5年前の記事を再投稿と追記させていただきます





毎日のようにくる保護依頼や相談。

どうしようもなく困って、藁をもすがる想いで相談される方もいる中、あまりにも身勝手で勘違いされている方がたくさんいます。
保護団体をペットホテルか引き取り屋のように考えている方も。


どこの団体も、常にキャパオーバーの状態で、金銭的にも体力的にも限界ギリギリで頑張っています。

当団体も、保健所で行き場を失った子達や、緊急性のある場合を優先に引き取りをしていますが、すでに限界を超えていて、引き取りをストップするしかない状態です。


ミルク、フード代、猫砂代、活動費も、どこからも貰えるわけではなく、自己負担です。
保護団体や、保健所に相談する前に、よく考えてもらえないでしょうか。






餌をあげている野良猫が子猫を産んだから引き取ってほしい。


不妊手術せずに、餌を与えて栄養状態が良くなれば、当然、妊娠可能になり産みます。
猫の妊娠期間はおよそ2ヶ月。出産後1ヶ月間授乳したとして、年に4回出産可能な計算に。一度に平均5匹産むとして、一匹のメスから、年間20匹を生み出す事になります。その産んだ子猫の半分がメスだったら?あっという間にものすごい数に。

手術は可哀想
野良猫に手術代は出せない
増えてしまって困っている…

手術は可哀想、お金を出せないと放置し、生まれた子猫が事故や病気、過酷な野良生活を強いられるのは可哀想ではありませんか?
増えてしまえばフード代、不妊手術代も高額になります。最初に手術しておけば、1匹分で済みます。


お腹を空かせて可哀想だからと餌をやるなら、不妊手術を必ずしてあげてください。

家に入れて飼う覚悟も、手術代を負担する覚悟もないなら、安易に関わるべきではないと思います。


人から餌をもらえる事を知った野良猫達は、自分で狩りをしなくなります。
急に餌を貰えなくなったら、生きていけなくなってしまうのです。

不妊手術をして、餌をやり続け、糞尿の始末をし、最後まで責任を果たせないなら、手を出すべきではないと思います。



人馴れしていない野良猫を引き取ってほしい

保護団体は猫の処分場ではありません。
野良猫として生まれ野良猫として長年生きてきたこを保護した場合、閉じ込める事、人に対する恐怖から極度のストレス状態になり、猫エイズや猫白血病、FIPを発症し、亡くなってしまう事が少なくないのです。
助ける為に保護したはずが、早死にさせてしまう事になるのです。
もちろん、駆除目的の捕獲は協力できません。






子猫を拾ったので引き取ってほしい

まず、貴方はその子のために何ができますか?
拾って団体に丸投げする事は、助けた事にはなりません。保護したら、ワクチンや駆虫代、ミルク、フード代、猫砂代、病気やケガの治療費など、里親さんが決まらなければ、ずっとかかっていく費用です。生後6ヶ月以上になれば、不妊手術代もかかります。現状、団体がそのほとんどを負担しているのです。私達にも限界があります。お金がなくても、何かできる事を探してください。子猫を見つけて見過ごせなかった優しい気持ちがあるなら、何かやれる事があるはずです。里親さんが見つかるまで、預かりボランティアとしてお世話したり、預かりが無理でも、里親さんを必死に探したり、譲渡会やイベントのチラシを配ったり、譲渡会のお手伝いに参加したり。

拾って団体に繋げた=助けた 良いことをした

と勘違いしている方があまりに多いです。
拾って丸投げしただけです。自分は何もせずに責任から逃れただけです。

拾ったけど飼えない
家族にアレルギーの人がいる

なら、どうして拾ったんでしょう。
最初から、誰かに押し付ければいいとでも?
可哀想で見捨てる事ができなかったのなら、努力して下さい。里親さんが決まるまで、預け先を自分で探し、かかった費用を負担して下さい。
家族にアレルギーの人がいても、部屋を分ける事で、問題なく生活できる事もあります。現に、うちも猫アレルギーの娘がいますが、うまく付き合う事で、だんだん症状が出なくなり、何十匹もの猫と生活できています。








たいてい、引き取りを断ると逆ギレや脅しにも取れるような言葉が返ってきます。

保健所に連れて行くしかない
元に戻して見殺しにするしかない


もっとひどいのは、

あんたら保護団体なんやから引き取って当たり前やろ!県や国からお金もらっとんのやろ!


どこからも貰ってません!


おかしいとは思いませんか?拾って、また戻すのは遺棄するのと同じです。分別つかない子供がするのとは訳が違います。遺棄は犯罪です。


無責任に餌をやり増えてしまった、拾ったけど飼えないと言う人の中に、見ず知らずの猫に労力やお金を負担する事はできない。という方もいます。自分が飼ってるわけじゃないからと。その猫に団体が全て負担するのは当たり前とでも言うように。おかしいとは思いませんか?
一度でも餌を与えたら、飼っているのと同じ。拾ったなら、それなりの負担をする覚悟で関わってほしいのです。

この子達を助けてくれてありがとうと、心から言える関わり方をしていただきたいのです。
可哀想だからと、手を差し伸べてくれた優しさを、いい加減な形で終わらせないでほしい。




保健所に連れて行くと殺処分になるのでは❔と思っている方が多いのですが、

現在、三重県の保健所では回復の見込みのない病傷の子を除き、殺処分はしていないそうです。

保健所で保護された子は、津のあすまいるや登録ボランティアと協力し、譲渡推進を行っています。