今回は、生命保険加入において大事なポイントである「告知」についてご説明します。
死亡保険や医療保険など、生命保険には色々ありますが、誰もが加入できるわけでは
ありません。
健康な人も、健康に不安がある人も、生命保険に加入する際は現在の健康状態を
保険会社に申告する必要があります。
●告知とは?●
「告知」とは、生命保険加入時に最近の健康状態や過去の病歴などを保険会社に
申告(=告知)をすることです。
なぜ告知が必要なのかは、保険料の算出の仕組みを知ると分かっていただけると
思います。
保険料の算出は、3つの法則をもとに算出されています。
① 大数の法則
死亡や病気などの発生率などを数件の事例だけではなく、多くの事例データを
分析することで、保険金の支払う確率を予測し、保険料を算出します
② 公平の法則
例えば医療保険の場合、健康に不安があったり、持病がある人には高い保険料を
支払ってもらい、健康な人には通常の保険料を支払ってもらうといった考え方で
保険料を算出します
つまり、生命保険の加入者が健康な人ばかりだと、全体的に保険料が下がります
③ 収支相等の原則
生命保険の収支においては、契約者から支払われる保険料(収入)と、保険会社が
支払った保険金(支出)が等しくなることが基本になっています
例えば、生命保険に加入するのに告知をせず、誰でも加入できてしまうと上記の3つの
法則が保てなくなり、保険の仕組みが破綻してしまうでしょう。
保険の仕組みを破綻させない為に、保険会社に告知をすることで、健康な人と
健康状態に不安のある人とで分けています。
健康状態に不安のある人の場合、保険に加入する際に特別な条件(一定期間や永年、
対象部位について保険金が給付されない部位不担保など)がついたり、保険料が割増に
なったり、場合によっては加入自体できないこともあります。
そうすることで、被保険者間での公平性を保ちます。
現在は、告知の質問事項を簡素化して引受基準を緩和した保険商品も多くあり、一般の生命保険と比べると保険料が割高になりますが、健康状態に不安のある方や持病をお持ちの方でも加入できるようになりました。
●告知義務違反をすると・・・●
告知は、健康状態や過去の病歴などを生命保険会社に申告することでしたが、告知の際に事実とは異なるウソの内容を申告した場合、それが判明すると「告知義務違反」として重いペナルティが課せられます!
具体的には、保険会社から保険契約を解除されてしまう可能性があります!!
保険契約が解除されてしまうと、解除前に発生していた保険金や給付金は、一般的には
支払われず、これまでに支払った保険料も返金されません!
このように、告知義務違反のペナルティは非常に重たいものになっています。
告知は、生命保険の対象者である被保険者が行うのですが、最も気を付けないといけないのが、本人の勘違いや過去の病歴などを忘れてしまって告知をし忘れてしまう「告知漏れ」です。
例えば・・・
●寝つきが悪い為、精神科で睡眠薬を処方されたが、本人は睡眠薬だから告知する必要がないと勝手に判断し告知をしなかった。
しかし、病院からはうつ病と診断されていて(薬が処方されるということは必ず病名がついています)告知する必要があった。
●肩こりの為、整形外科に電気治療に行っていたが、本人はただ電気をあてに行っただけだから告知をするまでもないと判断し告知をしなかった。しかし、後日首を痛めて入院することになり給付請求をしたところ、過去に電気治療していることが保険会社に発覚し、保険が解除になってしまった。
このように、本人が告知をしなくても問題ないだろうと思っていても、実際は告知が必要な
場合もあります。
告知をする際は、ご自身で勝手に判断するのではなく、信頼できる担当者に相談して
ありのままを告知するようにしましょう。
給付の出ない可能性のある保険にお金をかけるのではなく、しっかりと給付される保険に
して本当の「安心」を買いましょう (^_-)-☆
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