公開を間近に控えてるアナ雪2の監督クリス・バック氏の過去作品をおさらいしています。
南極のペンギンとサーフィンをテーマにしたこの作品も彼のもの。
雪や氷のシーンは本作序盤にもたくさん出てくるので、この経験がアナ雪にも生きたのかもしれない。

公開時の2007年はすでにピクサーがCGアニメで天下を取ってしまい、他社は出遅れてしまっていたところ。本作のソニー・ピクチャーズも何とか打開しようと考えたのだろう。全面的な勝負ではなくあえて(波)に絞って勝負を賭けた。
水は2007年当時でもまだまだCGでは上手くかけていなかった分野であり、そこに金を注ぎ込んだのだ。
結果、ピクサーの表現を超えた当時最高レベルの波や水しぶきの表現が本作で披露された。わかりやすい見所である。
他の部分は金もかかっていないのか二流であり特に見る価値はない。
クライマックスシーンは何故か荒天でのサーフィン対決なので太陽の煌めきの美しさやサーフィンの王道的な爽快感が表現されず残念。意図がわからなかった。

ストーリーはピクサーのカーズのような王道だが、ドキュメンタリー調の演出に矛盾が感じられた。主人公も厨二病のチビで精神的な成長は大して描かれず、サブキャラの心情変化も唐突。ユーモアも偏ってるなどつまらない。

とにかく波は十分な見所である。


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