昨日、クリニックの後片付けをしていて、休憩室の食器棚の上に置いてあった、左目を閉じた“縁起だるま”を見つけました。<そうそう、左目を入れなくっちゃ>と思い、さっそく油性ペンで左目を入れ、ついに両目が開きました。平成7年2月4日の開院日に、わがクリニックの安全無事を祈願して、右目を入れました。そして、令和5年1月10日の昨日、左目をいれて、祈願成就と相成りました。
食器棚の上で28年間、おじいちゃん先生を見守ってくれていた“高崎だるま”は、開業祝として友人から頂いたものです。縁起だるまは群馬県高崎市の少林山達磨寺に起源をもつと言われていて、願をかけながら最初に右(左目)を入れ、成就したら、左(右目)を入れるのが正しい作法とされています。
<28年間一度も臨時休診することなくやってこれたのは、この“縁起だるま”のお陰かもしれない>などといった、非科学的なことを考えるような、おじいちゃん先生ではありません。月並みですが(客観的にみて)、うちの職員や家族、患者さん、その他大勢の人たちの協力、そして<おじいちゃん先生の努力>があって達成できたことだと思います。<おじいちゃん先生の努力>というのは<①睡眠 ②食事 ③運動の三本柱を規則正しく維持する>という努力です。もっとも、この努力も自分だけで達成できるものではなく、周りの人たちの協力が必要です(若い頃はそうは思っていなかった)。
この3本柱は、うちの患者さんに繰り返し伝えてきたことです。<先ずは睡眠(親指を立てる)、次ぎは食事(人差し指を立てる)、そして運動(中指を立てる)だよ。これがちゃんとしている人で、精神的に具合が悪い人はいない>と。<どんな精神療法よりも、これが効く>とも伝えてきました。
「そんな当たり前のことは、小学生だってわかっているよ」とバカにしないでください。何を隠そう、おじいちゃん先生でさえ、40年以上の臨床経験を重ねて、<やっとこさ、腑に落ちた>ことなんです。不摂生を避け、規則正しい生活を続けるということは、強い意志や信念を必要とすることなんです。“縁起だるま”は、強い意志や信念を再確認するためにあったのかもしれません。
“おじいちゃん先生の縁起だるま”は、近くの神社に持っていき、「お焚き上げ」をしてもらうつもりです。