けいおん!!」の第21話「卒業アルバム!」が放送されました。


つい先日、漫画タイムきららの連載終了が発表された「けいおん!」。
そして前回の放送では、それとオーバーラップするかのような「またまた学園祭!」でファンの感動と涙を誘う展開。


しかし、今回の「卒業アルバム!」では、驚くべき(?)展開が。

卒業アルバムの写真を、ばっちり決めたい唯。
いろんな髪型を考え、写真写りを試している最中、唯が、前髪が長いといって自分で切り始めます。
周囲がびくびくしながら見守っていた矢先、くしゃみで前髪をばさっ!と切り過ぎてしまいます。
「けいおん!なのに、そんなの卒業アルバムにのっけちゃっていいのか!」と驚きましたが、もっと驚いたのは、その後。


澪が大学の推薦入試を辞退し、唯、律、紬と同じ女子大を受験したい、と言い出したこと。
そして、4人は同じ女子大に合格すべく、団結して勉強を始める・・・

これってまさか、

「けいおん!!!女子大編」

があるかも、ということでは?!


第3期があるかどうかは、原作者のかきふらい氏と、TBSと、ファンの熱い要望次第なわけですが、でも今回の「卒業アルバム!」での展開は、いつか第3期が発表されるような期待をさせました。

4人が同じ大学に進んだのなら、最初の1年は4人で活動し、その後、梓も入学してきて・・・という展開も可能となります。(姉の唯が心配でたまらない憂も入学する可能性大)

元々、原作は4コマであり、アニメと完全連動しているわけではないので、考えられなくはないと思います。


確かに、この絶大な人気の中で幕を引くというのは大変な勇気が必要なことで、実現させたのなら、それはあまりにも見事としか言いようのない引き際であり、これほど見事な引き際は、かつて見たことがありません。

しかし、ファンとしては、やっぱり「けいおん!」が続いてくれるのが一番嬉しいわけです(少なくとも自分は)。


そうなってくれればすごく嬉しいですが・・・
(女子高じゃなくても上手く「けいおん!」を展開させられるのか?という一抹の不安はありますが)


・・・そう思っていたら、次回の「受験!」で見事に落ちそうな誰かが落ちて、結局同じ大学にいけなくなったりして・・・。
けいおん!!」の第20話が放送されました。

タイトルは「またまた学園祭!」。
けいおん史上、3回目の学園祭です。
そして・・・唯たちにとって、最後の学園祭でもあります・・・。


つい先日、9月発売の漫画タイムきららをもって、連載終了が発表された「けいおん!」。

そして迎えた、今回のけいおん!!・・・。


今回の内容は、けいおん!!ファンにとってはたまらない内容だったと思います。

今までのような「楽しくてたまんない!!」ではなく、
「哀しくてたまんない・・・」。


今までの学園祭は、
1年生の時は澪がずっこけて、
2年生の時は唯が熱を出し、最終的にギー太を置き忘れて遅刻、

しかし、3年生になった最後の学園祭は、失敗無しの完璧な演奏。


演奏開始前、さわ子先生と観客らのTシャツサプライズを受けて唯が涙を流しましたが、もうそこからは、テレビの前のけいおん!!ファンは、涙涙の放送だったのではないかと思います。(自分はそうでした)

演奏終了後は、唯たちは今年で卒業なのに、もう来年はここで演奏することもないのに、「来年の新歓ライブや来年の学園祭はどうしようか!」などと、もう演奏できない寂しさを隠すように、楽しそうに冗談を言ってはしゃぎ、でも最後はみんな泣き出してしまう姿が、見ていてとてもつらかったです。

今、とても楽しいのに、でも、今年で卒業していかなければならない。
楽しい時間は長くは続かない、つらさ。
そういうのがすごく伝わりました。


けいおん!連載終了の発表と、
唯たちにとって最後の学園祭であることがシンクロして、
今回の話は、最初から最後まで涙無しでは見られませんでした。
学園祭ライブには感動したけれど、感動よりも、終わってしまう寂しさのほうがずっと強かったです。


そして、次回のタイトルは「卒業アルバム!」。


まだ「けいおん!!」は放送も連載も終了していませんが、9月には・・・惜しまれつつ終了します。

様々な旋風を巻き起こし、アニメ業界だけでなく、アニソン業界、音楽業界においても二度と破られることのないであろう数々の記録を打ち立て、日本中のアニメファンだけでなく多くの人々を「けいおん!!」一色に染め上げた、あまりに輝かしすぎる、眩しすぎる偉大なアニメの金字塔が、9月に、完全に幕を閉じます。
・・・書いていて、ますます寂しくなりました。


アニメだけでなく、アニソンを超えた音楽、楽器など、様々な分野で抜群の人気を獲得した「けいおん!!」を超えるようなアニメ作品は、二度と現れないと思います。


「けいおん!!」の最大の失敗。
それは、ここまで日本のアニメと音楽を動かすことになろう事態を全く予測していなかったこと。
そして、第1期を駆け足で作り過ぎたこと。

もう、第3期を作ろうにも、(高校生の唯たちでは)作りようがないということ・・・。
喰霊-零-」は、2010年5月から、BS11のANIME+でディレクターズカット版が放送されています。

既に、概要と第8話までの感想を「喰霊-零-(がれい ぜろ)の内容と感想」で、第9話の内容と感想を「喰霊-零-(がれい ぜろ) 第9話の内容と感想」、さらに第10話の内容と感想を「喰霊-零-(がれい ぜろ) 第10話の内容と感想」で、第11話の内容と感想を「喰霊-零-(がれい ぜろ) 第11話の内容と感想」で書きました。

