ブラッド・バード作品ランキング3位

アカデミー長編アニメ賞に二度輝いている ピクサーの天才監督 ブラッド・バードの劇場アニメ初監督作品である。
興行的には失敗に終わった本作。
思えば 日本では宮崎駿、高畑勲など若い頃に興行的な失敗を犯してしまった偉大な監督たちがいる。
彼らも評論家からは賛辞を送られ 次作のチャンスが与えられて世に出てきた。
アニメ業界というのは ちゃんと才能や努力が報われる 結構清潔な世界なのかもしれないな。


本作も評論家からの評価は高い。それを知ってか知らずか 日本のレビューサイトも高評価だ。

まず良い点を挙げていくと 絵の美しさだ。
一見 手書きのアニメなのだが、実はデジタルで描かれてる。
ジブリのように 線は手描き、色はデジタルという意味ではなく
線もデジタルで処理して動かしているらしい。
これは 当時かなり斬新な技術だったが 手描きアニメに慣れてる日本人には トイストーリーのようなフルCGを、見るときの気持ち悪さが無く 受け入れやすいものだ。
アニメの一つの可能性を示したものだ。

しかし ピクサーは本作の四年前からフルCGしか作っておらず バード監督も次作以降はフルCGに移行したので アメリカでは流行らなかった。

さらに良い点として 演出が簡潔に面白い。
面白いシーンをたくさん詰め込んでくるサービスの良い絵コンテの展開は宮崎駿のよう
それでいて宮崎のようにストーリーを無視してしまうこともなく 王道のヒーローアニメが進行する。
ストーリーがシンプルなら 絵の楽しさにも集中できる
娯楽作品として完成度が高いのだ。



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