昨年、知人からいただいた篠笛が、笛の吹けない私にもたいへん鳴りやすく、なんとかきれいに塗装したいと、今回は唐塗に挑戦してみた。初挑戦の素人細工なので擬き(もどき)なのは致し方なし! とは言っても、自己満足になっている。
いただいた当時はこんな状態でした。
竹の表面はきれいに磨かれています。
4月29日
用意した塗料は、釣具屋さんで買ったうるし(本漆ではありません)の黒・赤・緑・透明。金粉。それとアワビの貝殻を細かく砕いた物。これは以前旅行に行った時、宿泊先の旅館でお料理に出たものを頂いてきた。
4月29日
まずは唄口と指穴に塗料が流れ込まないように紙を丸めて差し込み、その中にティッシュペーパーを丸めた物を詰め込みました。
4月29日
最初は黒を二度塗りし、乾かないうちにアワビの貝殻を全面に振りかけました。
唄口などに染み込んだ塗料はカッターナイフなどで軽く削り取ります。
5月6日
そして次は赤を1週間間を置いて二度塗り。
5月17日
次は緑を重ね塗り
5月17日
これも乾かないうちに金粉(純金ではありません)を一面にまぶしました。
粉が部屋の中に飛び散らないよう屋外ベランダでやった。
5月31日
乾いたところで余分な粉を刷毛でふるい落とし、黒を二度塗りした。これは乾燥した状態です。
さて、これからが大変でした。
耐水ペーパーで磨きをかけていきます。
6月3日
耐水ペーパー#120で表面をなめらかにしていきます。少し削れて貝殻の表面が見えてきました。
そしてこのあと透明塗料を重ね塗りしました。この削っては塗りの作業を6月9日、6月16日と続けた。
6月9日時点での様子です。だいぶ思い描いていた柄になってきました。
表面がほぼ平になってきたところで、6月25日には少し目の細かい#320の耐水ペーパーで磨き透明塗料上塗り、7月2日には同じく#320で磨いたあとには薄め液の量を増やした透明塗料にし、7月7日も同じ作業。
7月15日にはさらに細かな#600の耐水ペーパーにして透明塗料を薄塗り。7月19日には#1200の耐水ペーパーで仕上げ。そしてコンパウンドで磨いて終了。
塗り始めてから82日間の長期戦。プロの方とは大違いの小さな凸凹が見えるけど、手作り感があると思い、よしとします。初挑戦の唐塗。光にかざすとキラキラと色変化するアワビがきれい。まずまずの満足感を持っています。
このあと割れないように糸を巻きますが、お気に入りの模様が隠れてしまわないようにします。