古典文学や歴史を題材とした漫画が昔から好きなのですが、今はこちらの作品を読んでいます。



スレイマン1世統治時代のオスマン帝国を題材にした「夢の雫、黄金の鳥籠」
今年の夏に完結したので最初から読んでみることにしたのですが、史実にオリジナル要素が上手く取り込まれていて面白いです。

東欧の辺境の街(現ウクライナ西武)に生まれながら、スレイマン1世の正妃となった実在の女性ヒュッレムを軸に話は展開していきますが、読み進めて直ぐに「アルヴィーゼ・グリッティ」という馴染みのある名前の登場人物が出てきました。

アルヴィーゼ・グリッティは、実在のヴェネツィア商人ですが、作家塩野七生の「聖マルコ殺人事件」

という作品に登場していて、宝塚ではこの作品を舞台化しているので、宝塚ファンだったらピンとくる名前かと思います。


「聖マルコ殺人事件」は、花組トップスター大浦みずきさんの退団作品として、柴田先生により「ヴェネツィアの紋章」というタイトルで舞台化されました。


作品の中でアルヴィーゼは自身の出自により報われぬ恋に苦しむ役柄ですが、漫画の中のアルヴィーゼも恋に苦しむ設定になっています。

相手はリヴィアではない別の女性となっていますが、史実ではどうだったのかな…と思いを馳せてしまいます。


後年、柴田先生が「当時、本当はチェーザレ・ボルジアをやりたかったけれど叶わなかった」と、語っていた記憶があります。

チェーザレは、久世星佳さんトップの時の月組大劇場公演として舞台化がされましたが、大浦みずきさんのチェーザレも魅力的だったことと思います。

イタリアルネッサンス期は好きなので、今まで様々な文献を読んできていますが、チェーザレを目にすると、このエピソードが過ぎります。