俺は猫アレルギーです。


猫と同じ室内にいるだけで目が充血して鼻水が出る上、持病の喘息の発作が起きます。




高校卒業後、地元でアパートを借りて当時付き合っていた彼女と同棲を始めたんですが、ある日その彼女がペットショップからアメリカンショートヘアの赤ちゃんをもらってきました。


いや…普通に無理でしょ!?

アレルギーだしペット禁止のアパートだし(汗)

それに俺らは…命を預かれるほど大人じゃない


必死に説得しましたが「私が責任持って飼う!!」と言い張るので、仕方なく飼うことにしました。




幸いアメショは短毛種なので毛が舞うことが少なく、アレルギーも何とか耐えられる程度でした。

ただ、やっぱり元気に走り回られると目が腫れてかゆくなるし、抱いていると鼻水が止まらなくなります。
肌に爪が引っかかったりすると、ひどいミミズ腫れが出来ます。


だけど、そんなことチャラになる位…めっちゃ可愛い!!(≧ω≦*)


綺麗な銀トラ模様でシルクのようにサラサラした触り心地のいい毛並み…

名前はサラにしました。
メスなのでピッタリでしょう♪


目の色が左右同じではなく、右がダークブルーで左がグリーンなのも
「なんか超かっけぇし!」
と彼女と二人で盛り上がっていました(笑)

写真も沢山撮りましたが、その中の1枚を写メったものを載せます♪
緋色オフィシャルブログ「魔法使いになる方法」Powered by Ameba-2010061919420000.jpg




サラを飼い始めて4年ほど経った頃、彼女と別れることになりました。

その時、部屋を出ていく彼女が信じられないことを言い出しました。

「私は飼えないからサラは置いてくね」

俺は当然言い返します。

「責任持って飼うって言ったのお前だろ!?俺は毎日残業で帰り遅いしアパートでバレずに飼い続けるの大変なんだよ!!」

すると彼女から耳を疑うようなセリフが…

「じゃあ捨てればいいじゃん。あとは任せたよ」


結局、それからは俺が一人で飼い続けることになりました。




その頃から、サラは仕事から帰った俺を出迎えてくれるようになりました。

ドアを開けると目の前にちょこんと座っていて、待ちわびたように俺の足にスリスリしてきます。


6年間付き合った彼女を失った孤独感は半端じゃなかったんですが、その寂しさを埋めてくれたのがサラでした。

サラが待っててくれるから、彼女の居なくなった部屋に帰ることができました。


寝る時は腕枕して一緒に寝ました。

俺がベッドに横になると「待ってました」とばかりにベッドへ飛び乗ってくるので、布団に入れてやります。

サラはまるで女の子のように俺の二の腕に頭を乗せ、なでなでされると喉を鳴らしながら眠りました。




それからまた4年後の夏…




夏バテなのかほとんどエサを食べずに水ばかり飲むサラを気にしながら、俺は2泊3日の旅行に出掛けました。


サラは人見知りで他人になつかず誰にも預けられないので、3日分のエサと水を置いて室温も保ち、万全の環境にしてから出発しました。


旅行から帰ると、エサを全く食べずにやつれた姿になったサラがヨロヨロ寄ってきて、途中で力尽きパタッと倒れてしまいました。

すぐ動物病院で診てもらうと、猫にとって不治の病と呼ばれる腎不全だと言われました。


腎臓の機能が年を取る毎に低下して、75%の機能が失われたとき初めて症状が出るという病気…

水ばかり飲んでいたのは、腎不全によるひどい脱水症状のせいでした。

末期だと尿毒症(食物に含まれる毒素を尿で出せず体内に毒が溜まる症状)になり、エサを食べても戻してしまうそうです。


確かに小さい頃からよく吐くコだったけど、最近は特にひどかった

もっと早く病院に連れてきてあげれば…


血液検査の結果、毒素の数値が高過ぎたので医者からは「今夜が山でしょう」と言われました。


ごめんサラ…
お前は昔から寂しいと体調崩すコだったよな…

ひとりぼっちで辛かったよな…
苦しかったよな…


点滴でその晩の山は越しましたが、あとは時間の問題だと言われたので、次の日家に連れて帰りました。

サラは病院が嫌いだったから、いつもの俺の部屋で一緒に過ごそうと思ったんです。


一度倒れてからもう自力では立てないほど衰弱していたので、抱き抱えて猫用のクッションに寝かせました。

夜、俺が少し休もうと横になった時、サラがいつものようにベッドに向かって歩いてきました…

フラフラして何度も倒れながら、それでも一生懸命に一歩ずつ。


ベッドの下についても枕元に上がれなかったので、抱き上げて腕枕しました。

途切れながら、かすかに「ゴロゴロゴロ…」と喉を鳴らしていました。

俺はサラの痩せ細った体をなで続けました。

その音が消えるまで、ずっと…。




それがサラを腕枕した最後の夜でした。




あれから3年。

今、サラは秋田のペット霊園に眠っています。


帰る家もないのに俺がたまに帰省するのは、サラの墓参りに行くという理由もあります。


今でもたまにふと、サラを腕枕した時の温かい感触と気持ち良さそうな寝顔を思い出す時があります。


俺はこの先、もう新しいペットは飼えないと思います。


でも、猫と触れ合いたくて我慢できなくなると、ついペットショップや猫カフェに行ってしまうんです。


やっぱり猫が好き


天国でサラがヤキモチ妬いちゃうかな?


待っててね、サラ


俺がいつかそこに行ったら、また腕枕で顔をくっつけ合って一緒に寝ようね(^-^*)