家族がアレルギーで飼えない

お金がなくて飼えない

引っ越しするから飼えない

離婚したから飼えない

懐かない、手に負えないから飼えない

施設入所した親が飼ってたが、自分達は飼えない





これらは全て、私達保護団体に日常的に入ってくる依頼です。


これを見て、

「しかたないよね、、、」

と感じる方も、勿論いると思います。



でも、本来なら、

何があっても、飼ったら最後まで責任を持つ。持てないなら飼わない。


ただそれだけ。そうでなければいけないと思います。



アレルギー

飼うまでにアレルギーがないか、共存が可能かなど考えなかったのか、、、

お金が無くて、、引っ越しするから、、離婚する(した)から、、

全て、人間の勝手な言い訳。
お金がないなら働けばいいし、引っ越しするなら、ペット飼育可の物件はいくらでもある。離婚と飼えなくなる事が、直接的に繋がらない。

懐かない、手に負えない

信頼関係を築こうと努力しましたか?
共に生活する上で、必要最低限のしつけはしましたか?共に学ぶ努力はしましたか?

亡くなった、または、施設入所した親が飼ってたが、自分達は飼えない

両親が残した子を処分?
この類の相談者は、口を揃えて言います。
「知らないうちに飼ってた。一人暮らしで寂しいだろうから」「俺達子供には関係ない」

関係ない??


飼い主が高齢なら、飼われている子も高齢の事が多く、何年も前から飼ってたのに、知らなかったわけがない。一人暮らしで寂しいだろうから、、と飼う事を認めたなら、身内が後見人。俺達子供には関係ない、、利益になる事以外、興味ないのでしょう。残された犬猫は、こうゆう人達にとっては厄介者でしかない。



犬猫の世話より、身勝手な飼い主やその身内との対応で心が折れそうになります。



少し前に、レスキューしたモロの事を書きましたが、今回また、身勝手な飼い主による飼育放棄。






「一年前に、妻が他界。もともと、妻が知り合いの家で生まれたトイプードルの子犬をもらい、11年間可愛がってきたが、これまで犬の事は妻に任せっぱなしでよくわからず、妻が亡くなった後、何とか世話してきたがもう限界」




そもそも、長年連れ添った愛犬を手放せる神経が理解できませんが、
犬にとって、11年は、一生に近い年月です。
あと数年で終える命。1年頑張れたなら、あと数年くらい頑張れるはず。

住みなれた家、家族と離れ、どれだけ辛いか、、、




ただ、、今置かれている状況、、、引き取る決断をしました。


足裏は火傷でただれ、両耳外耳炎。目は結膜炎で真っ赤。
目のふちにあるイボはかなり大きくなり、眼球に触れてしまっています。















この先に画像があります。苦手な方はとばしてください。
















聞くと、

この炎天下で、日中は外、、、
犬の知識のない飼い主にありがちなパターンでした。

もともと、トイプードルは、室内犬です。犬も熱くなったアスファルトやコンクリートの地面で火傷をおこします。
真夏の日中に裸足で歩いてみてください。
5分と歩けないと思います。

真夏に炎天下で散歩させている人をよく見かけますが

あの子、足裏大丈夫かな?

と、いつも心配になります。





「妻がいたときは毎年、ワクチンも打ちに行ってたが、今年は、ワクチンはまだ。トリミングは2ヶ月に1回行ってる」



トイプードルなどのトリミングが必要な犬種は、毎月トリミングするのが基本です。
自分でできなくても、毎月トリミングサロンに連れて行かなくてはいけません。



それ以外にも、定期的なブラッシングや、爪切りなど、手入れは欠かせませんし、それが、いいスキンシップにもなる。その際に身体の異常に気づく事も多いです。

足裏が火傷でただれていても、気づかない。
耳や目が炎症起こしてても、気づかない、もしくは、、、放置。


そんな人は、自分の事だけで精一杯なんでしょうから、飼わなければいい。

残念ながら、知識のないレベルの低い飼い主が、あまりにも多い。

飼いたい犬種の特徴、性格、犬の習性など、しっかり勉強してから飼っていただきたい。

しつけに関しても、

「バカだから」と諦めたら最後。
一緒に学び、成長するつもりで、家族全員で関わってほしいです。

「バカだから」そう言って諦める飼い主が、大バカです。
「バカだからいらない」と手放す飼い主をよく耳にしますが、大バカ以上にタチが悪い。

ちゃんと教えてあげれば、犬は答えてくれます。
教え方がわからないなら、わかる人に聞けばいい。







どんな事情があろうと、飼えないなら、せめて保護団体に持ち込む前に、託す相手を自身で必死に探す。何とか手放さずに済む方法を考える。最善の努力をして、責任を果たす。当たり前の事です。


結果的に、この子は引き取りして良かったと思っています。
飼い主を助ける為ではなく、犬のために。


今まで、たくさんの犬猫をレスキューしましたが、比べ物にならないくらい、劣悪な環境は山ほど見てきました。

この子は、この1年、可愛がってくれた最愛の母を亡くし、大変な思いをしましたが、その前の幸せだった11年があります。犬を見ればわかります。

それでも、どんな事情があろうと、途中で投げ出す事は、絶対にしてはいけない。飼ったら最後まで責任を持つ。たったそれだけ。たとえ、家族の1人が勝手に飼った犬でも、許可した時点で、家族全員の責任。ちゃんとお世話に参加していれば、家族が欠けても、困る事は無かったはずです。


厄介払いできて、肩の荷がおりたように笑顔で立ち去る飼い主。
その後、出て行ったドアを、何時間も見つめているこの子を見て、涙が止まりませんでした。
身勝手な人間のせいで辛い思いをさせてしまったことが申し訳なくて。どんな飼い主でも、この子にとっては最愛の飼い主だったに違いない。その家族以外、知らないのだから。




何度も言います。
どんな事情があろうと、許されない。「放棄」とは捨てること。

それまでの犬生が、幸せだったなら尚更、犬にとっては、最大の裏切りです。




残りの犬生が、この子にとって、幸せになるよう、願っています。











茶々くん オス 
トイプードル アプリコット
サイズは、かなり大きめです。


28日のシェルター譲渡会に参加します。ぜひ会いに来てください。