ここでは、2010年7月31日に放送された第12話(最終話)について触れます。

今頃になって最終話について書いても意味は半減です。
何というか、物語が終わってしまったために「もぬけのから」のようになっていた気がします。


第11話で、黄泉と雅楽の激しい戦いの末、父・雅楽を失い、殺生石と白叡を受け継いだ神楽。
そして第12話、いよいよ黄泉と神楽の戦いが決着。


第12話「祈焦(いのりのこがれ)」。

最終的には、神楽が黄泉を斬る。
愛を信じて、愛するものを殺す。

これは誰もが予想する展開でしょう。
実際、その通りになります。

ですが・・・
神楽に斬られる覚悟を決めた黄泉が、一瞬だけ殺生石の呪いから解放され、欲望を叶えるといわれる殺生石に自分の願いを込める姿を見ることができます。

黄泉は、殺生石に支配されながらも、ずっと神楽を守りたいと願っていて、自分自身を斬ってほしいと願っていました。


黄泉「私の本当の望み。本当の願い。
それは・・・神楽、あの子を守りたい。あの子を、全ての不幸から守りたい。あの子を全ての災いから守りたい。
あの子を傷つけるもの、あの子を危険にさらすもの、あの子に災いをもたらすもの。
その全てを消し去りたい。
お願い、あの子を守って。不幸を消して。災いを消して。
たとえそれが、私自身であったとしても・・・。」


激しい戦いの中、神楽は本当に覚悟を決め、黄泉を斬ります。
黄泉は、神楽と戦いながらも、神楽を守るため、悪霊と化してしまった自分が斬られても構わないと殺生石に願っていました。
そして、その願いは叶い・・・

最後は、微笑みながら神楽に斬られます。

黄泉「強くなったね。神楽」
神楽「黄泉・・・」
黄泉「本当に・・・強く・・・。本当に・・・あなたは、私の自慢の妹よ」
黄泉「ごめんね、神楽・・・大好きよ」


とても印象的だったのは、その後の岩端晃司とナブーのセリフ。


黄泉を斬り、哀しみに暮れる神楽の元に、追い討ちをかけるようにカテゴリーBが大量に現れます。

神楽「来ないで・・・」
神楽「今は、来ないで・・・今は・・・手加減できない!!」
神楽「白叡!喰らえ!!」

一番大切な人を斬った神楽は、苦手としていたカテゴリーBですら、いとも簡単に退治する。
その光景を見ていた岩端とナブーは・・・

岩端「一番大切な人を斬った神楽には、もう斬れない者はいない。全ての痛みを忘れ、退魔師としての勤めをまっとうできる」
ナブー「いや違う」
ナブー「痛み、忘れる。もう傷つかない。でも大切な人、作れなくなる・・・俺たちのように」
岩端「ナブー・・・」
ナブー「神楽、まだ若い。人の心を捨てる・・・まだ早い」
岩端「だが・・・この痛みを背負って生きるにも、まだ若すぎる。いや・・・それは彼女次第か」


第11話で、雅楽も言っていました。

「強くなりたければ、全て忘れろ。
だが、本当に強くなりたいのなら、全てを背負うことだ」

彼らのセリフは、人が生きていく上で、大変勉強になるセリフです。
脚本家や原作者が考えたもの、といってしまえばそれまでです。しかし、こんな荒れ果てた時代だからこそ、こういうセリフが生まれ、そして輝くのだと思います。


現代社会は、嫌なことだらけの世界です。
腐った奴が山ほどいて、他人に迷惑かけても平気なゴミ人間ばかりがはびこる世界に成り果てました。
ニュースでは殺人か窃盗ばかりが流れる。
インターネットでは、暴走した人間が好き放題やっている。
普通の人も、昔から生存する「まともな人」もいます。全部が腐っているとはいいませんし楽しいこともありますが、何年か前と比べると、その腐敗の進行度合いは顕著です。

そんな世界で、全てを見ぬふりをして生きていくのか、それとも全てを受け入れ背負って生きていくのか。
後者になれればそれは強いですが、そんな強い精神力を持ち合わせた人間は、そうはいない。
だからといって、前者のような生き方だけは、絶対しない。

とはいえ、結局、後者に徹することはできずに生きていますが、できることなら、強い精神力を持って生きていきたいものです。


そして、物語は、あの悲劇から2年が流れます。
16歳になった神楽は髪を伸ばしていて、新たなパートナー「弐村剣輔」とともに、土宮家28代目頭首・退魔師としての使命をまっとうしています。
2年前、一番大切だった黄泉を斬ったにも関わらず、こうしてパートナーを作ることのできる神楽の精神力の強さは、相当なものです。

現実世界にも、そういった人は存在します。
既に夢叶わぬことを知りながらも、それでも夢に向かって走り続ける人。
家族・財産全てを失っても、それでも前を向いて生きていこうとする人。
どんなに世界からバッシングを受けても、正しい真実を貫こうとする人。
ですが、現代社会では、そんな人たちは、ほんの一握りです。
昔は、そんな人たちばかりでした。


神楽が最後に見せた笑顔がとても印象的で、まだ16歳なのに非常に強い精神力を持って生きている神楽が、すごく偉大に感じました。

アニメとはいえ、あんな精神で生きられたらと思わずにはいられませんでした。


哀しい物語ですが、オープニングテーマ・エンディングテーマを含め、非常に完成度の高い作品です。
これまで自分が見てきた、数百タイトルに上るアニメ作品の中でも、トップ10に入る作品だといえます。