っています。つまり、恋愛対象が女性なんですよね。そして、助手の綾野。彼はたしか穂香とは中学生一緒だった気がします。綾野は顔が良く、モテるのですが、中学生のころに些細なきっかけで、やんちゃな生徒に暴行を加えられたことがあるんです。その際に助けてもらったのが穂香。それ以降、綾野は穂香一筋になるんですが、年齢が違うため、高校と大学ではバラバラに。だけど綾野の思いは強いのか、偶然を装ってか、穂香をストーカーしたような行為をしたりしています(笑)。そして、穂香自身が立ち上げた探偵所のメンバーになってしまったほど(笑)。
そして新入社員の早乙女理子はどうやら機械とかにものすごく強かったり、、、と、個性豊かなキャラがツッコミやギャグとかしつつ、アナヅラさまの正体を追っていくという(笑)。
②アナヅラさまの正体に迫る。
本作の主軸はアナヅラさまを追っていくことです。そして自分は最初、アナヅラさまはガチの妖怪で、町中に出歩いて、人を飲み込んでいくような感じなのかと思っていたが、穂香たちは追っているのは生身の人間なんですよね、、、(笑)。作中では2001年に地震で、山の中に大穴が空いた。アナヅラさまになった人間は、大穴と意思疎通もできるという(笑)。
かなり序盤で明かされるのですが、杉田蓮がアナヅラさまなんですよね。その杉田による被害者はかなりいて、アナヅラさまの癇癪持ちの彼女さん、大和田美雨(おおわだみう)、小林未散(こばやしみちる)など数多くの女性がいた。県外の方もいるが、長野県の方もいる。そんな彼女たちは、一言で言うなら小動物みたいな女性。なんかいますよね。保護欲が妙に湧く女性。雰囲気でしょうかね? そんな彼女たちは、アナヅラさまのタイプにドストライクだったわけで。
そして、アナヅラさまはある時期を境に、急に好みが変わったように、攫う女性を男性に変わっていた。
アナヅラさまはもしかして二人いるのか? 大穴の正体は何なのか。未散さんはちゃんと帰ってこれるのか。アナヅラさまの目的は何?
そんな謎を追っていきながら、物語は進行していきます。
ネタバレあり感想
注意:ネタバレがあります。結末に言及していますので、ご注意ください。
この物語を表すなら、多分こうだと思います(笑)。小鳥遊穂香が“(血の繋がりがある)父親への復讐を描いた物語”だったのではないか。自分はそう感じました。
穂香はもともと顔のいい父親小笠原龍生(おがさわらりゅうせい)の実の娘なんですよね。小笠原は父親(穂香の立場ではおじいちゃん)の公彦の秘書として働いていました。そんな恩知らずな小笠原は、傲慢だし、偉そうに妻や穂香に暴力を振るっていました。まぁ、最悪なモラハラ・DV男なんですよね。それで復讐するためにボクシングで鍛え上げていた。いつか小笠原に復讐をするために。物語の中でもずっと穂香は小笠原に対する憎しみをチラつかせていましたし。
なにより、未散を探し出せた時点でもう依頼は終わってるはずなのに、続けてアナヅラさまを追っていくという、、、
そして、しっかりと伏線が貼られていました(笑)。そして最初、自分は未散の恋人の大垣圭吾がアナヅラさまなのかなって予想していました。根拠ないんですが、初っ端から主人公に関わってくる奴は怪しいって謎に思っていたんですが、、、(笑)。普通に外れました(笑)。よくよく考えたら、アナヅラさまの好みが変わったこと、未散の失態、杉田が何日もアパートに帰ってこない、電話番号などあったのに、気づかなかった、、、
また同じ本を読んだ知人は、作中では違和感のある文章を発見してたんですよね、、、
湧き出しかけた映像を薄めるように、彼女はシャワーの最大に上げ、穴が空くくらい思いきり顔面に浴びた。
p.117
これ物語的に前の方ですよね、、“穴が空くくらい”とわざわざ書いたのでしょうか? 考えすぎ?(笑) もしこれが伏線なら、穂香はもうアナヅラさまになる運命が決まってるようなもんですよね、、、
だけど普通にスルーしてました(笑)
一応伏線とか拾いながら読んだのですが、気づかないという(笑)。そして最後にしっかりと出てきた伏線が回収されてましたね。そこはしっかりとしたミステリーになっていました。
そしてこの物語、誰も幸せにならなくね?? 穂香に思いを寄せた綾野、穂香の養父で警察でもある慎一郎、そして攫われた女性たち。女性たちやヤクザの関(せき)はもう大穴に落とされて帰ってこないのでしょう。
そしてアナヅラさまになった順番はこうだと思います。
杉田の父⇒杉田蓮⇒小林未散⇒小鳥遊穂香 なのかな。
アナヅラさまになったひとはみんな最終的に消えています。杉田蓮は完全に事業自得な結末ですし、未散はもともと生きる希望がないのか、アナヅラさまになった代償によるものなのか。まぁ、未散は自分の意志で消えます。死んだのか、失踪したのか分かりませんが、多分個人的に死んだのだと思うが、、、 それにしても嫌な結末。殺したいほど憎い人を消す代わりに、命を差し出すのか、生きる希望や倫理観を大穴に差し出すのか。何事も代償はつきものなのでしょうか?
そしてアナヅラさまの真の正体とは?
地面に空いた大穴でもなく、杉田蓮でも、未散達でもなく、自分たちに潜んでいる心の闇。それは“殺したいほど憎い”という気持ちや、復讐心などではないのでしょうか? そして、この気持ちは誰にでもあるものではないんですよね。でも一歩間違えれば、作中の登場人物の誰でもアナヅラさまになりえた可能性がありましたし、、、
そして、未散に大穴を見せてくれた時点ではまだ穂香はアナヅラさまと意思疎通出来てなかったので、これからできるようになるのでしょうか? そして、穂香も失踪してしまうのでしょうか? 失踪してほしくないです(笑)。
もっと怖くて、じめじめして、不気味さがある物語なのかって身構えてたら、あまり無かったですね(笑)。 なのでホラー苦手な人でも十分に読めます!! そして、内容が少し癖が強いし、杉田蓮の性癖な部分もあるので、綺麗な物語を読みたい方には、お勧めできないです(笑)。自分は心が汚れていたので、普通に楽しめました(笑)。
登場人物はそれぞれ個性豊かですし、続編を期待したいが、結末の流れ的に無理そう。そして穂香も失踪する可能性があるので、もし続編があるなら、綾野が探偵として登場し、アナヅラさまとは別の事件を追っていく形になると予想。その場合はかつて好きな人は穂香で、何年か前にアナヅラさまの事件を追っていたんだよね~ 追っていたが、真相も分からなかったし、穂香は消えたし、、、 みたいな感じで触れられそう(笑)。
ちなみに長野県に行ったことあるのですが、全国で一番遭難者が多いのだそうです。知らなかった。たしかに山とかいっぱいありましたし、山の中にも公園ありましたし。最初失踪者かと思い、検索したが、違いました(笑)。遭難者でしたね。失踪者は長野県に限らず、全国的にもあります。誤解してしまいました🙇
以上
最後まで読んでくださりありがとうございます!🙇