「キットカットミニ」、売り上げは前年の約2倍
ネスレ日本では2006年頃から、主力商品の「キットカット」のほかに、「ネスレ エアロ」と「ネスレ クランチ」でもミニサイズの商品を展開。元々「キットカット」は、2枚入り126円が定番サイズだが、ミニサイズ商品は容量的にはこの4分の1程度。さらに小さい「ネスレ キットカット ミニ」(1枚、31円)は、「ひとかけら」という大きさだ。
ネスレコンフェクショナリーのマーケティング統括部、ブランドマネジャーの竹内雄二さんは、「コンビニに昼ごはんを買いに来るOLたちを狙った商品」と話す。昼ごはんに500円ほどを使うOLたちが、デザートやおやつ時に食べる菓子を「ついでに」買うのに、ちょうどよいサイズと価格と考えたのだ。また、「いろいろな商品をちょっとずつ食べたい」という要望にも応えたかったという。
「ネスレ キットカット ミニ ゆず」
2008年11月3日発売 42円
「ミニサイズには今年からさらに力を入れている」という狙いどおり、一部のミニサイズ商品では前年の2倍以上の売り上げを記録。2カ月に1度発売される、期間限定の商品も順調だ。「個包装のまま売ることでゴミが少なくなる。その点でも支持されているのかもしれない」。
同社ではこのほか、粒タイプの「ネスレ キットカット リトル」(40g、126円)やバー状になった「ネスレ キットカット バー」(1本、105円)など、味の種類だけでなくさまざまな形状の「キットカットシリーズ」を発売している。これは、選択肢を増やし、さまざまなシチュエーションで食べられることを想定しているため。味の種類と形のバリエーションを組み合わせ、より多くの層に訴える狙いだ。
「小枝の実」、職場での「ながら食べ」狙う
森永製菓では、2008年12月2日に(※)定番商品「小枝」シリーズから、「小枝の実」(34g、105円)を発売した。コンビニエンスストアと駅売店で販売し、ターゲットは20~30代の社会人男女。初年度で3億円、次年度5億円の売り上げを見込む。
同社によれば、08年3月に、週に1回程度コンビニでチョコレートを買う1000人を対象にネット調査を行った。その結果、チョコレートを食べるのは仕事の合間であることが多く、「ながら食べ」の際の食べやすさを重視する声が多かった。この結果を受け、「手が汚れない(チョコレートが手につかない)こと」、「取り出しやすいこと」を加味して企画されたのが「小枝の実」だ。特殊なコーティング技術を表面に施すことで、従来の製品に比べ、チョコレートの「ベタつき」が大幅に抑えられている。また、女性が1回で食べきる量を念頭に、1袋あたりの量を少なめにし、価格を抑えた。
「小枝」シリーズには、体積比が従来の20倍という「大樹の小枝」(今年1月発売)もある。これは社会人男性をメインターゲットとした製品。元々、同社の調査によれば、コンビニエンスストアでチョコレートを購入するのは、これまで7割が男性だった。だが、昨年11月の価格改定以降、製菓業界全体が苦戦傾向にあり、今後は女性客にアピールすることを検討。ターゲット層を拡大して、売り上げを伸ばす考えだ。
(34g、105円)。摂食シーンとして社会人女性の「ちょっとした小腹満たし」を想定した
「ビスコ」はコンビニ限定のミニサイズ商品も
すでに10年以上前から個包装で販売しているのが江崎グリコの「ビスコ」シリーズ。1989年に、個包装のビスコの詰め合わせパックを発売し、売り上げが好調だったことから、1995年に個包装のみでも販売を始めた。「ビスコ」のキャッチコピーは「歯が生えたその日から」で、子どもをメインターゲットとした商品だが、個包装は持ち運びやすい手軽さが受け、学生や社会人も買うようになった。特に、OLの間でも人気となったことが、予想外の反響だったという。
「バブル景気の頃は、値段の高い商品がよいとする風潮があった。バブル終了後、『小さくてかわいい』商品の需要が増えた」(グリコ広報IR部)
現在は、コンビニエンスストア限定のミニサイズ商品を定期的に発売。2008年は「ミルクティー」と「ピーチヨーグルト」、2009年2月からは「いちごみるく」と「チョコキャラメル」を発売する予定だ。
