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あ子供のころできた傷あとが残る理由は?

“消える傷”“消えない傷”の違いを知りたい!



イラスト:川合景二

子供のころに転んでできた傷あとが、大人になった今でもうっすらと残っています。誰もがそんな小さな古傷、持ってますよね? でも、いつのまにか消えている傷と、ずっと消えない傷があるのはなぜ? よしき皮膚科クリニック銀座の吉木伸子先生に聞きました。

「それは傷の深さによりますね。皮膚は表面から順に、表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれています。表皮は活発に新陳代謝していて、約4週間で細胞が 入れ替わっているんですよ。表皮の最下層にある基底層で生まれた細胞が、徐々に表面に押し上がってきて、角質層になり、やがて垢になって剥がれ落ちている んです(図参照)」

なるほど。じゃあ、表皮に付く程度の浅い傷は、新陳代謝によって、以前とほぼ同じような状態に復元できるんですね。

「そうなんです。一方、真皮の主成分コラーゲンは、新陳代謝のサイクルが2~6年と非常にゆっくりで、40代になると新しく作られることはほとんどありません。ですから、表皮よりも深い部分にまで傷が達すると、あとになってしまうんですよ」

でも、ゆっくりとはいえ真皮も新陳代謝してるんですよね? 私の膝に残った傷あとは20年以上経っても消えないんですが。

「真皮や皮下組織にまで傷が到達した場合、新陳代謝による細胞の入れ替わりを待っていては、完治するのに数年かかってしまいますよね。そこで、傷口を早急 にふさぐために肉芽組織という細胞が増殖してくるんです。肉芽組織は、タンパク質でできた肉の塊のようなもので、毛穴や肌目、メラニン細胞がなく、周りの 皮膚よりも一段階白い。つまり、通常の皮膚細胞と、傷口をふさぐために作られた肉芽組織は異なる組織なので、そこだけ白光りして見えてしまうんですね。皮 膚細胞の欠損した部分が肉芽組織で埋まってしまうと、それがまた元の組織に戻ることはないんですよ」

消えない傷あとは、通常の皮膚とは違う組織だったんだ。古傷は消えないけど、長年の謎が消えました!

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