ディズニーの長編アニメ映画2作目が「ピノキオ」だ。
初の長編 白雪姫で大成功を収めたウォルトディズニーは さらなる飛躍を求めて次作に取りかかった。そして進化した作品が出来上がったのだ。

前作 白雪姫では森の中の動物たちを 鹿、小鳥、リスなど 溢れんばかりに描きまくり驚嘆を浴びたが
「ピノキオ」では 海中生物を描いた。タツノオトシゴ、マグロ、ヒトデ、イソギンチャク、二枚貝などだ。 さらに水中をピノキオが歩いてる質感を出すために あらゆるエフェクトを開発し 出し惜しみのない進化を見せた。

また ハーモニー処理(動くキャラクターをベタ塗りで済ませない演出、筆のタッチを残した塗りなど)も 見どころだ。
風の谷のナウシカでも 王蟲を描く際に その威圧感を描くために ハーモニー処理が施されているが
「ピノキオ」でも化物クジラを描く際に同様の処理がされている。いわば元祖といったところか。
クジラの立てる大波しぶきも同様の処理で 観客に迫力を伝えることに一役買っている。

他にも見どころは多いが、前作 白雪姫が空前のインパクトであったため ピノキオはキャラクター的な地味さもあり興行的に失敗した。
だが、その後リバイバルを繰り返しながら 芸術的な価値が着実に評価され、現在では全米歴代興行収入で輝かしい記録を残しており
収益面でもディズニー社の発展に寄与する財産となったのである。


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